【店舗デザイン】居心地よく過ごすには人間の寸法感を知ることが大切です。寸法感を知って居心地の良い店舗をつくりましょう。

建築用語鴨居 店舗デザインのポイント
店舗デザインのポイント

部屋の大きさ、椅子の形、机の高さなどのインテリアは人間の寸法と密接に関わっています。人間の寸法に合っていなければ使い勝手が悪く、居心地の悪い空間になっていきます。

そのため居心地の良い空間をつくるためには人間の寸法感について知ることが大切です。今回はそんな人体寸法について解説いたします。

人体寸法について

人体寸法について

人間の寸法としてメジャーなものは身長や座高などがあります。そして身体の各部の寸法は身長を基準として比率で示すことが出来ます。

例えば身長=Hとすると

■人が両手を真横に広げた寸法=H

■眼の高さ=H×0.9

■肩の高さ=H×0.8

■肩幅=H×0.25

■手を下した状態の時、床から指までの高さ=H×0.4

■椅子に座った時の床から脚の高さ=H×0.25

■座高=H×0.55

■手を上に伸ばして届く高さ=H×1.2

と表すことが可能です。例外はありますが、皆さんも一度自分の寸法感を把握してみると生活の中で役立つことがあると思います。また寸法感を知ることで椅子の高さやテーブルとの関係を考えることが可能です。

机の幅

机の幅について

机の上など水平面での動作で、肘を曲げた状態で届く範囲を通常作業域と言います。そして腕を伸ばして届く最大の距離を最大作業域と言います。

肩幅が400㎜の場合、通常作業域の左右の幅は1180㎜、奥の幅は400㎜程度となります。そのためオフィスなどで、テーブルの寸法を考える必要がある際は、この作業域を意識するのも一つのポイントです。

収納の寸法

収納の寸法

収納は床下から天井裏まで存在します。人間が立った状態で作業しやすいのは床から560㎜-1400㎜だと言われています。そして作業台の高さは850㎜-900㎜が良いとされます。

そのためよく使うものは560㎜-1400㎜の高さに収納をして、あまり使用しないものはそれ以外の場所にしまうなどの工夫をして腰痛などの身体の不調を避けましょう。

椅子の寸法

椅子の寸法

椅子は作業内容や使用する人間の寸法を考えて身長に選ぶ必要があります。まず椅子の高さは使用する人間の下腿高(膝から足首までの寸法)から1㎝引いた寸法が良いとされます。そしてその座面の高さに、座高の約1/3を加えることで机の高さを決めること可能です。

しかしこれはあくまで、使用する人間が決まっている場合です。飲食店など不特定多数の人が訪れる場合は、来店されるお客様の男女比や年齢層、目的などを把握して上のような寸法感を参考にしましょう。

パーソナルスペースについて

パーソナルスペースについて

パーソナルスペースとは人が侵入すると不快に感じる自分の心理的な空間を意味します。そしてパーソナルスペースは親密距離、個体距離、社会距離、公衆距離と分類がされています。

親密距離は恋人や家族など親しい人が許されるスペースで約0㎜-450㎜の距離感

個体距離は親しい友人などが許されるスペースで450㎜-1200㎜

社会距離はあまり関わりがない人や上司などに推奨される距離感で1200㎜-3500㎜

公衆距離は完全な他人に許せるスペースで3500㎜以上の距離感

そしてパーソナルスペースは国籍や年齢、性別など様々な要因によってそれぞれ異なっています。そのため店舗デザインでは、お客様が知らない人と交流することを楽しむお店なのか、関係の深い方々が集うお店なのか、など、お店のコンセプトに沿ってお客様が不快に感じないようなテーブル感の距離、椅子間の距離など考えることが重要です。

まとめ

パーソナルスペース

今回は空間をつくる際に重要な人体寸法やパーソナルスペースについてご紹介いたしました。株式会社TOは店舗やオフィスなどの商業施設のデザインを多く取り扱っています。

「お客様が望まれていること」さらに「お客様のお客様が望まれていること」を実現できるように誠心誠意取り組んで参ります。

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