このように、竹の建材を店舗デザインに取り入れるか悩んでいる、オーナーの方は多いのではないでしょうか。この記事では、竹建材のメリット・デメリットと店舗デザインとの相性について詳しく解説していきます。
竹建材はインドネシアやタイなどの東南アジアを始め、アメリカやヨーロッパでも人気のある建材のひとつです。竹建材を有効活用するためにも、この記事をチェックしてみてください。
また、こちらの記事では店鋪でよく使用される竹の種類を詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
竹素材のメリット
海外のリゾートホテルなどに多く利用されている竹建材は以下7つ特徴があります。
・柔軟性がある
・強度が高い
・部分的な補修が可能
・乾燥しても伸縮しない
・消臭殺菌効果がある
・熱伝導率に優れている
上記7つのメリットを上手く利用して、店舗デザインを考えるのが最適です。それぞれを詳しくみていきましょう。
軽い
竹の中は空洞のため、コンクリートや木材に比べて軽いです。軽さゆえに建築をする際にかかる運搬費用や労力がかかりにくくなります。
柔軟性がある
竹はしなやかであるため、曲げることが可能です。曲げて加工することができることから、コンクリートや木材では表現できない、近代的なデザインの建物に向いています。
強度が高い
竹はコンクリートに匹敵する圧縮強度と鉄鋼に匹敵する引張強度を兼ね備えています。強度が高い分、壊れにくく災害に強い素材でもあります。
部分的な補修が可能
コンクリートなどは一部が破損してしまうと、大掛かりな工事をしなければならず、工事費用や工事の日数が多くかかります。一方、竹建材は部分的に破損してもかんたんに修理や取り換えが可能なため、工事費用を安く工事日数を短くできます。
乾燥しても伸縮しない
木材の弱点は乾燥すると縮んでしまい、反り返ってしまう可能性があることです。反り返ってしまうとそのたびに修理が必要となるため、手間や費用がかかってしまいます。一方、竹建材は乾燥しても伸びたり縮んだりしないため、一定の状態を維持することが可能です。
消臭殺菌効果がある
昔の人は竹の皮で食材を包むなどしており、消臭殺菌効果を利用していました。現在では、竹の消臭剤がでるほど消臭効果が認められています。店舗デザインに用いると嫌な臭いがこもりにくくなるでしょう。
熱伝導率に優れている
夏はひんやりしていて涼しく冬は熱が伝わりやすく暖かい空間が作れる特徴を持っています。床暖房との相性のよさから、フローリングにも適している素材です。
竹素材のデメリット
竹素材は建築資材に適していますが、以下4つのデメリットを兼ね備えています。
・カビやすい
・虫がつきやすい
・繊維方向に割れやすい
火に弱い
木材と同じく火に弱いため、火災が起きると燃え広がりやすいです。竹のみで店舗を作る場合は耐火性を上げる加工を施す必要があります。現在では耐火性を上げるために発砲ウレタン加工などが用いられることが多いです。
カビやすい
カビが付きやすいのも竹の弱点です。加工を施さずに使用すると、カビの影響で黒ずんだりカビの嫌な臭いが発生してしまいます。薬剤を中に含ませるなどの対策で解決することが可能です。
虫がつきやすい
竹は虫を寄せ付けやすい素材でもあります。虫が大量に発生してしまうと、店舗デザインには向きません。しかし、発砲ウレタン加工や炭化加工を施すことで虫を寄せ付けづらくさせます。
繊維方向に割れやすい
繊維の方向にもろいのが竹の特徴でもあります。繊維方向に圧力が加わるとすぐに割れてしまします。割れを防ぐためには発砲ウレタン加工が効果的です。
竹素材と店舗デザインの相性
竹素材を店舗デザインに利用すると、独創的な空間を作ることが可能です。他店舗と差別化を図るには最適でしょう。熱伝導率のよさを考慮すると、フローリングや壁に利用にピッタリです。
また、東南アジアのリゾートの雰囲気を出したい店舗や和の雰囲気を出したい店舗にも向いています。竹の素材で作られた家具や雑貨を置くだけで、アジアンな雰囲気を店内に作ることができます。一部分にでも取り入れてみるといいでしょう。
まとめ
この記事では、竹建材のメリット・デメリットと店舗デザインとの相性について詳しく解説してきました。竹建材は店舗デザインに適している素材であるため、日本や海外で人気が高まっています。竹建材にもデメリットがあるので、加工を施して対処していく必要があります。独創的な空間で他店舗と差別化を図るためにも、竹建材の利用を検討してみください。
木材に対する想い・木を使用したデザインの強みはこちらの特集ページでも詳しくご紹介しています。建材としての木材には、デザイン性の他にも様々なメリットがあります。木がお店に与えるデザイン的な効果と、部材としてのメリットを解説します。