このように、カフェの開業を予定しているけど、どんな厨房機器を揃えればいいかわからず悩んでいるオーナーの方は多いのではないでしょうか。今回はカフェの開業で最低限必要な厨房機器の一覧と厨房機器を選ぶ際の押さえるべきポイント詳しく解説していきます。
カフェを開業する際に真っ先に考えなければならないのが、どのような厨房機器を揃えるか。種類が多すぎてどれが必要なのかわからなくなってしまいますよね。
最低限必要な厨房機器を揃えていないと保健所の審査が通らない、なんてこともありえます。厨房機器選びで失敗しないようにするためにも、ぜひチェックしてみてください。
カフェの開業で必要となる厨房機器とは?
どのようなカフェを開業するのかまたカフェの厨房の広さによって異なりますが、カフェの開業で最低限必要となってくる厨房機器は以下の通りです。
①業務用シンク(食品営業許可の基準を満たす)
②業務用の作業台
③ガステーブルまたはガスコンロ
④業務用の製氷機
⑤食器棚(扉付きの食品営業許可の基準も満たす)
⑥業務用の冷凍庫
⑦業務用の冷蔵庫
上記7つそれぞれについて解説していきます。
①業務用シンク(食品営業許可の基準を満たす)
カフェに限らず飲食店で必須なのが業務用シンク。開業時に保健所の食品営業許可が下りる基準を満たしたものを用意するようにしましょう。食品営業許可の基準は、シンクが2槽以上で幅45cm、奥行き36cm、深さ18cmの大きさです。
シンク2槽以上は、保健所によって食洗機で代用できる場合もあります。正確なシンクの基準は、管轄の保健所によって異なるので保健所に問い合わせてみてください。
②業務用の作業台
厨房の広さによって選ぶべき作業台の大きさは異なりますが、2つの作業が同時にできる広さの作業台にするといいでしょう。カフェだとドリンクを作ったり、ランチやデザートを作ります。ひとつの作業しかできないと作業効率が悪くなり、提供するまでに多くの時間を要します。また、引き出しや引き戸が付いてる作業台は作業効率を高めてくれます。
③ガステーブルまたはガスコンロ
提供する料理でオーブンを使用する場合は、ガスコンロを選ぶといいでしょう。ガスコンロは、ガステーブルとコンベクションオーブンが一体化した厨房機器です。一方、ドリンクとデザートのみの場合は、火を使用することがないのでガステーブルまたはガスコンロを用意する必要はありません。また、ガステーブルには内管式と外管式があります。
④業務用の製氷機
カフェに欠かせないのが製氷機。アイスコーヒーやジュースなどに必ず氷は使用します。カフェの厨房を考える際、製氷機は後回しで考えがちです。しかし、春から秋の気温が高い時期に氷が足りなくなるカフェが多いのが現実。春から秋にかけて予想しているドリンクの1番多い販売数で、必要な氷の個数の1.5倍ほどのスペックがあるものを選ぶようにするといいでしょう。1.5倍ほど氷を作れるスペックの製氷機があれば、氷切れで困ることはないでしょう。
⑤食器棚(扉付きの食品営業許可の基準も満たす)
食品営業許可を得る際、保健所の審査で必要になるのが扉付きの食器棚。最低1台の扉付きの食器棚が必要になります。高さの規定もあり、膝より高く目線より下でなければなりません。高すぎても低すぎてもダメということですね。扉付きの食器棚の設置を忘れていて、保健所の審査が通らないことも多々あるので忘れないようにしましょう。
⑥業務用の冷凍庫
料理に使用する具材に冷凍のものを使用するのであれは、業務用の冷凍庫が必須になります。冷凍の具材をどのぐらい仕入れるのかを計算した上で、業務用の冷凍庫の大きさを決めるべきです。冷凍具材の大きさかつ厨房の広さを考慮した上で、業務用冷凍庫の大きさを決めるようにしてみてください。欲をいうならば、扉の開け閉めがしやすいモデルを選ぶと作業時のストレスを減らすことができます。
⑦業務用の冷蔵庫
デザートを保管したりサラダなどを作り置きしたりとカフェに必須なのが業務用の冷蔵庫。どのくらい作り置きをするのか、冷蔵の具材はどのくらいの量になるのかを計算した上で業務用冷蔵庫の大きさを決める必要があります。
たとえば、冷蔵品より冷凍品の方が多い場合は、冷凍庫を大きくする必要があるでしょう。一方、冷蔵品が冷凍品より多い場合は、冷蔵庫のスペックを上げる必要があります。中には、冷蔵庫と冷凍庫が一体化しているものもあるので、開業するカフェにはどのモデルが最適なのかをよく考えた上で設置しましょう。
カフェの開業で必要な厨房機器を選ぶ際のポイント
カフェの厨房設備は、すべてスペックのいい機器を揃えればいいという問題ではありません。以下3つのポイントを考慮する必要があります。
予算を超えない価格帯か
カフェの開業予算の内、いくらまでを厨房機器に回せるかを割り出す必要があります。スペックの高い厨房設備を揃えてしまうと、その分費用が高額になります。予算を超えてしまうと開業してからの運転資金が回らなくなる、なんてことも考えられるでしょう。
厨房設備の優先順位を決めて、どの設備にお金をかけるべきなのかを明確にしてみてください。営業し始めてからでないとわからないことも多くあるので、最初は必要最低限の厨房設備で始めるのもひとつの手段でしょう。
サイズは適切か
厨房の広さにも限りがあります。厨房設備のスペックにこだわりすぎて大きい厨房機器を配置してしまうと、作業効率が悪くなりかねません。働くスタッフのストレスがたまりやすい空間にもなってしまいます。
作業動線を考慮した上で厨房設備のサイズを選ぶ必要があります。また、店舗の入口や厨房の入口の幅や高さも必ず考慮しなければなりません。発注したはいいけど店舗や厨房に入らない、なんてこともよくあります。厨房設備で失敗しないためには、寸法を正確に測るところから始めるといいでしょう。
機能性は適切か
機能性に劣っていると作業効率が落ちる原因になってしまいます。一方、スペックが高すぎる厨房設備を選んでしまうこともよくあります。開業してからあまり使用しなかった、なんてこともあります。
重要なのはカフェを開業して利益を出すことです。頻繁に使用することが考えられる厨房設備のスペックは高くして、そのほかは必要以上のスペックを求める必要はないでしょう。厨房設備の取捨選択を正確に慎重に行いましょう。
まとめ
この記事では、カフェの開業で最低限必要な厨房機器の一覧と厨房機器を選ぶ際の押さえるべきポイント詳しく解説してきました。重要ポイントは以下になります。
- シンクは2槽以上で幅45cm、奥行き36cm、深さ18cmの大きさ
- 2つの作業が同時にできる広さの作業台
- ガステーブルには内管式と外管式がある
- 製氷機は一番売れる時期に必要な氷の個数の1.5倍ほどのスペック
- 最低1台の扉付きの食器棚
- 保存量に合わせた業務用冷凍庫と冷蔵庫
- 店や厨房の入り口の寸法を測っておく
- 機器の性能だけでなく機能性も重要視する
多くの厨房機器を必要としなそうなカフェのオープンでも最低限必要な厨房機器は多く存在します。必要最低限の厨房機器がないと保健所の審査が通らなくなってしまいます。開店予定日にオープンできるように上記のポイントを参考にしてみてください。
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