診療所の開業にあたって、診療所の内装デザインに悩まれているオーナーの方は、多いのではないでしょうか。一昔前の診療所は、白を基調とした内装デザインが主流でした。しかし近年では、癒し効果がある色の内装デザインを取り入れる診療所が増えているのが現状。
流行りに乗り遅れてまうと、集客に苦戦する、なんてこともありえます。そこで、この記事では、リピーターを増やす診療所の内装デザインの抑えるべきポイントを解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
診療所に求められる店舗デザインとは
「患者さまの心情」「スタッフの動線」の2つを意識して、診療所の店舗デザインを決めましょう。診療所は、施術の腕の良さが求められがちです。
しかし、患者さまは、腕の良さより、診療所の居心地の良さ求める傾向にあります。そのため、患者さまの心情を第一優先に考えた店舗デザインが求められます。また、スムーズに施術ができるよう、スタッフの動線も一緒に考えるといいでしょう。
診療所の店舗デザインで気をつけるべきこと
接骨院や鍼灸院などの診療所を開業する場合は、各都道府県・市区町村によって定められる構造設備基準に従う必要があります。以下が名古屋市の例です
参照:名古屋福祉保健局
各都道府県・市区町村で異なる部分があるため、事前に開業する自治体のサイトや保健所に問い合わせて確認しましょう。また、こちらのページでは行政手続きに関する記事を一覧でご紹介しております。こちらも合わせてご参照下さい。
診療所の店舗デザインで重要なポイント6つ
診療所の店舗デザインでは、以下の6つが重要です。
- 清潔感のある空間
- 開放感のある空間
- リラックスできる空間
- 動線を考えたベッド・施術器具の配置
- 曲線を取り入れたインテリアの設置
- バリアフリーの対応
上記6つを意識し、診療所の店舗デザインを決めることで、患者さまから好印象をもたれる診療所を実現できるようになります。これから、6つの重要ポイントを詳しく解説していきます。
①清潔感のある空間
診療所には、清潔感が必要不可欠です。汚い印象や、ごちゃごちゃしているイメージを与える内装デザインは避けましょう。清潔感のある印象を与えるには、白や薄いピンク、水色、パステルカラーを内装に取り入れるといいでしょう。
パステルカラーは、人に透明感のある綺麗なイメージを連想させます。しかし、パステルカラーは、汚れが目立ちやすいです。定期的に汚れを落とす掃除をする必要があります。
②開放感のある空間
患者さまの居心地を考える上で、開放感のある空間は欠かせません。インテリアや施術器具などが密集していると、患者さまに圧迫感や緊張感を与えてしまいます。店舗の広さにもよりますが、インテリアや家具の間隔を適度に空ける、インテリアの配置や施術器具、ベッドの配置を考えましょう。
また、インテリアに関しては、背の低いモノを中心に使用し、できるだけ店舗を広く見せる工夫も大事なポイントです。開放感のある空間にはガラスを使用するのがおすすめです。こちらの記事ではガラスを使用した店舗の外観デザインについて詳しく解説しております。こちらも合わせてご参照下さい。
③リラックスできる空間
リラックスできる空間を作るのに、重要なポイントは以下2つです。
- 動植物を取り入れる
- 色の意識
患者さまは、体に病を抱えて来院されるため、精神的な不安やストレスに影響を受けやすいです。患者さまの精神的な負担を減らすため、リラックスできる空間を作ることも、診療所では重要なポイントになります。
動植物を取り入れる
観葉植物や熱帯魚などの動植物を、多く取り入れるといいでしょう。観葉植物や熱帯魚は、人のストレスを軽減させる効果や、不安感を抑制する効果を持っています。
不安感やストレスを抱えて来院される患者さまに対し、待合室や施術室で癒しを提供できます。癒しの空間を提供するためにも、観葉植物や熱帯魚を取り入れた、内装デザインを考えてみてください。
色の意識
内装に使用する色にもこだわりを持つといいでしょう。リラックス効果が期待できる色は、白やパステルカラー、ベージュ、青、緑です。これら5色を中心に内装に使用すると、患者さまに視覚からリラックス効果を与えることができます。
また、リラックス効果のある色を多種類内装に使用すれば良いわけではありません。多くても3種類の色にまとめ、リラックス効果のある色を中心に、内装に取り入れてみてください。
④動線を考えたベッド・施術器具の配置
接骨院や鍼灸院などの診療所は、患者さまとスタッフの動線を考えた、内装デザインにすることも重要です。例えば、施術をおこなうベッドから、リハビリをおこなう器具までの距離が遠いと、患者さまとスタッフが行ったり来たりしなければなりません。
ストレスが溜まったり、1人の患者さまにかかる時間が長くなってしまいます。患者さまが効率よく施術・リハビリをおこなうために、内装をデザインする段階で、受付から施術・リハビリを終わらせるまでの動線をある程度決めておいてください。
動線をある程度決めておくと、ベッドやリハビリ器具の配置がスムーズになります。また、開業までの時間短縮にも繋がります。
⑤曲線を取り入れたインテリアの設置
診療所のインテリアや家具は、角が丸みを帯びている形状のモノを取り入れましょう。尖った形状のインテリアや家具を使用すると、患者さまに心理的プレッシャーを与えてしまう可能性があります。
特に、受付やレジのカウンターテーブルや、患者さまが頻繁に使用する椅子などは、角が丸みを帯びている形状にすることが重要です。
また、角が丸い形状になっていることにより、転倒などによる思わぬケガを防ぐこともできます。心理的プレッシャーの軽減やケガ防止の観点から、診療所には、角の丸みを帯びているインテリアと家具にしましょう。
⑦バリアフリーの対応
診療所には、年配の方や体が不自由な方も多く来院するため、バリアフリーに対応した内装作りも重要になります。できるだけ段差をなくし、ベッドの高さなども低めにするといいでしょう。
また、立ったり座ったりを繰り返す部分(トイレなど)には、手すりを設置するなど、誰でも不自由ない空間にすることが重要なポイントです。バリアフリーを取り入れた店舗デザインに関してはこちらの記事で詳しく解説しております。こちらも合わせてご参照下さい。
まとめ
この記事では、リピーターを増やす診療所の内装デザインの抑えるべきポイントを解説してきました。診療所の内装デザインは、差別化を図るため、あらゆる部分に工夫を凝らしてい店舗が多くなってきています。上記の重要ポイントを抑えて、他の診療所と差別化をし、リピーターが多くつく診療所を目指しましょう。
株式会社TO(ティーオー)は、店舗の設計を中心に活動しているデザイン事務所です。これまでに診療所はもちろんのこと、物販店やその他サービス施設など様々な設計を手がけてきました。
弊社TOではお客様のご要望に合わせて、最適な設計を行います。ユニバーサルデザインなど、バリアフリーを考慮した店舗デザインのことでお困りの方は、お気軽にご相談くださいませ。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。