【飲食店開業】デザイナーへのコンセプトの伝え方のコツ|ポイントを抑えてスムーズに理想を伝えましょう

デザイン事務所と工務店の違い デザインイメージの伝え方
デザインイメージの伝え方

店舗開業の際の外観や内装デザインは、伝え方を間違うと希望通りのものにならない事があるため、注意が必要です。希望を伝える際に注目したいのが店舗のコンセプトです。店舗のコンセプトを明確にデザイナーへ伝えることができると、デザイナーは依頼者の意図をくみ取りやすくなります。

そこでこの記事では、デザイナーへどのようにコンセプトを伝えたらいいのか、コツをご紹介します。店舗デザインの決め方、伝え方は様々な角度から考察することが重要です。これまでのデザインの伝え方のコラムはこちらにまとめておりますので、合わせてご参照ください。

店舗のコンセプトとは

コンセプトとは、日本語に訳すと『概念』です。飲食店を開業するとき、いちばんに始めなければいけないのがコンセプト作りです。それでは、なぜコンセプトが重要なのか、その理由は次の2つに秘められています。

コンセプトはお店の土台

コンセプトはお店作りに重要なものです。それはお店の土台となり柱となるからです。コンセプトがきちんと決まっていれば、開業に向けての準備もしやすく方針も明確になっていきます。

コンセプトを作るうえで、キャッチコピーを考えられる方もいらっしゃいますが、それだけでは不十分です。どこまで詳細に明確に考えるかによって、お店の印象やデザインも大きく変わります。

コンセプトは開業の際の事業計画にも必要

コンセプトは開業の際の事業計画にも必要

飲食店を開業するにあたり、自己資金だけでは開業できないケースもあります。そのような場合は融資する必要がありますが、ここで必ず必要なのが事業計画書です。事業計画書とは、以下のようなことを細かく記入した計画書です。

  • 事業の目的
  • 事業内容
  • 経営方針
  • 販売戦略
  • 売り上げ予測

この提出によって金融機関側は融資の是非を判断します。この事業計画書を作成は、お店のコンセプトがなければ作ることは困難です。具体的なイメージができていないといけません。

つまり、開業を考える時点でコンセプトが決まっていなければ何も始まらないのです。これは飲食店に限らず、どの業種でもいえることです。銀行からの融資を考えていらっしゃる方はコンセプト決めはより慎重に行ってください。

デザイナーにコンセプトを伝えるコツ

飲食店を開業する場合、お店の外観や内装デザインは集客にも影響する大切な部分。そのデザインを考えてくれるのが建築デザイナーです。

デザイナーは顧客の意図にあったデザインを考案してくれますが、ここでも重要なのがコンセプトです。お店のコンセプトをいかに具体的に伝えられるかによって、完成する店舗デザインは大きく変わります。

依頼するデザイナーがまだ決まっていない方は、こちらの記事もぜひご参照ください。デザイン設計事務所の選び方について解説しております。

店舗のコンセプトを伝えるには『7W2H』を活用する

店舗ロゴテーマカラー

それでは、意志疎通がスムーズにいくよう、店舗デザイナーにコンセプトを伝えるコツを紹介します。店舗デザインのイメージは詳しく決めていればいるほどよいです。

例えば木材を基調とした店舗にしたいと考えていても、ヒノキかレッドシダーを使うのか、無垢材か集成材を使うのかなど様々です。

自分が想像しているものと他者が想像しているものは異なることが往々にしてあります。そのためデザイナーとの打ち合わせ前にはできるだけコンセプトを明確化しておきましょう。

お店のコンセプトをより具体的に伝えるには『7W2H』を使う方法がおすすめです。ビジネス業界では一般的に『5W1H』が使われますが、それよりも詳しく伝える方法です。

『7W2H』の内訳は以下の通りです。

Why(なぜ)…何のために開業する?なぜその内装にする?
When(いつ)いつまでに開業する?
Where(どこ)…どのエリアで開業する?
Who(誰)…誰が経営する?
Whom(誰に)…ターゲット顧客層は?
What(何)…どのような商品を提供する?
Which(どれ)…どれを優先する?
How(どのように)…どのように経営する?
How much(いくら)…予算や時間は?

コンセプト作りを始めるときも『7W2H』を元に作成してみるとイメージが掴みやすいと思います。同じように店舗デザイナーにもこの内訳を見せると、大まかなイメージができるのでおすすめです。

イメージに近い写真を見せる

イメージの近い写真を見せる

上記の『7W2』とともに伝えなければいけないのが、外観や内装のイメージ。コンセプトが固まっていれば、店舗デザインの雰囲気もある程度絞られます。

店舗デザイナーと打ち合わせするまでに、イメージに近い他店舗の真をたくさん集めておくといいでしょう。写真から伝わる雰囲気や戦略によって、店舗デザイナーから新たな提案が生まれるかもしれません。

使う素材や色のこだわりも伝える

使う素材や色のこだわりも伝える

個性を出すには利用する素材や色にもこだわりを見せた方がいいでしょう。はっきり決まった素材や色があれば、それを伝えましょう。先ほどの写真を参考に、細かい部分も明確に伝えるようにしてください。

伝えるときは「この素材を使いたい」「この色にしてほしい」というだけではダメです。ここでもコンセプトの力を借りて『7W2』方式を活用し、具体的な理由まで伝えてみてください。

そうすることでデザイナーは意図を汲み、適切な素材を選ぶことができます。こちらでは飲食店内装の色について解説しています。ぜひこちらも是非ご参照ください。

店舗のコンセプトがしっかりしていれば伝え方も楽になる

店舗のコンセプトがしっかりしていれば伝え方も楽になる

店舗デザイナーへコンセプトを伝えるときは、まず明確なコンセプト作りから始めてください。コンセプトがしっかりできていれば、店舗デザイナーへの伝わり方も変わってきます。

今回紹介した『7W2H』方式を活用して伝えれば、さまざまなアイディアが生まれるかもしれません。店舗側の想い、こだわりは納得するまで話し合ってみてくださいね。

株式会社TO(ティーオー)は、内装を得意とするデザイン事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。

そのためご相談いただくお客様の中には、店舗デザインに関わったことがない方も多くいらっしゃいますが、「コンセプトに関して何もわからない」という方も安心してご相談ください。弊社スタッフがお客様と一丸となって理想の店舗デザイン設計をさせていただきます。