歯科医院の内装デザインで重要なのは、患者さまが、安心して快適に、治療を受けることができる空間を作ることです。「リラックス」と「安心」の2つを意識し、歯科医院の内装デザインを決めることで、患者さまのリピート率を上げることができます。
そこで、この記事では、リピーターが増える歯科医院の内装デザインについて解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
歯科医院の内装デザインの決め方
歯科医院の内装デザインは、冒頭で述べたように、「リラックス」と「安心」の2つを意識して決めてみてください。患者さまは、歯科医院に通うことを不安に感じる傾向にあります。
患者さまの不安を取り除くためにも、リラックスや安心して治療を受けられる空間を提供することが、重要になります。また、患者さまだけでなく、スタッフの働きやすさも考えるといいでしょう。
機能性が備わっている機器の設置や、院内の清潔感を保つため、掃除のしやすさを考えた、内装デザインを取り入れることも重要なポイントです。
最近の歯科医院の内装デザインのトレンド
歯科医院の内装デザインのトレンドは、「おしゃれな外観」「素材を活かした内装」2つです。近年は、歯科医院が数多く存在しているため、従来とは違った外観や内装デザインを取り入れ、他の歯科医院と差別化を図る傾向にあります。
①おしゃれな外観
カフェやギャラリー感のあるおしゃれな外観が、最近の歯科医院のトレンド。歯科医院のおしゃれな外観は、来院する患者さまの歯科医院に対する恐怖感や不安感を、和らげる効果が期待できます。
歯科医院は、他の診療科と違い、患者さまが痛みをイメージしやすいです。そのため、患者さまが、歯科医院に通う際、恐怖感や不安感を抱く可能性が高い傾向にあります。
おしゃれな落ち着いた外観は、患者さまが思い浮かべる、従来の歯科医院のイメージを変えるため、歯科医院に対する恐怖感や不安感を取り除いてくれます。
②素材を活かした内装
最近、歯科医院の内装で注目が集まってきているのが、木材や石類、レンガなどの素材を活かした内装。素材を活かした内装にすることで、素材から感じる温かみや素材特有の雰囲気が、安心できる空間を作り出してくれます。
例えば、無垢木材を中心に内装デザインをすると、視覚から入る温もりのある色合いや木目が、患者さまに安心感を与えます。また、観葉植物や熱帯魚の水槽を待合室に取り入れている歯科医院も、増えてきているのが実情。
植物や生き物も素材と同じく、患者さまに安心感を与えます。患者さまに、安心感のある歯科医院をイメージさせるため、素材を活かした内装や植物、生き物を待合室に取り入れる内装デザインが、歯科医院に増えています。
歯科医院の内装を決める上で重要なポイント
歯科医院の内装を決める上で、意識すべきポイントは以下の6つです。
- 待合室の広さ
- 清潔感のある空間
- 照明の明るさ
- 天井・壁の素材と色
- インテリアの質
- プライバシーの保護
上記のポイントを意識するだけで、患者さまが心地よいと感じる空間を作り出すことが、できるようになります。それでは、一つずつ詳しく解説していきます。
①待合室の広さ
歯科医院の内装で優先的に抑えるべきは、待合室を広く取ること。開放感のある待合室は、患者さまをリラックスさせ、快適さを提供することができます。
反対に、狭い待合室は、窮屈かんがあり、患者さまにストレスを与えてしまう可能性が、あります。患者さまに対して、治療前にストレスを与えないよう、できるだけ広さを確保し、開放感のある待合室を作ることが重要です。
②清潔感のある空間
患者さまが、院内で一番最初に気にするのは、清潔感の有無。院内を清潔に保たないと、新規の患者さまが、リピーターになる可能性は低いでしょう。
清潔感のある院内にするために、最初に選択すべきは、土足にするか履き替えるか。土足の場合は、患者さまの靴についている砂や土などが、院内を汚します。
しかし、スリッパなどのお手入れが不要なため、掃除は簡単です。履き替えの場合は、ゴミや土の汚れの心配はないです。
ですが、スリッパなど履物のお手入れが必要になります。このように、土足と履き替えは、両方ともメリット・デメリットがあります。
③照明の明るさ
患者さまが、心地よいと感じる空間を作り出すために大切なのが、照明の明るさにこだわること。待合室と治療室の照明の明るさを分けると、安心感を与えられる空間を、作り出すことができます。
治療室は、できるだけ明かりの強い照明を使用し、待合室は、明るさを抑えた照明を使用するといいでしょう。治療に集中する空間と、リラックスできる空間のメリハリをつけることができます。患者さまの治療に対する、緊張を和らげる観点からも、照明の明るさにこだわりを持つことが重要です。
照明設計に関してはこちらの記事で詳しく解説しております。こちらも合わせてご参照下さい。
④天井・壁の素材と色
歯科医院は、飲食店やオフィスと違い、天井と壁の両方の素材と色に、こだわりをもつ必要があります。歯科医院は、患者さまが治療を受ける際、天井をみることが多いです。
そのため、天井が汚かったり、落ち着かない配色をしていると、患者さまが歯科医院に抱く印象が悪くなる可能性があります。歯科医院の天井と壁は、基本的に落ち着いた色味で統一し、汚れやカビなどが目立たないような素材を、使用するといいでしょう。
⑤インテリアの質
患者さまに不安感を与えないために、インテリアの質にこだわるのも、一つのポイント。院内に安っぽいインテリアが多く使用されていると、患者さまは、治療に対して不安感を抱いてしまう可能性があります。
反対に、インテリアの質にこだわると、高級感が出るため、患者さまは、安心感をえることができます。インテリアの質にこだわることで、患者さまが感じる歯科医院の印象を、変えることができます。
患者さまに安心感のある空間を提供するためにも、インテリアの「質」に着目して、高級感のあるインテリアを導入してみてください。
⑥プライバシーの保護
歯科医院で気をつけなければいけないのは、治療室で他の患者さまの治療を、見せないようにすること。プライバシーの保護という観点から、とても重要なポイントです。
プライバシーの保護を守るには、完全個室制にするか、パーテーションなどで区切る必要があります。患者さまの視点からすると、完全個室制の方が安心できます。
しかし、歯科医院の視点からすると、内装費用の増額や広さの問題が関わるため、パーテーションの設置が理想となるでしょう。開業する歯科医院の間取りや予算を考えた上で、完全個室にするか、パーテーションを使用するかを決めてみてください。
まとめ
この記事では、リピーターが増える歯科医院の内装デザインについて解説してきました。この記事の重要なポイントは以下です。
- 歯科医院の内装デザインは、「快適」と「安心」を意識して決める
- 最近の歯科医院は、カフェやギャラリーのような外観がトレンド
- 素材を活かした内装デザインは、患者さまに安心感を与える
- 開放感のある待合室は、患者さまに快適さを提供できる
- 清潔感のある空間を作るためには、土足か履き替えかを決める必要がある
- 待合室と治療室の照明の明るさを変えると、患者さまの治療に対する緊張を、和らげるこ とができる
- 歯科医院は、壁だけでなく天井の素材と色にもこだわる
- インテリアの質にこだわって、安心感のある空間を作る
- 他の患者さまの治療を見せないように、完全個室制にするかパーテーションなどで区切る
歯科医院の内装デザインは、患者さまが抱いている歯科医院に対しての恐怖感や不安感を、取り除くことが重要です。上記の重要なポイントを意識して、「リラックス」「安心」できる歯科医院の内装デザインにしてみてください。
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