こんにちは、TOスタッフの八木です。
今回は、店舗デザインの観点から愛知県内の飲食店激戦区でも人気店になるためのポイントを説明していきます。
愛知県内にも様々な地域があり、特に名駅周辺や栄エリアなどは昼夜問わず人がたくさん訪れる地域です。そのような地域はお客様も多い一方で、たくさんの店舗が立ち並び激戦区となっています。
その中でもお客様に選ばれる店舗、入りたくなる店舗がどのような店舗なのか書いていこうと思います。
こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
長く愛される店舗づくりのコツをYouTubeでもご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。
店舗デザインの重要性
店舗デザインは店の開業後に集客できるかどうかを決める大事な要因の一つになります。
飲食店激戦区の場合には料理の味はもちろんですが、興味を持ってもらう、SNS等で発信をしてもらう、偶然でも立ち止まってもらうために、その土地にあった地元感あるおしゃれな店舗デザインが大事となります。
「愛知県内」「飲食店」「激戦区」「地元感」という4つポイントからおしゃれな店舗デザインの特徴について紹介していきます。
愛知県の飲食店激戦地エリアとは?エリアの特徴を解説!
伏見、栄エリア(名古屋市中区)
愛知県内でも1番の激戦区です。立ち代わりが激しい場所ではありますが、その分お客様の人数と口コミが躊躇に現れる場所です。
伏見エリアには世界一の大きさを誇るプラネタリウムがある「名古屋市科学館」や、様々な公演が行われる「御園座」があり、栄エリアには「中部電力 MIRAI TOWER」や「オアシス21」があるなど、観光客も多く訪れる場所です。
久屋大通公園内にも多くの店舗が立ち並んだり、中日ビルが建て替えられ新しい店舗が多く出店したりするなど、日々変化していっています。
飲食店の系統
個人経営カフェ、チェーン店、ビストロ、小料理屋等
観光客が多い地域であることから、歩き疲れた際に利用するお店や、インバウンドに対応したお店が多い印象を受けます。様々な店舗がありますが、客単価は多少高い印象です。また、この地域は路面店が少なく、ビル内などのテナントでの出店が多いことも特徴です。
大須商店街(名古屋市中区)
大須観音を中心とした、アーケード有りの商店街です。日用品はもちろん、雑貨屋や服屋、電気屋など趣味に特化した店舗も多い地域です。地元の方が利用するスーパーなどの店舗もあるため昔ながらの商店街の雰囲気を味わいつつ、最新の店舗も出店しているなど多種多様で賑わいのある地域です。
こちらの地域も栄・伏見エリアと同様、観光客も多い地域です。年齢層が10~20代と低い印象があることも特徴的です。
飲食店の系統
多国籍料理、食べ歩き飲食店、お手頃な洋食等
町を歩きまわって楽しめる地域であることから食べ歩きの店舗があります。最新スイーツを扱う店舗などが多いのが特徴です。年齢層が若いこともあり、単価が低くお値打ちなものを売っている店舗が多い印象です。また、それぞれの店舗の面積が小さく、ひしめき合って並んでいます。
四間道(名古屋市西区那古野周辺)
名駅と名古屋城の間にある江戸の街並み・町屋を残した保存地区です。昔ながらの面影を感じさせるリノベーションを施した外装内装の高級、隠れ家な飲食店が多いです。
ひっそりとして空気感の漂う地域ではありますが、最近では、新しい店舗が少しづつ増えてきています。またすぐ近くには、円頓寺商店街があり、昔ながらの商店街も残っています。
飲食店の系統
和食、フレンチ、イタリアン、鉄板焼等
人通りが激しい地域ではないため、街並みを楽しむために訪れる人や目的客の集客が主になってきます。そのため1人1人の単価の高い、高級業態が多いです。また昔からある住宅を改装した店舗が多いことから路面店。ことも特徴的です。
その他にも愛知県内には、金山駅周辺・犬山城下町(犬山市)・有松・覚王山・藤が丘・長久手・東岡崎など多くの繁華街があります。
地元の人に愛される店舗デザインの特徴
地元の素材や伝統をとりいれる

焼き鳥 茂 東桜
愛知県内の飲食店激戦地エリアにおいても、まずは、その場所に住む地元の人々に親しみやすさを感じてもらうことが重要です。地元の人々が馴染みやすい雰囲気を醸し出すためには、地元の素材や伝統を取り入れたデザインが効果的です。
例えば、地元の歴史や工芸品、伝統的な建築様式を取り入れることで、地域性を強調し、地元の人々に親しみやすさを感じさせます。また、地元の風景や自然をテーマにした色彩やデザインも効果的です。
あえて異質な素材を使ったり特徴的な内装にしてみる

comedor kito
これは、先ほどのポイントと真逆なことを言っているように思われると思います。上記の伝統のものや周囲に合わせたデザインだけですと、店舗に特徴がなくなってしまいます。
あえて周囲の街並みや店舗にはない素材や空間を作ることでインパクトを与え、「街に面白そうな店舗が出来た」と思ってもらえるようなお店を作ります。
ビル街の場合→古材、瓦、提灯
商店街や田舎の街並み→ネオン、金物、コンクリートなど
ただし注意すべきなのは、突飛押しもないデザインを行わないこと。ワンポイントとして上記を使うことをお勧めします。
愛知県の店舗デザイン事例
では実際にTOにて設計させていただいた、繁華街にある店舗の特徴を紹介させていただきます!
名古屋城エリア 「那古野天丼 徳川忠兵衛」様
名古屋城の辺りにある金シャチ横丁というエリア内にある天丼・お蕎麦のお店です。
今回のデザインのポイントは、「城下町を彷彿とさせるデザイン」と、入り口を入ってすぐに現れる「3Dの格子」です。
店内に瓦の屋根が乗った軒をつくっていたり、各席までの動線をグネグネとさせることで城下町を歩いているようなイメージを彷彿とさせています。
また、3Dの格子は城下町から見上げる月が浮かび上がるようなイメージでデザインされました。三日月にも、場所によっては半円が重なって満月にも見えます。また、一方で名古屋城のシャチホコにも見えるデザインとなっています。
その場所ならではの特徴を取り入れることで地域との関連性を持たせ、お店を思い出してくれる、再来してくれるお客様を増やします。
またあからさまなデザインにしない事も飽きが来ない為の大事なポイントです。
四間道エリア 「コメドール」様
スペイン料理のコースが食べられるお店です。
一番の特徴は天井です。これはマドリードの地図を模したもので一つ一つ職人さんがカットして作っています。入ってきたお客さんにオッ!と思わせるインパクトがあり、思わず天井の写真を撮りたくなる内装にしています。
四間道は昔ながらの街並みの残る地域なので、外観の扉は洋風ながらも木の質感を残し、街並みと馴染ませています。一方、店内は、カウンターをモルタル調の左官やステンレスなど、あえて無機質な素材のみで作り上げることで高級感と特色を出しています。
栄・伏見エリア 「長者町焼肉 輪心」様
錦のど真ん中にある、高級焼肉店のお店です。高級な料理を扱うお店ですので、店舗も高級感を持たせています。
ポイントは2つ「デザインにお店の看板メニューを取り入れる」、観光客も多い地域だからこそ「和を取り入れる」です。
お肉の霜降りのランダムかつ綺麗なラインを表現するべく、竹を使ってウェーブを作っているそうです。お店の内容をデザインに取り入れコンセプトです。都会の中心であることもあり、あえて木や竹を利用し、高級感の中にも親しみやすい空間を演出しています。
また、こちらの店舗は座席の種類が豊富で、それぞれの部屋で違った雰囲気を楽しめるようにしています。インバウンドの利用も考慮し、障子や格子を使ったり、和物の照明を取り入れるなど“和”を感じやすいデザインとしていることも特徴です。
店舗デザインのポイントと成功の秘訣
業態や特徴の分かりやすいデザインにする

焼き鳥居酒屋 こっこ屋
まずは何を提供しているお店なのかが分からないとお客様に不安感を与えることとなってしまいます。
看板や提灯、お店にまつわるものをデザインに取り入れる等して外観から分かりやすい店舗にしていく必要があります。また業態によっては店舗の中が見えるようにする事で安心感を与え、入ってみようかなと思ってもらえるようにすることもおすすめです。
※予約客・目的客のみ対象としている場合を除く。
SNS等の写真を撮りたくなるような内装にする

skyfes
見栄えの良いところは写真を撮りたくなりますよね。
近年ではお店側で商品の物撮り等をされる方も多いと思います。写真の背景としてピッタリなスペースを作ることで今後の利用にも役立ちます。また、お客様が写真に挙げてくれることも想定すると、フォトスポットがあることもポイントとなってきます。フォトスポットに店舗の特徴を入れたり、写真に映り込むようにサインを付けたりすることで宣伝効果がアップします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、繫華街などの激戦区エリアでも愛される店舗のポイントとその事例を紹介させて頂きました。激戦区での出店は大変なことだと思います。少しでもサポートできるように店舗デザインの観点からお役に立てるよう努めて行けたらと思っています。