このように、暖房器具・暖房設備の選び方や温度設定について悩んでいる、飲食店の開業を考えている方や飲食店を運営している方は多いのではないでしょうか。この記事では、飲食店に最適な暖房器具・暖房設備の選び方から暖房の温度設定のコツまでを詳しく解説していきます。
飲食店で安全・安心を考えた上で効率よく暖房を効かせるのであれば、飲食店に取り入れるべき暖房設備は業務用エアコン一択でしょう。
しかし、業務用エアコンといってもさまざな種類があるのでどれを選べばいいのかわからなくなってしまうのが現実。飲食店の業務用エアコンの選び方や暖房の温度設定でミスをしないためにも、この記事をチェックしてみてください。
なぜ飲食店で暖房器具・暖房設備にこだわる必要があるのか？
飲食店で暖房器具・設備にこだわるべき理由は、お客さまに快適な空間を提供するためです。特に、客単価で勝負する飲食店は暖房器具・暖房設備にこだわるべきでしょう。お客さまにできるだけ長く滞在してもらうことが売上に直結するためですね。人が快適と感じる空間の構成の大部分は室内温度が占めます。快適な室内温度が売上に繋がると考えてください。
飲食店で業務用エアコンを選ぶ３つのポイント
冒頭でも述べましたが飲食店の暖房器具・暖房設備は、業務用エアコンが最適です。飲食店で業務用エアコンを選ぶ際、以下3つのポイントを考慮してみてください。
①エアコンのタイプ
②エアコンの馬力
③エアコンのメーカー
上記3つのポイントをそれぞれ見ていきましょう。
①エアコンのタイプ
エアコンのタイプは、一般的に「天井埋め込みタイプ」と「露出タイプ」の2種類です。天井埋め込みタイプはエアコン機器の出っ張りがないので、内装デザインの邪魔になりません。内装デザインにこだわりたい場合にピッタリでしょう。一方、露出タイプは壁かけや床置きなどさまざまな種類があります。取り付けが簡単で設置費用は抑えられるのが特徴ですが、内装のデザインの邪魔になる可能性があるでしょう。
②エアコンの馬力
業務用のエアコンは、馬力が大きいほど暖房の強さが強いとされています。店舗の広さに合わせて最適な馬力のエアコンを設置するといいでしょう。店舗の広さに対して2、3段階上の馬力を持つ業務用エアコンを設置することで、電気代の抑制につながります。
③エアコンのメーカー
業務用エアコンはメーカーによって機能性やサポートの質が大きく異なります。店舗に合うメーカーをじっくり検討すべきでしょう。業務用エアコンで有名なメーカーは、以下の3社です。3社の中から選ぶと確実です。
・ダイキン
飲食店に導入されているエアコンNo.1。サポート体制充実でパワフルさが強み
・三菱電機
ダイキンに次ぐ人気を誇るメーカー。温度のムラをなくす体感温度制御がついたモデルが存在
・日立
家庭エアコンで有名な日立。省エネに特化しているモデルなど飲食店の運営に嬉しいシリーズが豊富
飲食店で暖房器具・暖房設備を導入する際に気をつけるべきポイント
暖房器具・暖房設備を導入する際は、「飲食店の業態」「暖房設備の設置場所」の2つを考える必要があります。暖房設備選びを失敗しないために、「飲食店の業態」「暖房設備の設置場所」を詳しく解説していきます。
①飲食店の業態
飲食店の業態によって必要となる暖房器具・暖房設備が異なります。たとえば、日本料理店などの熱気がこもりにくい飲食店は、馬力の強い暖房器具・暖房設備が必要になるでしょう。一方、焼肉店や焼き鳥店など、火を頻繁に使用し熱気がこもりやすい飲食店は、馬力の強い暖房器具・暖房設備よりも空気清浄に力を入れるべきです。飲食店の業態によって必要となる暖房器具・暖房設備が異なることを把握しておいてください。
②暖房器具・暖房設備の設置場所
客席の一箇所のみ温度が高すぎたり低すぎたりしないよう、設置場所に気をつける必要があります。理想は店舗全体の温度差が最小限になること。風向きを考慮して全体に暖かい空気が行き渡る場所に設置しましょう。店舗デザインの会社に相談するとスムーズに設置場所が決められますよ。
飲食店で暖房温度を設定をする際のコツ
暖房温度の設定も飲食店で快適な空間を作るために重要なポイント。暖房温度の設定をする際のコツは以下3つです。
- 設定温度と室内温度は違う
- 暖房を入れるタイミング
- 店内の広さと座席数の考慮
上記3つの暖房温度の設定のコツそれぞれを詳しく解説していきます。
設定温度と室内温度は違う
暖房の設定温度と室内温度は大きく異なります。暖房の設定温度が24度だとしても室内温度は22度ということはよくあります。暖房の設定温度は、室内を暖める目標数値にすぎないため、実際の室内温度は暖房の設定温度に達しないことがほとんどです。また、暖かい空気は上に溜まりやすいので、室内の上方と下方で温度は異なるので注意しましょう。
暖房を入れるタイミング
たとえ馬力の強い業務用エアコンでも、スイッチを入れてすぐに店内が暖かくなるわけではありません。お店の開店時間から逆算して店内を暖める必要があります。基本は、お店に出勤したら暖房をつけ始めるのがいいでしょう。店内を早く暖めるためには、自動運転の設定をするのがベストです。
店内の広さと座席数の考慮
店内の広さが狭いと暖かい空気が循環しやすくなります。逆に店内が広いと暖かい空気が篭りにくくなるので、設定温度を高くするかエアコンを2台設置するなどの工夫が必要です。また、座席同士が近いとお客さまは体感温度が高くなりやすいです。客席同士が近い店舗は、設定温度を低めにするなどの対策をするといいでしょう。
まとめ
この記事では、、飲食店に最適な暖房器具・暖房設備の選び方から暖房の温度設定のコツまでを詳しく解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。
- 業務用エアコンは「天井埋め込みタイプ」と「露出タイプ」の2種類が主流
- 店舗の広さに対して2、3段階上の馬力を持つエアコンを設置すると暖房効率が良くなる
- 業務用エアコンで有名なメーカーは、「ダイキン」、「三菱電気」、「日立」の3社
- カフェや日本料理屋などは馬力の強い業務用エアコンが必要になる場合が多い
- 焼き鳥屋や焼肉屋などの店舗は、暖房設備より空気清浄に焦点を当てる
- 店舗全体の温度差が最小限になるの場所にエアコンを設置する
- 暖房の設定温度は室内を暖める目標数値なので、実際の室温とは異なる
- 客席同士が近い店舗は設定温度を低めにする
飲食店に最適な暖房器具・暖房設備を選びをする際は、口コミやインターネット、カタログなどから多くの情報を集めて吟味する必要があります。また、業務用エアコンの設置場所に関しては、店舗デザイン会社などからアドバイスをもらうといいでしょう。
こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください
