仕事やプライベートなど、現代の社会に必要不可欠な電気設備である「照明」。照明には、空間全体の印象や雰囲気を変える役割を担い、場合によっては仕事の効率化を促進させる効果もあります。
そんなさまざまな役割を持っている照明ですが、今回はオフィス内の照明の選び方をご紹介していきます。会社の立ち上げやオフィスの照明レイアウト変更を考えている方は、ご参考にしていただければ幸いです。
オフィスの照明の選び方
空間の雰囲気や作業効率を上げるなどのさまざまな役割を担っている照明ですが、オフィスにおける照明の選び方をご紹介していきます。
- 電球の種類
- 照明器具の種類
- 照明の色合いの種類
選び方は、大きく3つに分かれています。それぞれの組み合わせによって、印象や雰囲気が変わるので、自分の求めているオフィスをイメージしながら見ていきましょう。
電球の種類
まずオフィスの照明を選ぶ要素の1つとして、使用する電球の種類です。
- 白熱電球
- 蛍光灯
- LED電球
電球には3つの種類があり、用途やオフィスのイメージによって変わります。近年では、LED電球が多く使われており、理由に関してはそれぞれ個別の説明でご紹介します。
白熱電球
日本で最もポピュラーな電球の「白熱電球」。長年にわたり使われ続けており、電球の価格も安いといった特徴があります。白熱電球は、暖色で暖かい空間を作る場合に適しており、オフィスを家庭のような暖かさを作りたい方におすすめです。
しかし、他の電球に比べ寿命が短く、作業に集中した効率重視のオフィスを求めるのであれば、あまりおすすめできません。
蛍光灯
長い間、オフィスや学校で多く使われている「蛍光灯」。複数の色合いに対応しているので、自分の求めるオフィスの空間に仕上がります。消費電力も白熱球に比べ少なく、長持ちするのも使用するメリットの1つです。
しかし、100%の明るさになるまでに時間がかかるため、照明の入り切りが多いオフィスはあまりおすすめできません。
LED電球
近年、白熱電球や蛍光灯よりも多く使われている「LED電球」。LED照明は、消費電力の低さと寿命の長さにより、多く使われる場面が増えてきています。
また、さまざまな色合いにも対応しているので、求める空間づくりには適しているのもメリットです。他の電球に比べ価格が高くはなりますが、オフィスに使用する電球としてはLED照明をおすすめします。
照明器具の種類
照明器具の種類もさまざまで、自分の求めるオフィスづくりには選定は欠かせません。
- DL(ダウンライト)
- CL(シーリングライト)
- スタンドライト
- スポットライト
オフィスにおすすめな上記の4種類ですが、使われる場面や作りたいオフィスのイメージによって選ぶ基準が違います。それぞれ用途や効果を詳しく解説していきます。
DL(ダウンライト)
DL(ダウンライト)は、天井に埋め込んだ小型の照明器具です。DLの真下付近を照らす特性があり、埋め込み型なので照明を目立たせたくないオフィスづくりに向いています。ただし、1つのDLでは広い範囲を照らせないので、ムラをなくすために数多くのDLの取り付けが必要です。
CL(シーリングライト)
CL(シーリングライト)は、広範囲を明るく照らせる照明器具です。全体的にムラなく照らすので、広い空間のオフィスや長時間過ごす執務室におすすめです。多くのオフィスでCLは取り入れられているため、メイン照明として取り入れると良いでしょう。
スタンドライト
スタンドライトは、移動が簡単にできる置き型の照明器具です。補助的な用途で使われており、資料を読む時や部分的な作業の時に便利な特徴があります。また、床の上に置くフロアスタンドタイプとデスクの上に置くテーブルスタンドタイプの2種類があります。
スポットライト
スポットライトは、光の向きが調整できる照明器具です。特に明るくしたい部分や強調したい部分に使われ、デスクの上やオフィスのオブジェクト付近に使われます。そのほかに、ライティングダクト用のスポットライトであれば取り外しが簡単にでき、自分で向きや位置を変えられるメリットがあります。
照明の色合い
照明の色合いは大きく3つに分かれており、オフィスの雰囲気を作るうえで必要な要素になります。
- 電球色
- 昼白色
- 昼光色
3種類は特徴が異なり、イメージするオフィスやシチュエーションによっておすすめする色合いが違います。それぞれ見ていきましょう。
電球色
電球色は、暖色系でオレンジっぽい温かみのある光の色をしています。明るさが抑えられていて落ち着きがあるため、目が疲れにくくリラックスしやすい空間づくりに適しています。しかし、オフィスでは集中力のある空間が適している場合が多いので、休憩所やトイレなどのスペースがおすすめです。
昼光色
昼光色は、白っぽく青みがかっている色をしています。ほかの2色に比べ最も明るい色をしており、集中力が増加すると言われている光の色をしています。集中力が上がり作業効率も上がるので、オフィスの照明には適しているのでおすすめです。
昼白色
昼白色は、多くの方が浴びている太陽の明るさに近い自然な光の色をしています。自然に近い明るさなので、どんな場所にも合う光の色合いと言われています。昼光色では明るすぎると感じる場合は、昼白色がおすすめです。
オフィス内の照明の適度な明るさ
オフィスで作業を行う上で、照明の適度な明るさを整えると作業効率の向上につながります。照明の明るさはlx(ルクス)で表され、JIS照明基準として用途に適した照明の明るさを定めています。
- 750ルクス 事務室・役員室・玄関ホール(昼間)
- 500ルクス 会議・制御室
- 300ルクス 受付・化粧室・EVホール
- 200ルクス 便所・更衣室・書庫
- 100ルクス 休憩室・玄関車寄せ
- 50ルクス 屋内非常階段
上記の基準を参考に調節をおすすめしますが、専門家に相談してみるのも良いでしょう。株式会社TO(ティーオー)でもお客様の想像する空間づくりをお手伝いしています。オフィス内の照明に関するご質問もお気軽にご相談ください。
オフィスの照明を選ぶ際の注意点
オフィス内の照明を選ぶ際に注意すべき2点をご紹介します。
- オフィスの雰囲気や広さ
- オフィスを利用する方の年齢
適度なオフィスの照明を選ぶ要因として、オフィス内の雰囲気や従業員の作業のしやすさを考慮しなくてはいけません。それぞれ見ていきましょう。
オフィスの内装や広さに考慮した照明選び
照明には光の色のほかに、さまざまな照明器具のデザインがあります。照明器具を選ぶ際に自分の好みのデザインを選びすぎたばかりに、オフィスの雰囲気や明るさが足りないなどの問題が起こります。自分の求めるイメージに合わせた選定も大事ですが、オフィスの内装や広さに適した照明選びを行いましょう。
オフィス内で働く従業員の年齢
照明の光は、従業員の作業効率を増加させる効果があります。しかし、年配の方は光を感じにくく暗く感じてしまう場合も考えられます。もし、従業員の中に年配の方がいたら照度を高く設定したり、スタンドライトなどで明るくする対策を行いましょう。
まとめ
今回はオフィス内の照明の選び方をご紹介しました。オフィス内の照明は、空間の雰囲気や従業員の働きやすさにも影響していきます。電球の種類や色、照明器具の種類など選定方法はさまざまなので、居心地がよく作業がはかどるオフィスを作り上げていきましょう。
株式会社TO(ティーオー)は、「役に立つデザイン設計事務所」をモットーに、数多くの店舗やオフィスのデザイン作成に携わってきました。お客様の思いを重要視したデザインと機能性を重視したデザインを合わせた、持続可能な店舗づくりをミッションにお客様と取り組んでいきます。