お店に着いた際に一番初めに目につくのはエントランスです。そんな欠かすことのできない扉や窓など開口部はお店の印象を左右する大事なポイントです。今回はそんな開口部のデザインについてご紹介いたします。
開口部(かいこうぶ)の意味
そもそも「開口部」とは
- 採光
- 通風
- 換気
- 人や物の出入り
のために、天井や壁に開けられた部分をさします。そのため一般的には窓、扉などを意味します。
開口部の役割
開口部は人や物の出入りと同時に光や空気を通す役割を持ちます。外部の開口部では、外部と内部を遮断する役割を持っています。これは騒音を防ぐ、風を防ぐ、火を防ぐなど人間の体を不快な環境から守ることを意味します。
開口部はまず目的を考えた上で造ることがポイントです。目的が「店内を道行くお客様に見てほしい」ならば大きな開口部を設けることがお勧めです。開口部を多く設けると中がよく見えるため、「入ってみようかな」という気持ちがおきやすくなります。
一方、開口部を設けすぎると、視線が気になったり、防犯性に不安が出てきたりと不安点も出てきます。そのため周辺環境が音が騒がしいのか、人通りは多いのか、風が強いかなどバランスを考えた上でつくっていきましょう。
開口部の種類
開口部を開閉する部材を総称して「建具(たてぐ)」と呼びます。「建具」にはドア、サッシ、障子、ふすまなどが存在します。そして開き方は横開き、縦開きが一般的です。
主に室内で用いられるものと、外部で用いられるものに分けられます。構造的には木製や金属製などに分けることが出来ます。今回はそんな建具種類を紹介します。
1.木製建具(洋建具)
木製建具は洋と和のものに分けられます。洋建具としては、框戸、フラッシュ戸などがあります。
①框戸(かまちど)
框戸は框材(かまちざい)と呼ばれる枠で四方を囲んで、その中にガラスなど入れた戸です。中桟(なかざい)や、横桟(よこざい)を入れることで、デザインの幅を広げることが可能です。
②フラッシュ戸
フラッシュ戸は戸の形を骨組みで造り、その表面に普通合板などを貼る形の戸です。軽量で比較的コストを抑えて造ることが可能です。
2.木製建具(和建具)
和建具としては、ふすま・障子・格子戸などが挙げられます。
①ふすま
ふすまは骨組みの組子にふすま紙を貼ったものです。
②障子(しょうじ)
障子も骨組みの組子に紙を貼ることで造られています。腰まで板があり、その上が紙貼りになっているタイプ屋、障子の中央にガラスをはめ込むタイプなど種類は様々です。直射日光や照明を通すことで、美しい影を見せることが出来ます。
③格子戸(こうしど)
格子戸は、名前の通り木材を格子状に組んだ戸のこと言います。格子の組み方によって種類は様々ですが、木材や縦残・横桟の入れ方によって和風な雰囲気やモダンな雰囲気などイメージを変えることが可能です。
3.金属製建具
スチール製、アルミニウム製、ステンレス銅製などが一般的です。また外部用の建具として用いられることが多く、先程挙げたフラッシュ戸の他にガラス戸、ガラス障子、シャッターなど広く使われています。
開口部の事例
①高級感ある佇まいの框戸
こちらでは、縦桟と横桟を配置した框戸を造っています。間接照明が上から柔らかく光を落とすことで、和風な高級感ある佇まいを演出しています。
②アルミ製の建具でお店の一面を前面ガラス貼り
こちらでは、道路側の面を一面アルミサッシにして片方に全て引き込めるようになっています。中の様子が道行く人から伺えるので、興味を引くことが可能です。
まとめ
今回は開口部の主に建具についてご紹介いたしました。
皆様も毎日、玄関の扉やお手洗の扉、ベランダに行く窓など、様々な建具を用いていると思います。店舗も同じで訪れるお客様が必ず使う物ですので、こだわって快適なものを造り上げましょう。
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