商品を販売する物販店において、店舗デザインは重要な役割を果たします。しかし、商品をより魅力的に見せる内装は難しく思われがちです。
「物販店のデザインはどうすればいいの?」「注意するポイントは?」といった疑問を抱える人も多いのではないでしょうか。
物販店の店舗デザインにおいて大切なポイントやレイアウトの仕方など、詳しく解説していきます。ぜひ、店舗づくりの参考にしてみてください。
こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
物販店における店舗デザインの役割
物販店において、店舗デザインはどのような役割を果たすのでしょうか。3つの役割を紹介します。
コンセプトの明確な提示
商品やブランドのコンセプトをしっかりと提示するのに役立ちます。店舗をつくる前に、まずはコンセプトを決めておきましょう。競合の店舗との違いを明確にし、個性を作り出すことができます。コンセプトを決めた際に、イメージカラーを決めておくと内装を考える時に便利です。
ブランド価値の創造
商品やブランドの価値を高める役割もあります。適当な空間に商品が並んでいるだけだと、安売り感が出てしまい、商品やブランドの印象を下げかねません。商品やブランドをどう見せたいかを十分に考え、イメージや価値に見合った店舗デザインを考えます。
そうすることで、商品がより魅力的に引き立ち、購買意欲につながるでしょう。
集客と売上の向上
店舗デザインの良し悪しが集客や売上に直結することも考えられます。
一目見て魅力的だと感じてもらえる店舗とそうでない店舗では、魅力的だと感じてもらえる店舗の方が客足が伸びるでしょう。ファサードの時点で「入ってみたい」と思わせられるかどうかが鍵です。
入ったあとの導線や回遊のしやすさ、居心地の良さも売上につながるので、入り口だけに終わらず中のレイアウトまで計算してデザインします。
物販店の店舗デザインで押さえたいポイント
では、物販店をデザインする上で、押さえたいポイントを6つ解説します。どれも集客や売上に関わる重要なポイントなので、デザインにしっかりと反映させましょう。
コンセプトの確立
まずは、コンセプトを固めるところからはじめます。コンセプトは、店舗デザインをはじめ、商品のイメージや接客の品質に至るまで、店舗のすべてに反映されるといっても過言ではありません。
出店を計画した時点で明確に決めておくと、方向性に迷いが出ることなくオープンまでスムーズに進められます。来店する客層や地域性などを踏まえて、自分の店舗の魅力を最大限にアピールできるコンセプトを考えましょう。
商品の見え方
物販店において重要なのは、なんといっても商品の見え方ではないでしょうか。店内の主役である商品を、魅力的に見せることを重視して内装をデザインします。
商品を陳列していない空の状態を見た時に、「物足りないかも」と感じる程度の方がいい場合が多いです。商品を並べることで空間が完成するので、商品を主体としてデザインを考えます。
ディスプレイ什器の独自性
商品を陳列するディスプレイ什器は、お客様の目に止まりやすい装飾です。どこにでもあるようなディスプレイを使用すると、独自性に欠け、ブランドのイメージを確立することが難しくなります。
オーダーメイドやアンティークなどの一風変わった什器で、自分の店舗だけの特別感を演出しましょう。
回遊率がアップするレイアウト
入店したら店内を回遊してもらいやすいレイアウトの店舗の方が、購入率がアップする傾向にあります。
人は無意識下で左回りを好むといわれています。それを利用し、左側からぐるりと回って見ていけるようなレイアウトを考えると回遊率も上がるでしょう。
また、比較的狭めの店舗では、空間を広く見せる工夫をすると見て回りたい心理が刺激できると考えられます。奥に向かって細長く伸びた空間は、奥に目が行くように配置することで奥行きが感じられ、広く見せることができます。
店舗の間取りに合わせて、心理的なものなども利用し、ストレスなく商品選びが楽しめるような店舗づくりを心がけましょう。
ほどよく削るデザイン
店舗デザインと聞くと、あれこれ凝ったことを考えたくなりますが、物販店においてメインは陳列する商品です。
店舗デザインが凝りすぎてしまうと、商品が目立たなくなってしまうので、ある程度デザインしたところで一度マイナスする作業を取り入れるといいかもしれません。
内装のデザインと商品がケンカしてしまわないよう、主役の商品を引き立たせる控えめで洗練されたデザインを目指すとうまくまとまります。
バックヤードの充実
在庫品などをストックしたりスタッフが事務作業や休憩をしたりするバックヤードは、充実させておくと働きやすさにつながります。
在庫をすぐに取り出せるようにするには、機能的な棚やスペースが必要です。見えない部分ではありますが、どうしたら作業しやすいかを想像しながら、バックヤードのデザインも抜かりなく考えておきましょう。
従業員を雇う際には、バックヤードが使いやすいと従業員の満足度も上がります。店舗の発展のためにも重視したいスペースです。
集客につながるレイアウトとは
では、集客につながる店舗内のレイアウトを考えてみましょう。前項で回遊を意識することがポイントと紹介しました。回遊しやすく購買意欲をそそるレイアウトについて解説します。
お客様とスタッフの導線をデザイン
お客様の導線が長く確保でき、さらにスタッフの動きとなるべく被らないようなレイアウトにすると、仕事の効率も確保できながらお客様の商品選びを邪魔しない空間になります。
バックヤードはレジから出入りしやすい場所に設け、スタッフの導線は店の奥側に確保するなどし、商品の補充以外ではなるべくお客様と導線がぶつからないように導線を計画することが大切です。
店内でお客様が自由に回遊しやすくなることで、店舗に居心地の良さが生まれ、集客につながると考えられます。
お店への入りやすさがポイント
店舗に入りやすいレイアウトを考えるのも、集客につながる大切なポイントです。
ブランドイメージにもよりますが、入り口の前に視線を遮るような大きな棚などがあると圧迫感があり、中まで見てもらえなくなる可能性があります。
清潔感があり、ある程度店内の様子がわかるようなファサードと、入口から中への導線を考えてレイアウトに取り込むとよいでしょう。
また、売りたい商品や売れ筋の人気商品を、入り口近くにレイアウトするのも集客につなげる技です。思わず手に取ってみたくなる商品で入店を促進し、店内へ誘導するきっかけをつくります。
まとめ
物販店においても店舗デザインは重要だということが伝わりましたでしょうか。集客につながるレイアウトや、購買意欲を刺激する工夫を散りばめて、主役である商品をより魅力的に見せるようにしていきましょう。
株式会社TOでは、物販店の店舗デザインも承っております。商品やブランドのアピールが存分にできる洗練された店舗デザインを提案します。店舗デザインでお悩みの方は、ぜひ一度TOにご相談ください。