パーテーションとはインテリアを構成するアイテムのひとつです。壁のように空間を区切ったり、デザイン性を高める重要なアイテムです。
店舗デザインにおいて、適切なパーテーションを選ぶことで、機能性とデザイン性を兼ね備えた店舗を作り上げることができます。
今回は店舗デザインにパーテーションを導入する際のポイントと、最適な選び方やデザインのコツについて詳しく解説します。
パーテーションの役割
パーテーションは、店舗の空間を効率的に区切り、利用客やスタッフのプライバシーを確保するだけでなく、デザイン性を向上させる重要な役割を持ちます。パーテーションを利用することで以下のようなメリットがあります。
- プライバシーの確保:視線を遮ることで、顧客が落ち着いて過ごせる空間を提供します。
- 空間の効率化:空間を仕切ることで、店舗のスペースを有効に使い動線を整理します。
- デザインのアクセント:デザインにマッチしたパーテーションは店舗全体のインテリアを引き立てます。
- 音の軽減:パーテーションで仕切られた空間は騒音が抑えられ、静かで快適な環境を作ります。
パーテーションの種類
パーテーションにはさまざまな種類があり、店舗のニーズやデザインに応じて選ぶことができます。主な種類は以下の通りです。
ハイパーテーション(固定式)
ハイパーテーションは、壁や床に固定されるタイプで、しっかりとした間仕切りが必要な場合に適しています。天井までの高さがあり、ドアもあります。
- ガラスパーテーション:視覚的な開放感を保ちながら、スペースを区切ることができます。モダンなデザインのシェアオフィスや店舗に向いています。
- 木製パーテーション:自然な温かみを持つ木製のパーテーションは、カフェやレストランなどに適しています。
- メタルパーテーション:工業的な雰囲気を持つメタルパーテーションは、シェアオフィスにおすすめ。
ローパーテーション(固定式)
ローパーテーションは、壁や床に固定されていますが高さは140cm〜160cmほどで、空間を完全に仕切ることはありません。シェアオフィスやネットカフェの座席のようにスペースを仕切ることが目的です。
- ガラスパーテーション:格子状にガラスパネルがあしらわれたデザイン性の高いパーテーション。シェアオフィスや飲食店に適しています。
- 木製パーテーション:木製のパーテーションは塗装や加工もしやすく、カフェやレストランなどに適しています。フェイクグリーンをあしらったデザインもあります。
自立式パーテーション
感染症予防の対策としても注目された自立式パーテーション。床に直接置くだけで設置できるタイプです。設置が簡単で、自由に配置を変えられるのが特徴です。比較的安価なコストで用意することができます。
- 木製パーテーション:木材を使用したパーテーションは、ナチュラルな雰囲気を演出します。家具店などでも販売されており、種類が豊富なのもポイント。ナチュラルスタイルはもちろん、モダンな店舗デザインにも向いています。
- 金属製パーテーション:ワイヤーが格子状になったおしゃれなデザインや、ヴィンテージ風メタルのデザインなど、自立式パーテーションは市販でも多く販売されており、手軽にインテリアのアクセントとして利用できます。
パーテーションを選ぶ際のポイント
店舗デザインにおいてパーテーションを選ぶ際には、どこに気をつければよいでしょうか。以下のポイントを考慮することが重要です。
目的と機能性
パーテーションを導入する目的を明確にすることが最初のステップです。目的が定まっていないと、無駄なコストになるかもしれません。プライバシーの確保、空間の間仕切り、デザイン性の向上など、目的に応じて最適な種類を選びましょう。
店内BGMやスタッフの声が聴こえるか、空調効率を低下させないか、といった機能性の部分は無視できません。
材質とデザイン
店舗の全体的なデザインに調和する材質とデザインを選びましょう。ガラス、木、メタルなどの材質は、それぞれ異なる雰囲気を持ちます。店舗のコンセプトに合ったものを選ぶことで、一貫性のある空間を作り出すことができます。
サイズと配置
パーテーションのサイズは、スペースに応じて選びます。大きすぎると圧迫感があり、小さすぎると効果が薄れます。また、配置も重要で、動線と視線を考慮しながら適切な位置に設置することが必要です。
メンテナンス
パーテーションの材質によって、メンテナンスの方法が異なります。ガラスは定期的な清掃が必要ですし、木製は湿気や傷に注意する必要があります。メンテナンスのしやすさも選択のポイントとなります。自立式パーテーションは万が一転倒しないように、清掃と合わせて設置位置を確認しておきましょう。
パーティションデザインのコツ
パーテーションの設置は店舗デザインを向上させるために有効な方法でもあります。デザイン性を高めるためのコツをいくつか紹介します。
色と素材の統一感
店舗デザイン全体の色や素材とパーテーションは統一させましょう。なぜなら一貫性のあるデザインを作り出せるからです。例えば、ナチュラルな雰囲気を持つ店舗では、木材や自然素材を使ったパーテーションを選ぶと良いでしょう。
照明で工夫する
デザイン性の高いパーテーションであれば、間接照明で演出してみましょう。より魅力的な空間を演出することができます。間接照明で壁面を照らすことによって、柔らかな光がパーテーションを通して拡散し、雰囲気を高めます。
アートパネルやディスプレイとして活用
パーテーション自体をアートパネルやディスプレイとして活用することで、視覚的な魅力を高めることができます。例えば、パーテーションにアートパネルを取り付けたり、棚を設けて商品をディスプレイすることで、機能性とデザイン性を両立させることができます。
まとめ
パーテーションは、店舗デザインにおいて重要な役割を果たす要素です。目的に応じた適切な種類を選び、効果的に配置することで、顧客にとって魅力的な空間を提供することができます。
材質やデザイン、サイズ、メンテナンスなどのポイントを考慮しながら、店舗全体のコンセプトに合ったパーテーションを選びましょう。また、店舗デザインをより高めるためのコツを取り入れることで、より魅力的で機能的な店舗空間を実現できます。
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