【ここだけは外せない】居抜き物件の内見で絶対に確認しておくべきポイント6選。見るべき箇所を抑えて間違いのない選択を!

工事区分違い 店舗独立開業のポイント
店舗独立開業のポイント

前のテナントの設備や機材を活用することで、開業費用や工事期間を削減できるのが居抜き物件の良いところです。そして、その物件が成功する条件を持っているかどうかを確認するのが内見です。

はじめての物件探しの場合は、内見に行ってもどこをどうみればよいのかわからない方も多いと思います。今回は、そのような内見で何を見ればよいのか、居抜き物件ならではポイントをご紹介します。

また、こちらの記事では居抜きのメリットデメリットを詳しく解説しております。実際に物件契約をされる前に、こちらも合わせてご一読ください。

居抜き物件の内見で確認するポイント6つ

居抜き物件の内見で確認するポイント

居抜き物件で開業をしようとする場合、事前に確認しておくべきポイントがあります。今回は、居抜き物件の内見で確認すべきポイントを6つにわけてご紹介いたします。

1.電気、ガス、水道の設備の確認

電気、ガス、水道の設備の確認

はじめに確認するべきなのは、電気、ガス、水道などのインフラ設備です。中華料理店などの重飲食の場合は、使う火力や電力が大きいので、設備を新しくしたりや容量増やす工事が別で必要になる場合があります。

必要な容量はお店の業態などにより変わってきますが、内見で設備の容量も確認して、別で工事が必要か知ることができます。

内装や外装よりも、インフラ設備の方が工事費用がかかるので、新しくはじめようとしている場所に元々充分な設備と容量がそろっていると、工事費用をおさえて別の費用に充てることもできます。

2.厨房機器の状態確認

厨房機器の状態確認

次に確認するのは、厨房機器の状態です。厨房機器の状態は、必要な機器は揃っているか、故障や破損はしてないか、部品は揃っているかなどをチェックします。

飲食店には高額な機材が多いため、そのまま機材を譲り受けることのできる可能性がある居抜き物件は、お得と言えるでしょう。しかし、どんな機材にも寿命は必ずあります。

耐久年数に対し、あとどのくらい使用できるのか確認しておかないと、入居してすぐ交換となり、思わぬ費用が掛かることがあります。きちんと動作確認をして、いつ購入したのか、取り扱い説明書があるかなども合わせて確認しましょう。

厨房機器にリース品が含まれていないか

また、厨房機器などの設備や内装には、リース品を使うお店も多いです。リース品はリース会社の資産であるため、最終的には返却されます。

内見時に見つけて使いたい機材がリース品だと困るので、造作譲渡契約を交わす前にリース品の有無をきちんと確認しておきましょう。

またリースを引き継ぐ場合には、リース契約の内容も確認しておきましょう。契約が引き継げないようになっている場合は、退店時にリース会社に回収されてしまうので注意が必要です。

3.厨房の区画がそのまま使えるのか

厨房の区画がそのまま使えるのか

飲食店の厨房は、防水処理がされていたり、床下にグリストラップや天井に各種配管があるため、前のテナントの厨房区画がそのまま使えると、内装工事にかかる費用を更におさえられます。

厨房の防水性

また、厨房内の防水に注意しましょう。厨房内は掃除をする上でも水を流しますし、調理上、水が流れることもあります。

また店舗がオープンしたあとで防水修理をするのは難しいので、可能なら1度床に水を張り、水漏れがあるかどうかもチェックしましょう。

(補足)厨房には湿式と乾式と呼ばれる施工方法があります。湿式は水を流して洗える床です。乾式は拭き掃除のみの床です。それぞれ、メリットデメリットがあります。それは、また別の機会にお伝えすることにします。
防水層は、下層階へ水を漏らさないための仕上げなので、路面店の1階で新築でない場合は、床の防水はいらず、店舗と厨房の区画にのみ防水処理をする方法で大丈夫です。これによって、防水工事の費用が抑えることができます。

グリーストラップ

その1つがグリーストラップです。これは下水道に直接油や残飯などを流出させない設備です。これも特に重飲食の場合は、設備がしっかりしているかどうかを見ておかないと、内装時に工事が必要な場合、思いがけない費用が掛かってしまいます。グリーストラップ槽の構造やサイズ、設置されている場所や清掃周期などの確認をしておきましょう。

ダクト

天井裏や壁面内部、屋上などに管を這わせて排気する空調設備をダクトといいます。ダクトは、ホールやキッチンのエアコン用のダクトと室内に溜まった汚れた空気を室外に出す換気ダクトがあります。

更に、調理時の油や煙などを廃棄する厨房排気ダクト、調理で出た油を含んだ煙のうち、油分だけを除去してくれるグリスフィルターや、そのグリスフィルターの中の防火シャッターは油まみれになっていないか、目詰まりがないかなどを確認しとておきましょう。

排気ファンも厨房排気ダクトの出口についていて、排気を効率的に行うものです。このファンが油まみれになっていないか、ファンベルトが緩んでいないかを確認しましょう。排気ファンとファンベルトは基本的に屋外にあります。

4.前のテナントの情報を聞く

前のテナントの情報を聞く

前のテナントの情報で重要なのは、なぜ閉店し、退店したのかという理由です。もしかしたら、良い立地だと思っていたのに実は悪かったり、テナント同士のトラブルなどがあるのかもしれないからです。

ただしこのようなマイナスな情報をオーナーも不動産会社も教えてくれない場合があります。その場合は近隣のお店に客として行くことで、情報を仕入れられる可能性がありますので、しっかりリサーチしておきましょう。

しかし、飲食店の場合は、退去理由の多くが経営の悪化によるものです。同じ飲食店を開業しようとする場合は、前のテナントとは全く異なるターゲット層を狙うなど、なんらかの戦略を考える必要があります。

5.居抜き物件の立地の確認

居抜き物件の立地の確認

実際に現地に行かなければ分からないことが、その物件の立地の良し悪しです。物件を中心に半径1km程度を自分で歩いて確かめてみましょう。

店舗周辺の環境

周辺環境は、曜日、時間帯、天候によって変化するため、今後の売上にも大きく関わってきます。内見の当日以外も、日にちや時間を変えて見に行くことをおすすめします。

例えば店舗周辺の人通りは多いのか、最寄りの駅は歩いてどのくらいか、近くに商業施設や学校、観光地、オフィス、工場があるかなど、この先も重要なポイントとなります。

近くの競合店に行ってみる

店舗の近くを散策してみて、競合になりそうな店舗が見つかった場合は、そのお店に客として行ってみて、状況を把握することも重要です。

例えば店内の雰囲気は落ち着いているか、価格帯はどれくらいか、ポスターやPOPなどで販売促進が行われているか、ショップカードはあるかなどをチェックしておきましょう。

6.契約内容の確認

契約内容の確認

こちらは内見時前にもできることですが、物件の賃貸契約の内容も、決定前にしっかり確認することが重要です。

保証金の返還の有無

のちのトラブルとならないよう、保証金をいくら入れるのか、退店時にいくら戻ってくるのか、いつ振り込まれるのか、の確認をしておきましょう。

原状回復工事の範囲確認

保証金を使った原状回復範囲が、どこまでかを確認します。これは内見の時に、オーナーや不動産会社と一緒にどの部分が原状回復を行う対象なのかを確認して回ることをおすすめします。

さらに退去するときに、閉店してから原状回復工事を行って正式退去をするまでの期間を契約上どのくらい取られているのかも確認しましょう。

この期間を正確に把握していないと、原状回復工事がすべて終わっていないのに退去の期限が来たり、退去までの時間を持て余して無駄な家賃を支払うことになる場合があります。少しややこしい「原状回復義務」に関しましては、こちらの記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。

まとめ

居抜き物件の内見

人気の物件は、決まるスピードが速いです。少しでも気になる物件をみつけたらまず内見を申し込みをしましょう。そして良い条件の物件を手に入れるためには、決断を早くすることも必要です。そのために、1回の内見ですべての確認ができるように事前に準備しておきましょう!

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また、物件契約の際の注意事項をこちらの記事でまとめています。こちらも合わせてご参照いただけますと幸いです。