新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けた飲食店。厳しい状況に立たされた店舗の多いと思います。そんな中、飲食店で注目されているのがDXです。
新型コロナウイルスと共存した生活を送るようになった今、DXなしでは飲食店の生き残りは厳しくなります。飲食業界は競争も激しく、開業3年で70%が廃業するといわれている業界です。長く営業を続けるためにも、これからはDXの導入を考えなければいけません。
今回は飲食店が抱える課題からDX導入のメリットを紹介します。どんなDXを導入すればよいのか、おすすめのツールも紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
私たち株式会社TOは、施主様と徹底的に向き合い、持続可能な長く続くお店づくりをミッションとしています。私たちがデザインした飲食店の生存率と受賞歴はこちらからご参照ください。
飲食店の現状と課題
飲食店はこの数年間、さまざまな局面に遭いました。新型コロナウイルスの感染拡大により、営業自粛や休業による来店客の減少は今でもその名残を残しています。現在、飲食店が抱える課題は多岐に渡ります。中でも大きな問題は、今回取り上げた3つではないでしょうか。具体的にどのような問題があるのか、順番に見ていきましょう。
コロナ禍の影響による人手不足
コロナ禍の営業自粛や休業により、人件費の削除をした飲食店も多くあります。今問題になっているのが、流出した人材の確保です。一度、雇用を辞めた人材は簡単には戻ってきません。飲食店では人手不足が続き、お客様に満足するサービスを提供できていないという負の連鎖が起こっています。
物価高による経費の増加
ウクライナ情勢による物価高も、飲食店を悩ませる材料です。何ヶ月も物価高が続き、何もかもが高くなりました。食料品もメーカー各社が値上げを決め、その勢いは止まりません。水道光熱費の高騰も、飲食店には辛い経費です。ほかにも感染症対策のために、さまざまな備品や設備をそろえなければいけません。
利益を上げるためのコスト削減
飲食店を長く続けるには、利益を上げなければいけません。しかし、大きなウェイトを占める食材や人件費は、コスト削減しようにも難しい問題です。先ほども触れたように、輸入に頼っている日本では多くのものが値上げをしています。コスト削減しようにもできない現状に、飲食店は苦しい立場にあります。
飲食店におけるDXとは
厳しい立場に置かれた飲食店は、時代と顧客のニーズに合わせたサービスを提供しなければいけなくなりました。そこで注目されたのがDXです。飲食店の新しいサービス提供は徐々にお客様に受け入れられるようになり、導入する店舗も多くなっています。飲食店におけるDXとはどんな役目をしているのか、順番に説明していきます。
コロナ禍で注目されたDX
DXとはデジタル変革という意味で、デジタル技術を社会に浸透させより良いものへと変革していくことです。今までアナログで管理していたものをパソコンで管理したり、非接触サービスを導入したりと、DXの領域は多岐に渡ります。
とくにキャッシュレス決済は、多くの飲食店でも導入しているサービスです。デジタル化することでお客様に便利と安心を提供し、結果としてサービス向上へとつながっています。
飲食店が抱えている課題を解決
DXの役割は、飲食店が抱えている課題解決にも役立ちます。導入し始めは慣れるまで大変かもしれませんが、慣れてしまえば大変便利です。
飲食店がDXを取り入れるメリット
飲食店が頭を悩ませている問題も、DXを取り入れると改善されることが多々あります。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
人手不足の解消
人手不足の悩みもDXを導入すると大きく解消。さまざまなサービスをデジタル化することで、人手を必要とせず業務が流れていきます。そのため今まで必要だったスタッフの人数よりも少ない人数で営業できるのが大きなメリットです。
非接触でのサービス提供による業務削減
非接触のサービスが当たり前になりつつある今、DXが大きな役割を果たしています。
例えば、注文方法をテーブルオーダーシステムに変えると、オーダーを聞きに行くスタッフはいりません。またPOSレジアプリを導入すれば、会計処理やレジ締めも簡素化できます。DXは業務削減だけでなく作業時間の短縮にもなるので、スタッフの満足度も上がっていきます。
お客様の情報をデータ化で収集
DXの導入で大きな成果を残しているのが、顧客情報のデータ化収集です。DXが普及していない頃は、顧客情報はアナログで収集していた店舗も多いでしょう。しかしDXを導入すればPOSレジアプリやキャッシュレス決済で、お客様の年齢や性別などを収集できます。
AI解析の付いたカメラを導入すれば、撮影するだけで写ったお客様の年齢や性別などをデータ化できます。お客様の情報収集は、デジタルが自動で行ってくれるのが大きなメリットです。
事前管理でフードロスを削減
フードロスの課題がある店舗も、DXの力を借りると良いでしょう。DXツールの中には来店予測ができるものもあります。そのようなシステムを利用することで必要な食材の仕入れも管理しやすくなり、結果としてフードロスの削減にもつながります。
飲食店におすすめの代表的なDXツール5選
これからDX導入を考えている方におすすめのDXツールを5つ紹介します。どのツールも飲食店には便利なものばかり。一度にそろえる必要はありませんが、サービス向上のためにも複数の導入をおすすめします。
キャッシュレス決済
飲食店以外でも当たり前になったキャッシュレス決済は、いち早く取り入れたいDXツールです。キャッシュレス決済とは、クレジットカードはQRコードなどで支払いができるシステム。お客様は非接触で会計を済ませられるほか利便性も良いため、お客様の満足度向上にも期待できるシステムです。
予約システム
どのお客様も待ち時間は短縮したいもの。そんなときに便利なのが予約システムです。予約システムの良いところは、24時間好きなときに予約を入れられること。以前であれば電話をしなければいけないところが、お客様の都合の良いときに使えるため、お客様満足度につながります。
飲食店の方で「ホットペッパー」サービスを利用しているなら、レストランボードというアプリが無料で使えます。初めのうちは初期費用を抑えて利用してみるのもおすすめです。
モバイル・テーブルオーダーシステム
人材が足りなくてオーダーが回らないという飲食店におすすめなのが、モバイル・テーブルオーダーシステムです。スマートフォンや店内添え付けのタブレットから注文できるシステムで、お客様の注文したいときにすぐ注文できるのが大きなメリット。
また注文ミスもなくなるため、お客様満足度の向上も期待できます。
顧客管理システム
来店されるお客様の情報を管理するなら、顧客管理システムを使うのがおすすめです。このシステムの良いところは、マーケティング施策の役立つこと。お客様の年齢や性別はもちろん、来店日時や注文履歴を管理することで今後のサービス提供にも大きな影響を与えます。
集客販促ツール
今は集客もインターネットの時代です。集客販促ツールがアナログという飲食店は、すぐにデジタル化を進めましょう。
ホームページを作成したりSNS投稿でお店をアピールしたりと、やることはたくさん。デジタル化といっても、アナログよりも手間やコストはかかりません。集客販促ツールは新規顧客を見込めるだけでなくリピート率向上にもおすすめなので、積極的に活用してみてください。
まとめ
DXと聞くと難しそうに思われがちですが、意外にも私たちの生活に浸透しているものばかりです。新しいことを始めるのは少し手間がかかりますが、サービスをデジタル化に切り替えると本当に楽になります。
今まで見えていなかった部分もデータ化されるので、今後のサービスにも役立ちます。スタッフとお客様それぞれの満足度も向上するので、DXが気になる飲食店は取り入れやすいものから始めてみてください。
私たちTO(ティーオー)は、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。店舗デザインに対して真摯に向き合い、無理のない最適なプランニングをしております。私たちのデザインの流れについてはこちらのページをご参照ください。