居酒屋やバーも風営法の対象になる?飲食店と風営法の関係をわかりやすく解説します

間接照明の店舗の魅せ方 店舗独立開業のポイント
店舗独立開業のポイント

居酒屋やバーを経営する上で、気を付けておきたい要素である「風営法」。日本で定められている法律の1つでもある風営法ですが、その中には日常的に知りえない内容も含まれています。

本記事では、居酒屋やバーなどをはじめとした飲食店と風営法についての関係を分かりやすくご紹介します。開業前に風営法について把握しておくと、風営法違反を未然に防げるので確実にチェックしておきましょう。

また、株式会社TO(ティーオー)では、店舗デザイン設計会社ですが、開業についても全面的にサポートしています。開業時の店舗デザインはもちろん、資金計画や開業時の疑問点などもお気軽にご相談ください。

結論、居酒屋やバーは風営法の対象になるケースが多い

居酒屋やバーは風営法の対象になる

結論から言うと、居酒屋やバーは風営法の対象になる場合が多いです。理由として、風営法の対象となる営業内容にはさまざまな要素があり、居酒屋やバーはその対象になる要素が多いためです。

もちろん対象外となる場合もありますが、後ほどご紹介する「風営法について」や「気を付けるポイント」などを把握して、事前に風営法違反を防ぐ知識を身に付けておきましょう。

そもそも風営法とは

店舗ロゴデザインネオン管

風営法とは、正式名称「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」と呼ばれる法律です。目的として、善良の風俗と清浄な風俗環境の保持や少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するために定められています。

また、風営法に関係する風俗営業は「接待飲食等営業」と「性風俗関連特殊営業」の2種類に分かれており、居酒屋やバーは前者に該当します。接待飲食等営業とは、主にカフェやバーなどを設けてお客様に接待を行い、飲食または遊興などの提供を行うサービスです。

飲食店で風営法の対象となる4つの営業形態

飲食店で風営法の対象となる営業形態

ここからは、飲食店で風営法の対象となる営業方法をご紹介します。

  • 接待をメインとした営業
  • 風営法の対象となる店舗構造での営業
  • 店舗内に遊興施設を取り入れた営業
  • 深夜にアルコールを提供する営業

大きく上記の4つに分かれており、場合によっては届出を出す場合があります。それぞれ見ていきましょう。

接待をメインとした営業

キャバクラやホストクラブなど、スタッフがお客様を接待する営業方法は風営法の対象です。これは「1号営業」と呼ばれ、キヤバレーや料理店、バーなどの設備を設けてお客様の接待を行い遊興又は飲食を提供する営業を指します。料理などではなく、接待自体をメインのサービスとして提供すると風俗営業とされます。

風営法の対象となる店舗構造での営業

風営法の対象となる営業には、店舗内の設備構造も関係しています。主な内容は以下の通りになります。

  • 店舗内の照度が10ルクス以下としての営業(2号営業)
  • 店舗内が個室で分けられ、その広さが5㎡以下での営業(3号営業)

上記の2点は、店舗のデザイン設計の時点で決めておかなければ風営法違反になりかねないので注意しましょう。

店舗内に遊興施設を取り入れた営業

酒類を提供して店舗内にダーツやゲーム機などを設置している営業も風営法の対象となります。これは「特定遊興飲食店営業」と呼ばれ、2016年の風営法の改正時に新設された法律です。深夜営業(午前0時~午前6時)で酒類や遊興を提供していると該当するとされています。また、演芸や生演奏なども遊興に該当するため、開業前に遊興の該当要素をあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

深夜にアルコールを提供する営業

飲食店で深夜に酒類の提供を行うと、風営法の対象となります。これは「深夜酒類提供飲食店営業」となり、深夜(午前0時~午前6時)の間にお酒を提供する場合は届出を出さなければいけません。もちろん深夜になる前に酒類の提供をしなければ風営法の対象にはなりませんが、居酒屋やバーなどで深夜まで延長営業の可能性がある場合は届出を出しておきましょう。

風営法違反にならないために気を付けるポイント

格子

居酒屋やバーを含めた飲食店で風営法違反にならないためのポイントをご紹介します。

  • 店舗内での接待方法を考える
  • 照明や区画などの店舗設備を見直す
  • 申請関係を確実に行う

主に上記の3点になりますが、ビジネスモデルや店舗内デザインが決まった際には弁護士などの専門家への確認をおすすめします。それでは見ていきましょう。

店舗内での接待方法を考える

風営法違反を防ぐために、店舗内の接客に気を付けましょう。風営法において、店舗スタッフやキャストがお酌をしたり、一緒にカラオケでデュエットをしたりなどの「接待行為」が対象とされています。もちろん接客のためにお客様の隣に座るなども風営法の対象となるため、店舗内の接待行為についてあらかじめ確認しておきましょう。

照明や区画などの店舗設備を見直す

店舗内の照明や区画などの店舗構造も風営法の対象となるため、気を付けておくポイントの1つです。居酒屋やバーは雰囲気を出すために店舗内の照度が暗くなりやすく、風営法違反の対象になりやすいです。また、仕事の接待や恋人とのデートでよく使われる個室系の居酒屋やバーなどは、区画の広さなどで風営法の対象となる場合があるので、店舗デザイン設計時に確認しておきましょう。

申請関係を確実に行う

風営法の対象となる営業を行う場合は、申請関係を確実に届出ましょう。居酒屋やバーを開業前に「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」「特定遊興飲食店営業許可」など自分の営業内容に会った届出の比較をおすすめします。もちろん申請関係を行わなくて済む場合もありますが、営業内容が風営法の対象になるか心配な方は、弁護士などの法律の専門家に1度相談してみると良いでしょう。

風営法に気を付けた居酒屋やバー経営をしよう

風営法に気を付けた居酒屋を経営

風営法は、風俗環境を整えて地域の子どもの育成に障害を及ぼさないようにするための法律です。これまでに、風営法の違反の対象になり営業停止となった居酒屋やバーをはじめとする飲食店は多く存在しています。

本記事では、居酒屋やバーなどの飲食店と風営法の関係についてご紹介しました。これから居酒屋やバーの開業を目指す方は、コンセプトや資金計画と一緒に風営法違反の対策についても考えておくと良いでしょう。

そして、株式会社TOでは居酒屋やバーなどの飲食店のデザイン設計を行ってきました。心地よい空間づくりはもちろん、お客様に寄り添ったデザイン設計で持続可能な店舗を作り上げていきます。こちらのページで使用しているバーの写真はすべて私達がデザインいたしました。その他のデザインに関しましては、こちらからご参照ください。