飲食店の出店にはどんな経費がかかる?独立開業にかかる経費の内訳を解説します。

店舗独立開業のポイント
店舗独立開業のポイント
「飲食店の開業を考えているけど、開業にかかる経費を詳しくしりたい」
「飲食店の開業で経費にならないものはあるのかな?」

このように、飲食店の開業にかかる経費の内訳について詳しく知りたいと思っているオーナーの方は多いのではないでしょうか。この記事では、飲食店の開業の際にかかる経費一覧について詳しく解説していきます。

飲食店を開業するには多くの経費がかかります。その中でも、開業費として計上するものと開業費として計上できないものがあるのは、意外と知られていません。この記事をチェックして、経費一覧とともにどれが開業費になるのか、開業費にならないのかをしっかりと確認していきましょう。

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飲食店の出店でかかる経費は?

飲食店の出店でかかる経費は?

飲食店の開業費用は通常の経費計上と開業費の2つに分けられます。開業費になるのは開業前に発生した支出になります。そこで個人事業主の開業で重要になるのが「開業日」です。開業日がいつになるのかで経費にできる費用が変わります。

原則として、開業してから1ヶ月以内に開業届を税務署へ出さないといけません。開業日が決まると、開業日前までの費用が経費になります。

飲食店の開業費は繰延資産として売却

飲食店の開業費は繰延資産

開業費に該当する経費は、繰延資産として経費計上していきます。開業費用を初年度に一括して処理をしてしまうと赤字になってしまう飲食店が多く負担が大きいからです。繰延資産の償却の仕方は固定資産に近く、将来に分割して計上していくことになります。

開業費を5分割して5年間にわたって均等に計上していくのが繰延資産の原則です。しかし、繰延資産は計上は自由に変更できます。たとえば、収入が多かった年に繰延資産を一括して経費として計上することも可能です。収入に合わせて経費を自由に決められるので、節税対策にもなります。必ず覚えておきましょう。

飲食店の開業費は法人だと異なる?

飲食店の法人の開業費

法人の場合は開業費ではなく「創立費」になります。創立費は開業前にかかった費用のうち許認可取得費用と販促費などしか該当しません。

原則として人件費や水道光熱費、家賃などは支出年度の経費として計上します。場合によっては個人事業主と同様に繰延資産にすることもできるので、税理士さんに確認してみるといいでしょう。

飲食店の出店でかかる開業費になる経費一覧

飲食店の出店でかかる開業費になる経費一覧

飲食店の出店でかかる経費の内訳は主に以下10個です。

  • 物件契約時に不動産会社に支払った仲介手数料
  • 開業までに支払う賃料
  • 内装・外装工事に使用した費用
  • 厨房機器や家具、雑貨、食器などの購入費
  • チラシやホームページ作成などの販促費用
  • オープン前の試作品で使用した材料費や水道光熱費
  • マーケティングなどを学ぶ書籍代
  • お店まで通う交通費
  • セミナー代
  • 各機関に届け出る際にかかる費用

基本的に開業にかかった費用は経費になります。販促費や届け出にかかる費用は経費になるのか悩まれる方が多いですが、経費として計上できるので覚えておくといいでしょう。目安として10万円以上する厨房機器に関しては、開業費にならないので注意が必要です。

飲食店の開業で開業費に入らない費用

飲食店の開業で開業費に入らない費用

開業にかかった費用がすべて経費に計上できるわけではありません。以下3つは経費にならないので覚えておきましょう。

  • 物件契約時に預けた敷金
  • 物件契約時に支払った礼金
  • 長期的に使用する厨房機器

それぞれについて詳しく解説していきます。

物件契約時に預けた敷金

敷金は退去後に戻ってくる費用なので開業費に入りません。物件によっては高額な敷金を入れる必要があるかもしれませんが、開業費にはならないので注意してください。

物件契約時に支払った礼金

礼金も基本的には経費に入りません。しかし、礼金の費用が20万円未満の場合のみ経費として計上できます。20万円以上だと開業費になります。

長期的に使用する厨房機器

業務用冷蔵庫や業務用冷凍庫などの1年以上使用する高額(10万円以上)な厨房機器は、開業費に入れられません。基本的に1年以上使用する10万円以上の厨房機器は減価償却費になります。減価償却費はそのものの耐用年数によって毎年計上していく流れになります。

飲食店の開業で経費にしたものの領収証は保管しておく

飲食店の開業で経費にしたものの領収証は保管しておく

飲食店の開業に伴ってかかった費用の領収書は必ず保管しておいてください。確定申告の際に領収書の提出を求められることはありません。

しかし、確定申告後7年間は保管が義務付けられています。まんがいち税務調査が入った時の証拠を残すためにも、すぐに取り出せる場所に保管しておきましょう。

まとめ

飲食店の開業

この記事では、飲食店の開業の際にかかる経費一覧について詳しく解説してきました。飲食店の開業の経費は、開業費とその他費用に分かれます。開業費とその他費用の仕分けができないと、後に運営面で苦労することになってしまう可能性があるでしょう。飲食店の独立開業で運営をスムーズにするためにも、この記事を参考にしてみてください。

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