収納スペースは飲食店等の店舗やオフィスにおいて必要不可欠です。従業員や社員の方々が効率良く働くためには収納スペースの取り方が重要となってきます。
今回は店舗やオフィスを参考に収納スペースの通路幅の取り方、収納棚の奥行や設置箇所の高さについて解説していきます。“オフィスの収納スペースの通路幅は?” “厨房の収納の奥行きはどれくらいあると効率が良いのか?”などとお悩みの方はぜひ最後までご参照ください。
収納スペースの通路幅の目安寸法について
まずは収納スペースの確保で動線を意識した通路幅の目安をご紹介いたします。
1列の収納で1人で作業する場合
1列の収納で1人で作業する場合は基本人が立った状態は収納から700㎜程度スペースを開けるているのが理想です。蹲んで出し入れすることが多い場合は900~1200㎜程度スペースの確保があるとモノや壁などにぶつかりずらく動きやすい間隔を保つことができます。
1列の収納で2人で作業する場合
1列に並んだ収納に2人で作業する場合は1200㎜程度取れているのが理想です。すれ違っても肩が当たらず有意義に行き来できます。
2列の収納で2人が同時に作業する場合
2列の収納で2人が同時に作業する場合は1800㎜程度取れているのが理想でしょう。ぶつかることなくモノの出し入れが可能です。
ロッカーや更衣室の通路幅について
他には飲食店の従業員バックヤード等で使用されることの多いロッカーの場合は1200~1500㎜程度が目安になります。セントラルキッチン等の更衣室の場合は1000~1200㎜程度スペースが確保されているのが理想です。
収納棚の奥行きの目安寸法について
収納棚の奥行きは収納もののサイズや形状、収納の方法(吊るす、重ねるなど)によって設定が異なります。今回は店舗やオフィスなどで良く使われる収納棚の奥行きの目安をご紹介します。
オフィスのファイルや本などの収納棚
オフィスに良く使われる本、雑誌、ファイル、書類などの収納棚の奥行は250㎜~300㎜が目安となっています。本やファイルなどは見やすく横並びに収納することが多いです。そのため収納するファイル等のサイズに合わせて奥行きを設定すると良いでしょう。
飲食店厨房内の調理器具の収納棚
飲食店厨房内は調理器具、食器類の収納棚の奥行きは350㎜が目安です。厨房内の調理器具や食器類は重ねることも多いので収納棚の奥行きの設定をする際は予め収納するものの寸法を把握をしておき、どのように収納方法で行うのかを確認しておくことによって一段と使いやすくすることが可能になることや効率が上がることができます。ぜひ活用してみてください!
収納棚の設置高さの目安寸法について
収納をつくる場合は高さ設定も重要となってきます。収納するものはもちろん店舗の動線や業態によって高さの設定も異なるため、使う用途に合わせて検討していきましょう!今回は使いやすい高さ・引っ張りやすい高さ・人が出し入れが可能な高さの3パターンご紹介していきます。
使いやすい棚の位置高さについて
使いやすい棚の位置高さは上限0.8H(身長の値)、下限0.3H(身長の値)が基本の目安とされています。※Hは身長の略算値を示しています。
引っ張りやすい高さについて
引っ張りやすい高さ0.6H(身長の値)が基本の目安とされています。※Hは身長の略算値を示しています。
人が出し入れが可能な高さについて
人がモノの出し入れ可能な棚の高さは1.2H(身長の値)が基本の目安とされています。※Hは身長の略算値を示しています。収納棚の設置高さは働く従業員の身長を基準に設定しましょう!
まとめ
今回は店舗やオフィスの事例をもとに収納スペースの通路幅の取り方、収納棚の奥行や設置箇所の高さについてご紹介いたしました。ぜひ、店舗やオフィスの設計をお考えの際は従業員や社員と働く人の効率を考えて素敵な空間をつくってみてください!
株式会社TOは、飲食店舗やオフィスなど、商業施設の店舗デザインを得意とするデザイン設計事務所です。
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