このように、新しい店舗開業を予定しているけど、店舗デザインの設計の失敗が怖いと感じている、オーナーの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、店舗デザインで起こりやすい失敗例と店舗デザインを失敗しないための対処法を詳しく解説していきます。店舗デザインを考える際、内装のデザインにこだわりすぎて、居心地の悪い空間や働きにくい空間になってしまうことがしばしば。
店舗デザインでは、店舗のデザイン性と機能性の両方を意識しながら考える必要があります。デザイン性・機能性のどちらかに偏っていると、店舗デザインで失敗してしまう可能性が。店舗デザインの失敗を防ぐためにも、この記事をチェックしてみてください。
店舗デザインで意識すべきポイントとは?
店舗デザインを考える際、主に意識するべきポイントは以下5つです。
- デザイン性
- 機能性
- 安全性
- 快適性
- 安心感
上記5つを意識して作られた店舗デザインは、お客さまに居心地の良い店舗の印象を与え、従業員には働きやすい環境になります。5つの中で抜けがちなのが「快適性」と「安心感」です。「快適性」と「安心感」は、お客さま目線に立って考える必要があるため、二の次になってしまい抜けてしまうことが多いです。
ですが、5つのポイントを知っておくことで、店舗デザインを考える際にお客さま目線・従業員目線の抜けや漏れを防ぐことができます。店舗デザインで失敗しないためにも、上記5つのポイントを頭の片隅に入れておいてください。
よくある店舗デザインの失敗例7選
頻繁に起こる店舗デザインの失敗例は以下7つです。
- 厨房・客席の空調の偏りによる失敗
- 内照明の灯りの偏りによる失敗
- インテリア配置の失敗
- テーブル・椅子の高さの失敗
- 動線確保の失敗
- 客席数の失敗
- 内装の色・素材選びの失敗
上記7つの失敗例は頻繁に起こることなので、教訓にするには最適です。上記7つの失敗例を深掘りして、同じことを起こさない対処法をこれから解説していきます。
①厨房・客席の空調の偏りによる失敗
空調の偏りが店舗デザインの失敗例としてよく挙げられます。たとえば、飲食店ではホールに空調を配置したけど、厨房に設置するのを忘れてしっまた、なんてことがよくあります。他には、店内の奥に空調が行き届いていないや、一部分に空調が当たりすぎてしまうなどです。
空調の偏りは、お客さまが感じる快適さや従業員が感じる働きやすさに関わってきます。慎重に考える必要があるでしょう。対処法としては、空調を効かせた状態で全席・全空間に5分程度居座る方法が効果的です。
5分程度いることで、感じることのできない空調の偏りを感じることができます。足りない部分の空調の増設を検討することで、空調の偏りの失敗を防ぐことができます。
②店内照明の灯りの偏りによる失敗
空調の偏りと同様に、店内照明の偏りも多くみられる店舗デザインの失敗の一つです。店内の照明は、店内の雰囲気を左右するポイントであるため、デザイン性を重要視する傾向にあります。
しかし、デザイン性を重要視しすぎると、照明が当たらない部分が生まれてしまったり、反対に照明が当たりすぎてしまう部分が生まれてしまう可能性が高いです。
また、店内が暗くなりすぎ・明るくなりすぎてしまい、快適性や安全性が失われてしまう可能性があります。照明の偏りを防ぐためにも、全席・全ての位置、厨房から照明の明るさのチェックをおこない、快適に過ごせる明るさに調節することが重要です。
③インテリア配置の失敗
インテリアを配置しすぎてしまったり、お客さま・従業員が頻繁に通る位置にインテリアを配置してしまったりする失敗が多くあります。インテリアの配置はデザイン性に関わってくるため、配置する場所も重要になります。しかし、安全性や快適性の面も考慮しながら配置する場所を考えなければなりません。
店舗デザインの図面で見るのと、実際に配置して感じるのとは違う場合が多いです。第三者に力を借りて、実際にインテリアを配置した際の感想を求めるといいでしょう。
自分自身では見えてこない部分が見えるようになります。難しい場合は、店舗デザイン事務所などのプロからアドバイスをもらうといいでしょう。
④テーブル・椅子の高さの失敗
テーブルと椅子やカウンターと椅子の高さがマッチしていない失敗もよく見受けられます。テーブルと椅子の高さ違いは、快適性・安心感が失われます。
居心地が悪く感じられてしまうので、リピーター客がつかなくなる原因の一つになるでしょう。まずは、取り入れたいテーブルと椅子をひと組み取り寄せ、適切な高さかの確認をおこなってください。
身長はひとそれぞれなので、高さの調節ができる椅子を取り入れるとなおいいでしょう。お客さま目線かつそれぞれの身長目線に立って考えることが重要です。
⑤動線確保の失敗
「お客さまの動線の確保はしたけど、従業員の動線は考えていなかった」や、その反対もよくある失敗例の一つです。動線は、お客さま・従業員が快適に過ごすために必ず考慮すべきポイントになります。
動線が確保されていないと、お客さま・従業員に多くのストレスがかかります。リピーターの確保や料理提供の早さに大きく関わるポイントです。
店舗デザインを考える際は、人がすれ違える通路幅が確保されているかや、動線上に障害物がないかなどを意識する必要があります。厨房では、食材を取るところから完成までの最短距離を考え、厨房機器を配置することがポイントです。
⑥客席数の失敗
客席数を多くしすぎた・客席数を少なくしすぎたも、店舗デザインの失敗としてよく出てきます。客席数が多すぎると、お客さまが身動きを取りづらくなってしまい、の快適な空間が失われれしまいます。
反対に客席数が少なすぎると、集客の獲得や売上の獲得に影響を及ぼしかねません。適切な客席数にするためには、パーソナルスペースの確保を考慮するといいでしょう。回転率を考える飲食店の場合は、パーソナルスペースを短めに設定するのが最適です。
⑦内装の色・素材選びの失敗
内装の雰囲気が理想と違った、なんてこともよくある店舗デザインの失敗例です。壁や床の色や素材が思い描いていたものと違い、がっかりすることもあります。
内装の色や素材で失敗しないためには、適切な店舗デザイン設計事務所や施工会社に依頼することが重要です。店舗デザイン設計事務所・施工会社にもデザインの強みと弱みがあります。
新しく開業する店舗に似ている実績があるかどうかを、店舗デザイン設計事務所・施工会社の過去の実績で必ず確認しましょう。また、親身にアドバイスや提案をしてくれる業者がどうかも併せて確認しておくことが重要です。
まとめ
この記事では、店舗デザインで起こりやすい失敗例と店舗デザインを失敗しないための対処法を詳しく解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。
- 店舗デザインを考える際は、デザイン性と機能性、安全性、快適性、安心感の5つを考慮して考える
- 空調の偏りを防ぐために、空調を効かせた状態で全席・全空間に5分程度居座り体感する
- 全席・全ての位置、厨房から照明の明るさのチェックをおこない、快適に過ごせる明るさに調節する
- インテリアの配置は、第三者に力を借りて実際のインテリアを配置の感想を求める
- テーブルと椅子の高さを適切にするには、取り入れたいテーブルと椅子をひと組み取り寄せ、適切な高さかの確認をおこう
- 人がすれ違える通路幅が確保されているかや、動線上に障害物がないかなどを意識する
- 適切な客席数にするためにパーソナルスペースの確保を考慮する
- 理想の店舗デザインに近い実績があるかどうかを、店舗デザイン設計事務所・施工会社の過去の実績で必ず確認する
店舗デザインの失敗例から学ぶことは多くあります。店舗デザインで失敗してまうと、変更するのが難しい場合がほとんどです。上記のポイントを参考にして、店舗デザインで失敗しなようにしましょう。
私たちTO(ティーオー)は、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。お客様と「持続可能なお店」を作り上げることを理念として、店舗デザインに対して真摯に向き合い、無理のない最適なプランニングをしております。私たちのデザインしたデザイン事例はこちらのページをご参照ください。