このように、店舗のリニューアルにあたり、補助金を上手く活用したいけど、どれを活用すればいいか悩まれている、オーナーの方は多いのではないでしょうか。この記事では、店舗のリニューアルに活用できる補助金3選と、補助金を活用する際の注意点を詳しく解説していきます。
なお、補助金・助成金の取得条件や種類は、時期などで都度変わります。取得をお考えの場合、間違えが無いように、地方自治体や商工会議所などに、現在の条件を事前に確認する事をお勧めします。
株式会社TOでは、店舗の開業・改装・運営に関する補助金の取得補助を行っております。開業・リニューアルの際には、補助金の申請から建物の完成、受給までを一貫してサポートいたします。補助金取得の流れや過去の採択事例に関してはこちらのページをご参照ください。
補助金とは?
補助金は、小規模・中規模の事業者を資金面でサポートする制度です。基本的には、国や地方自体が「返済不要」として資金を提供します。また、補助金の他によく目にするのが、助成金でしょう。
「補助金と助成金の違いがよくわからない」、という方も多いのではないでしょうか?補助金と助成金には、目的の違いがあります。
補助金・助成金の違い | 目的 |
補助金 | 事業の育成や推進のサポート |
助成金 | 雇用の増加や職場環境の改善、技術の発展 |
目的の違いの他に、補助金の方が助成金より審査が厳しいなどの違いがあります。補助金・助成金どちらを活用するかを、しっかりと考える必要があるでしょう。
店舗リニューアルで活用できる補助金3選
店舗リニューアルで活用できる補助金で代表的なのは以下3つです。
- 小規模事業者持続化補助金
- 事業再構築補助金
- IT導入補助金
上記3つの補助金をそれぞれ詳しく解説していきます。(※2022年4月時点での情報になります。補助金の詳細は募集ごとにことなりますので、最新の条件に関しましては、ぜひお気軽にお問い合わせください)
①小規模事業者持続化補助金
小規模事業持続化補助金は、小規模・中規模の事業者や企業の事業展開を目的とした、販路開拓をサポートする補助金です。対象事業者・企業は、商業・サービス業の場合、常時の従業員数が5人以下です。
さらに2022年4月からは、従業員の給料アップに取り組む事業者や、事業拡大に取り組む事業者向けに特別枠を創設し、補助率と上限額を引き上げています。2022年4月現在の小規模事業持続化補助金は、「通常枠」「成長・分配強化枠」「新陳代謝枠」「インボイス枠」の4つに分かれています。
通常枠
「通常枠」は、店舗の改装の外注費やチラシ等の広告費、商品を陳列するための棚の購入費など(経営計画を作成して取り組む販路開拓等)に充てられます。
成長・分配強化枠
「成長・分配強化枠」は赤字など経営状況が厳しい状態でも、従業員の賃上げや事業規模の拡大に取り組む費用に充てられます。
新陳代謝枠
「新陳代謝枠」は、創業や後継者への事業譲渡へ取り組む事業者に充てられます。
インボイス枠
「インボイス枠」は、インボイス発行へ取り組む事業者に充てられます。インボイスとは、政府が推奨する適正な税率や消費税額を収めることを目的とした制度です。売買契約に際し、請求書に、登録番号、適用税率、消費税額などを記載したものを作成したものをインボイス(適格請求書)と呼びます。
②事業再構築補助金
事業再構築補助金は、中小企業の事業転換や業種転換、業態転換、事業の再編成を支援する補助金です。テイクアウトに力を入れる店舗のリニューアルや小売店の通販事業に開始に使用できます。
申請できる項目が「通常枠」や「卒業枠」「グローバルV字回復枠」「緊急事態宣言枠」と多く、従業員51名以上の企業も対象になるのが、他の補助金にないポイントです。
③IT導入補助金
IT導入補助金は、小規模事業者や中小企業が店舗で課題にしている部分にITツールを導入して、課題を解決することを目的とした補助金です。店舗リニューアルに必須な、ITツールを入れられる際に支援してくれる、補助金と考えていいでしょう。
IT導入補助金は、「通常枠」と「低感染リスク型ビジネス枠」の2つがあります。基本的に、店舗リニューアルでは、「通常枠」となるでしょう。IT導入補助金を活用できるツールは、パッケージソフトの本体費用やクラウドサービスの導入、POS設置の初期費用などです。補助額・補助率は以下になります。
通常枠 | 補助額 | 補助率 |
A類型 | 30万〜150万未満 | 1/2以内 |
B類型 | 150万〜450万以下 | 1/2以内 |
補助金を活用する際の注意点
補助金を申請・活用する際に、気をつけなければならない注意点が3つあります。注意点を把握した上で、補助金の申請・活用をするようにしましょう。
補助金は申込み期限がある
補助金は、申込み期間が設定されている場合が多いです。期間を過ぎてしまうと、次の申込み期間まで、半年から1年空いてしまうこともあります。「活用したい時に申込みができない」なんてこともあるので、事前に例年の申込み期間を把握しておきましょう。
補助金は誕生と廃止を繰り返す
補助金の制度は、新たな制度の誕生と既存の制度の廃止を繰り返します。「申請したい補助金の制度がなくなる」、なんてこともありえるでしょう。名称が変わることもあるので、都度申請したい補助金制度のホームページをチェックするようにして下さい。
補助金の獲得には審査を通らなければならない
補助金は、申請すれば必ず給付される訳ではありません。厳しい審査を通らなければ、給付されないのが現状です。補助金制度の内容にもよりますが、事業計画書などを求められます。事前の用意が必要となるので、審査に通るように完璧な書類作成ができる時間を確保しておきましょう。
まとめ
この記事では、店舗のリニューアルに活用できる補助金3選と、補助金を活用する際の注意点を詳しく解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。
- 補助金は事業の育成や推進のサポートを目的とした制度
- 小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者に申請しやすい補助金制度
- 事業再構築補助金は、従業員51人以上の中堅企業も申請できる数少ない補助金制度
- IT導入補助金は、ITツール導入で業務の課題の解決を目的とした制度
- 補助金の申請は期間が設定されているため、例年の公募期間を確認しておく
- 補助金は、誕生と廃止を繰り返すため、活用したいホームページを必ず確認する
- 補助金を給付してもらうには審査があるため、必要な書類を確認して揃えておく
店舗リニューアルで補助金を活用するには、事前になんの補助金制度を活用するのか決めておくことが重要です。必要な書類などを抜けがないように揃えておきましょう。上記のポイントをチェックして、店舗リニューアルで活用できそうな補助金を選んでみてください。
私たちTO(ティーオー)は、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。お客様と「持続可能なお店」を作り上げることをミッションとして、店舗デザインに対して真摯に向き合い、無理のない最適なプランニングをしております。私たちのデザインしたデザイン事例はこちらのページをご参照ください。