店舗のリノベーションを計画してはいるものの、費用相場が分からず、一歩が踏み出せないオーナーの方多いのではないでしょうか。店舗のリノベーションは、店舗の売上や集客を向上させる重要なターニングポイントです。
数多く存在する建築設計事務所からなにも考えずに1社を決めてしまうと、理想と違う店舗デザインになってしまう可能性があります。後で後悔しないためにも、店舗リノベーションの相場観を抑えておきましょう。
なお、この記事で紹介するのは一般的な費用相場になります。なお、リフォームに関してはコチラの記事で詳しく解説しております。こちらも合わせてご参照下さい。
長く愛される店舗づくりのコツをYouTubeでもご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。
リノベーションとリフォームの違い
まず始めに、リノベーションとリフォームは混同しやすい言葉なので、一旦整理しておきましょう。リノベーションとリフォームの違いをまとめると以下のようになります。
建物に新たな付加価値をつける(利便性や価値、デザイン性の向上)
・リフォーム
老朽化や故障を元の状態に戻すこと(主に修繕)
上記の通り、壁や床のデザイン変更や和室を洋室にするなど、付加価値をつけるのがリノベーション。壁や床の塗装の修復や設備機器などの修理がリフォームになります。売上や集客の向上を目的としておこなうのは、リノベーションと覚えておくといいでしょう。
店舗リノベーション業種別の費用相場
これから、建築設計事務所に店舗リノベーションを依頼したときの、デザイン設計費用と施工費用を含んだ費用相場(坪単価)を解説していきます。ただし、一口に「相場」と言っても、その実は、店舗の広さ、取り扱うサービス、施工内容によって大きく変動します。
また、厨房機器、空調設備などの設備の交換を含む大規模なリフォームを行う場合は、これからご紹介する相場以上の費用がかかります。これからご紹介する相場は、あくまで大まかな一つの目安として捉えておいてください。
ご自信の店舗のリノベーション費用の相目安を知りたい場合は、早い段で建築設計事務所に相談して、予算感を把握されるこをおすすめします。もちろん、私たち株式会社TOにもご相談いただけますと幸いです。
飲食店の費用相場
デザイン性と機能性を兼ね備えたリノベーションを施す場合、リノベーション費用は、スケルトン物件で坪単価40万円~80万円程度です。坪単価でこれほど差がある理由は、飲食店と一口にいってもその業態は多岐にわたるためです。
飲食店のリノベーション費用を抑えたいのであれば、厨房設備が整っている居抜き物件を選ぶといいでしょう。ただし、居抜き物件でも内装や厨房設備の状態によっては、リノベーション費用が高くついてしまう可能性があるので注意してください。
美容室・サロンの費用相場
先ほどと同様に、デザイン性と機能性を兼ね備えたリノベーションを施す場合、美容室・サロンのリノベーション相場費用は、スケルトン物件で坪単価40万〜80万。居抜き物件で坪単価30万〜40万です。美容室も飲食店同様に設備に占める割合が多く、スケルトン物件と居抜き物件で倍以上の費用差がつくこともあります。
小売店の費用相場
小売店のリノベーション相場は、スケルトン物件で坪単価30万〜40万。居抜き物件で20万〜30万になります。小売店は、飲食店や美容室と違い水回りを必要としないため、リノベーション費用は他の業種に比べ比較的安価です。ただし、高級ブランドショップやジュエリーショップになると、坪単価が100万以上に跳ね上がることもあります。
クリニックの費用相場
各種クリニックのリノベーション費用は、スケルトン物件で坪単価40万〜80万。居抜き物件で坪単価30万〜50万程度です。また、医療設備は当然特殊なモノが多く、設備を新しく設置する場合は、坪単価に+でかなりの設備費用がかかります。
加えて、設備を最新にしたり個室の診察室を複数作るなどをすると、費用が高くなります。また、クリニックの内装は、清潔感が重要なポイントとなるため、居抜き物件でも壁や床の張り替えをおこなう必要があるでしょう。
店舗リノベーションの相談をする際のポイント
設計事務所に店舗リノベーションの相談する際のポイントは以下の3つです。これら3つのポイントを押さえておくことで、店舗リノベーションの見積もりでの失敗を防ぐことができるでしょう。
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- 費用相場を把握しておく
- 予算や希望などを事前に伝えておく
- 必要以上の価格交渉は控える
①費用相場を把握しておく
事前知識として、店舗リノベーションの費用相場を頭に入れておくことが重要です。費用相場を知らないと、いくらぐらいが適正価格なのか判断できません。予算の上限を決めるためにも、費用相場を把握しておくことは大切です。
②予算や希望などを事前に伝える
店舗のリノベーションにかける予算の上限はいくらなのかを、デザイン設計事務所に伝えましょう。デザイン事務所は予算の上限に沿ってリノベーション設計を提案します。また、リノベーションで譲れない部分を伝えることも重要です。譲れない部分を柱にして、リノベーション設計をしてくれるようになります。
⑤必要以上の価格交渉は控える
いくらリノベーション費用を抑えたいからといって、必要以上に値下げ交渉をおこなうのはやめましょう。基本的に、値下げ交渉に応じてくれるのは、費用を高く見積もっていた業者です。ただ適正な価格に戻るだけなので意味がありません。また、適正価格を提示してくれた業者に、必要以上の値下げ交渉をすると、信頼関係を壊しかねません。
まとめ
この記事では、店舗リノベーションの費用相場と相談の際のポイントを解説してきました。株式会社TOは、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。
ご相談いただくお客様の中には、店舗リノベーションの知識がなくて不安という方も多くいらっしゃいますので、「要望の伝え方がわからない」という方も安心してご相談ください。こちらの記事では、デザイナーへの店舗デザインのイメージの伝え方を詳しく解説しています。こちらの記事も合わせてご参照ください。