小さいお店の店舗デザイン|狭小店舗が開業する際に大切なポイントとは?

駅前の小さな店舗のデザイン事例 店舗デザインのポイント
店舗デザインのポイント

小さな飲食店の開業にあたり、店舗デザイン決めに悩んでいるオーナーの方は多いのではないでしょうか。小さい飲食店の開業は、小さい飲食店のお店ならではの抑えるべきポイントが多いです。

一般的な飲食店と同じ店舗デザインの設計をしてしまうと、集客が思うようにできず売上が獲得できない、なんてことになりかねません。そこでこの記事では、小さい飲食店の店舗デザインを設計する際の、抑えるべきポイントを解説していきます。

なお、こちらの記事で掲載している一部の店舗の画像は、株式会社TOでデザインしております。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

小さいお店の店舗デザインを設計する前にすること

飲食店の狭小店舗で最も重要なのは、開業するお店のコンセプト。コンセプトを明確にすることが、お店の集客や売上を左右します。店舗デザインを設計する前に必ずお店のコンセプトを明確にしておきましょう。以下を参考にしてコンセプトを決めてみてください。

  • 何を提供するのか
  • 誰をターゲットにするの
  • どこに出店するの
  • 営業時間帯はいつなの
  • なぜそのお店を開業するの
  • 提供する食事・飲みものの価格帯はいくらか

上記6つを一つずつ回答していくと、自然に開業するお店のコンセプトが明確になります。コンセプトは、具体的であるほど有益なため「なぜ」を意識し深掘りして決めていくといいでしょう。

特に飲食店の狭小店舗の場合は「何を提供するのか」と「誰をターゲットにするのか」を深く考えなければなりません。数多くある飲食店の中で狭小店舗が売上を獲得するには、他の一般的な飲食店より「何を提供するのか」と「誰をターゲットにするのか」の2つが明確である必要があります。

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小さいお店の店舗デザインのポイント5つ

飲食店の小さいお店の店舗デザインを設計する際に抑えるべきポイントは以下の5つです。

  • 適切な立地の選定
  • 厨房と客席のバランスを考えた店舗デザイン
  • 回転率を重視した店舗デザイン
  • 動線を意識した店舗デザイン
  • 広く見える内装デザイン
  • 一目でわかるファサードの導入

飲食店の小さいお店の開業と運営を成功させるためにも、上記5つのポイントを取り入れた店舗デザインを設計してみてください。それでは、これから6つのポイントを詳しく解説していきます。

適切な立地の選定

極小店舗の店舗デザイン

まず小さい飲食店の開業・運営でのキーポイントとなるのが、立地の選定。立地の選定に失敗すると、集客と売上の獲得に苦労する可能性が高くなります。出店する立地を見極めるポイントは2つ。「需要のある場所であるか」と「競合店の有無」です。

例えばサラリーマンが多い地域には立ち飲み屋、主婦が多い地域にはカフェなど、需要のある立地を選定しましょう。お客さまを奪い合わないためにも、近隣の競合店の有無も確認しておいてください。出店する地域の調査は重要なので、慎重かつ丁寧におこないましょう。

 厨房と客席のバランスを考えた店舗デザイン

厨房と客席のバランスを考えた店舗デザイン

狭小空間では、厨房と客席のバランスを考えた店舗デザインにすることが重要です。提供する料理の品数を増やすために、厨房設備を多くしてしまうと、客席が狭くなり居心地の悪い空間になってしまいます。

反対に、客席の幅を広くとって厨房を狭くすると、料理や飲み物がスムーズに提供できなくなります。開業する飲食店の種類によって変わってきますが、お客さまとスタッフ共がにストレスを感じない、バランスに注力した厨房と客席にしましょう。

また、高級なレストランでは1坪に対して1席が一般的です。一方小さい飲食店の場合は、1坪に対して2~2.5席の席数にすることが一般的です。席数は利益に大きく影響しますので、特に慎重に決めるようにしてください。

回転率を重視した店舗デザイン

回転率を上げる店舗デザインにするには、「スタンド業態」に焦点を当てて考えてみてもいいでしょう。立ち飲み・立食タイプにするとイスがないので収容人数も増やすこともできます。スタンド業態では、カウンターにこだわることがポイント。

カウンターはさまざまな種類がありますが、狭小店舗での売上と回転率の面を考えると、コの字型カウンターが最適です。一般的なストレートタイプのカウンターと比べ、料理の提供が早くでき収容人数を増やすことができます。

動線を意識した店舗デザイン

動線を意識した店舗デザイン

お客さまの動線を必ず考えなければなりません。狭い空間だとしても、カウンター席の後ろを人が1人通れる幅(60cm前後)を確保しましょう。60cm前後の幅を取らないと、お客さま同士が気をつかう居心地の悪い空間になってしまいます。

また、お客さまが不自由に感じない動線を確保するためには、カウンターの下にカバンなどをおける収納を設置したり、壁にコートをかけられるようにフックを取り付けるいいでしょう。デッドスペースを有効活用してお客さまの動線の確保に努めてみてください。

広く見える内装デザイン

広く見える内装デザイン

狭い空間であっても、白色をはじめとした明度の高い色を壁紙をたくさん使うことで、店内を広く見せることが出来ます。什器にはガラス製品を取り入れることで圧迫感を和らげることが出来ます。また、入り口の天井を低くし、店内は天井を上げるといった工夫でも開放感を演出することが出来ます。

もちろんこじんまりとしたバーなどでは、照明を落としたり暗色を多く使うことで、隠れ家の様な雰囲気を演出することもあります。あくまでコンセプトにあったデザインを心がけましょう。

目立つファサードの導入

店舗デザインネオン管

パッと見で目立つファサードの導入が、飲食店の小さいお店では欠かせません。一番の売りの商品をファサードの全面に出すといいでしょう。数ある飲食店の中で、お店を知ってもらうことに焦点をあてなければ、集客は成功しません。

わかりやすさを意識し、通行人に気づいてもらえるファサードを作ることで、来客が増え売上に繋がります。狭小店舗を成功に導くには、一目で目を引くファサードの導入が重要なポイントです。

【飲食店編】人を引きつける看板デザインのコツとポイント 目立つだけが全てではありません!
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小さな飲食店の開業資金はどれくらい?

小さな飲食店の開業資金はどれくらい?

10坪程度の狭小店舗の開業資金はいったいどれくらいかかるのでしょうか。ここではいくつかの記事を参照した一般的な目安の金額をご説明させていただきます。 当然ながら、開業資金は店舗の立地、業種、設計施工会社によって大きく異なります。あくまで大まかな目安としてお控えください。

最低限用意しておきたい開業資金は1,000万円

狭小店舗は基本的に家賃や物件取得費が安く、一般的な店舗(30坪ほど)に比べやすくなります。しかし、1,000万円という金額は決して安くありません。融資や補助金を考慮した場合でも自己資本で500万円は最低限みておいたほうがいいでしょう。開業資金の内訳は、物件を借りる際に必要な費用と、店舗の設計建築費用です。

事業目的で物件を借りる際は、保証金として10ヶ月~1年分の家賃を前払いします。また家賃だけではなく、運転資金(食材費・光熱費・人件費)も考慮しなければなりません。売上が安定するまでの間、最低でも1年分は運転資金をみておきましょう。

店舗設計と建築にかかるざっくりとした費用(デザイン設計料、建設料、什器、厨房設備などを含む)は以下の通りです。 居抜き物件とスケルトン物件で初期費用は大きく異なります。

居抜き物件(10坪程度) 約600万円程度(60万円/坪)
スケルトン物件(10坪程度) 約1,200万円(120万円/坪)

融資や補助金、助成金の活用も考慮する

先程も述べましたが、狭小店舗だからといって、飲食店の開業資金は決して安くはありません。そこで考慮したいのが融資、補助金、助成金の活用です。特に補助金や助成金は、場合によっては、開業の大きな後押しになることもあります。

また、開業資金の取得方法に関しては、私たち株式会社TOにもお気軽にご相談ください。これまで、店舗開業に際して、多くの補助金、助成金の取得を補助して参りました。ご相談は無料ですので、お気軽にご相談いただけますと幸いです。

コロナ禍で小さいお店の店舗デザインで意識すべきこと

コロナ禍で小さいお店の店舗デザインで意識すべきこと

狭小店舗は密の空間であるため、コロナ禍で売上を取るのは難しくなります。そこで、狭小店舗が力を入れるべきなのが、テイクアウトとデリバリーです。

テイクアウトとデリバリーを導入するのであれば、専用の受け口を作るべきです。狭小店舗でも取り入れられるテイクアウト・デリバリー専用の受け口を、専門業者と相談しながら作ってみてください。

まとめ

狭小店舗のデザイン

飲食店の小さいお店は、お店を運営する上でも固定費を安くすませられるでしょう。ただし、狭小店舗で売上を確保してくのは簡単なことではありません。飲食店の開業と運営を成功させるためにも、上記のポイントを活用してみてください。

株式会社TO(ティーオー)は、店舗デザインを得意とするデザイン事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。

お客様のご要望にピッタリな空間設計をいたしますので、何かお困りの際はお気軽にご相談くださいませ。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。