【店舗コンセプト別】店内照明の選び方|店舗の雰囲気は照明で大きく変わります!

建具取手引手 店舗リニューアルのポイント
店舗リニューアルのポイント
店内の照明ってどんなのがいいのだろう…
居心地の良くなる照明の種類が知りたい

照明は店内を明るくすることが目的ですが、照明の種類はたくさんあります。LEDや電球、蛍光灯など、照明の種類によって店舗の雰囲気は大きく変わってきます。この記事では店舗コンセプト別に照明の選び方を解説します。

私達の照明に対する想いと設計のポイントはこちらの特集ページでも詳しくご紹介しています。実際の事例(店舗やオフィスの照明設計)をもとに、解説していますので、ぜひこちらも合わせてご参照ください。

店内照明の種類

店内照明の種類

まずはじめに、照明の種類を抑えておきましょう。一言に照明と言っても様々な種類があります。代表的な照明を紹介します。

シーリングライト

シーリングライト

天井に取り付けるタイプの一般的な照明です。高い位置から部屋全体を照らすことができるため、メインの照明として使用されることが多いです。

ダウンライト

ダウンライト

天井に埋め込む型、あるいは天井付けでフラットに設置する小型の照明です。照明自体が小さめなので圧迫感が少なく、自然に照らせるほか、間接照明としても使うことができます。

スポットライト

スポットライト

目立たせたい場所に向けて照らす照明です。雑貨のディスプレイやステージの演出などある一箇所の空間を強調することができます。

ブラケットライト

ブラケットライト

壁に取り付ける照明です。一般的に小型でデザイン性に優れたものが多く、間接照明として使用されることが多いです。

店内照明を選ぶときの基準と単位

店内照明を選ぶときの基準と単位

照明を選ぶ際の判断ポイントとして以下4つ解説します。

照度

照明の明るさのことです。明るさは「ルクス(lux)」という単位で表されます。照明が明るすぎても商品が反射して見えにくくなったり、落ち着いた雰囲気を出せないこともあります。状況や用途に応じた適切な明るさがJIS規格で定められています。(法律上の強制力はないので目安程度に参考にしてみましょう)

光束

照明からでる光の量のことで、「ルーメン(㏐)」という単位で表されます。もう少し詳しく説明すると、単位時間に光源から出る光の量のことを言います。

ルクスとルーメンの違い
ルクス(照度)は「光に照らされた面の明るさ」を示す単位、ルーメン(光束)は「照明器具そのものの明るさ」を示す単位。

色温度

照明が出す光の色を示すもので、単位は「ケルビン(K)」です。色温度は青や白っぽい(寒色系)と高く、赤み(暖色系)を帯びてくると低くなります。同じ蛍光灯でも、6000K程度の昼光色、5000K程度の昼白色、3000K程度の電球色というように3種類あり、それぞれの色見で雰囲気が変わってきます。

演色性

光を当てたときに商品がどのように映るかを示すものです。数値は、「平均演色評価数(Ra)」と言います。演色性は自然光で照らしたときの色を基準にして判断するので、自然光で照らした状態を100とし、100に近いほど自然に近い色ということになります。自然に近い色で商品を見るためには80Ra以上とされており、飲食店などではより高い演色性の照明を選ぶことをオススメします。

コンセプトに合わせた店内照明の選び方

店内照明の選び方

店舗の照明を選ぶ際に大事なポイントは、お店のコンセプトに合わせた照明を選ぶことです。店舗によってターゲットも違えば、出したい雰囲気も違うと思います。店舗のコンセプトを明確にして、それに合った照明を選びましょう。以下コンセプトごとにおすすめの照明を紹介します。

落ち着いた雰囲気を出したい店舗の店内照明

隠れ家バーの店内照明

落ち着いた雰囲気を出したい店舗の照明

個室が多い隠れ家バーなどは、お客様だけの空間で落ち着いた雰囲気を出すために暖色系の照明を選びましょう。しかし、暗めの照明を使ってしまうと料理の魅力が伝わらないこともあるので、演色性の高い照明を選ぶことも大切です。壁際に間接照明を設置することで隠れ家のムードある雰囲気を作り出すことができます。また、10lx以下にすると風営法に引っかかってしまうので注意が必要です。

美容院の店内照明

美容院の店内照明

美容院に訪れるお客様はリラックス効果も求めているので、照明は明るすぎないものを選びましょう。しかし、カラーをする際には色をしっかり確認する必要があるため、カラーブースでは演色性の高い照明を選ぶことが必要です。反対に、シャンプースペースではお客様にリラックスしてもらうために落ち着いた色見(暖色系)の照明や間接照明を使うなどして落ち着いた雰囲気を出すことができます。

ナチュラルな雰囲気を出したい店舗の店内照明

カフェの店内照明

カフェの店内照明

ナチュラルな雰囲気を出すためには、自然の光をたくさん取り入れることをオススメします。自然光が届かない部分、窓が少ない店舗の場合は自然光に近い色見の照明を選びましょう。照明の種類としては、シーリングライトなど、高い位置から店内全体を明るく照らすことができるものを選びましょう。

アパレルショップの店内照明

アパレルショップの店内照明

ナチュラルがコンセプトのアパレルショップでは暖色系の照明を使うと良いですが、同時に商品の本来の色味や素材の雰囲気がよく分かるよう、適度な明るさを保つ必要があります。店舗全体にまんべんなく光を届かせるためにシーリングライトなどを使いましょう。また、特に目立たせたい商品部分にはスポットライトなどを使うのもいいかもしれません。

高級感を出したい店舗の店内照明

フレンチ・イタリアンレストランの店内照明

イタリアンレストランの店内照明

高級感を出すためには、席までの足元を照らす照明や間接照明を使うことをオススメします。さらに料理をより美味しそうに魅せるためには暖色系の照明を使うと良いです。暖色系のように色温度の高い照明を使うことで、美味しそうに見える効果があります。

そのため、食事をするスペースでは暖色系の照明を選び、そうではないスペースで間接照明や寒色系の照明を使って高級感を出すなど場所によって照明の種類を変えるのもいいかもしれません。

高級寿司店の店内照明

高級寿司店の店内照明

寿司店では、より魚の色が綺麗にお客様の目に映るように演色性の高い照明を選ぶと良いでしょう。また、高級感のあるお寿司店を作るためには壁などに間接照明を使ってやわらかい光を出すこともオススメです。

まとめ

特徴的な店内照明

いかがでしたでしょうか。照明は店舗の雰囲気を大きく変える要素の一つです。店舗のコンセプトに合った照明を選ぶことでより魅力的なお店を作ることができます。照明の機能、種類による雰囲気の違いを理解して照明を選びましょう。

こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください