こんにちは、TO スタッフの松末です。TOでは多くのの内装デザインをお任せ頂いております。飲食店は物販店よりもお客様が滞在する時間が多く、店内の雰囲気次第でお客様の満足度に大きく差が出ます。
その中でも今回は、寿司屋の内装デザインにおいてのポイントや魅力を引き出して雰囲気を高める要素を今までのデザイン実績を通して解説します。
こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
飲食店の中での寿司屋の印象
飲食店というカテゴリーの中で、寿司屋は“高級感”“落ち着いている”“厳格”なイメージがあります。どれも特別感を連想させるイメージです。
飲食店は食事や会話を楽しむ為に、リラックスした空間であることが大切ですが、中でも寿司屋は一般的な飲食店より価格も高いことからよりお客様がリラックスできる空間であり、ゆったりとした時間を過ごせるような空間づくりが大切になってきます。
寿司屋の内装デザインにおいての魅力を引き出すポイント
寿司屋の内装デザインにおいて、やはり魅せたいポイントは職人が寿司を握る瞬間です。寿司屋に限らず、飲食店において完成された料理をそのまま運んでくるより、最後の仕上げや調理工程を目の前で魅せてくれるライブパフォーマンスはお客様の満足度もあがり、お店の世界観を表現する上でとても効果的です。
近年は、一昔前よりライブパフォーマンスの需要が高まり、料理目的のお客様と同じようにライブパフォーマンスを目的としたお客様も増えてきています。
他の飲食店でのパフォーマンスは客席まで料理を運び、その場で料理を完成させるというパフォーマンスがほとんどですが、刺身を切り、シャリを握り、そのままお客様の寿司下駄へのせるという料理の下準備から完成までの工程を全て見ることが出来る。職人の温度感を全て感じることができることが寿司屋でしか体験できないパフォーマンスと言えます。
このパフォーマンスを直に感じることが出来る上で、やはり大事になってくるものはカウンター席をいかにこだわるかが大事になってくるだけでなく、そのカウンターがより引き立つようにデザインすることがもっとも大事になってきます。
本物を使う
寿司屋は一般的な飲食店より料理の価格が高く、特別な日や自分へのご褒美に来店されるお客様が多く訪れます。そのような空間にはやはりより高級感のある内装デザインを心がけた方が良いでしょう。
カウンター天板に本物の無垢材を使用したり、石のタイルや左官などを用いた表情のあるアクセントを取り入れたりするなど、自然な色味のデザインにするとより高級感が生まれます。
家具に気を遣う
お客様がより長い時間滞在する寿司屋には、ゆったりと過ごせる家具、椅子を選定しましょう。店舗の回転率や満足度に椅子の座り心地や座面の高さは強く直結します。
例えば、ラーメン屋などの回転率のいい店舗は小さめの背もたれがない椅子が多く使われますし、コーヒースタンドでは座面にクッションがない椅子が多く使われています。
寿司屋では、お客様にゆったりと時間を使って楽しんで頂くために背もたれや肘掛があり、クッション性のあるラグジュアリーな椅子を選定するといいでしょう。
照明計画はしっかりと
TOの他の記事にも多く登場している”照明計画”ですが。やはり寿司屋の店舗デザインにも照明計画とても大切です。暖かい色の照明を使うことで、まぐろなどの赤い色が引き立ち料理がより新鮮でおいしそうに見えます。逆に冷たい色を使用してしまうと、目の錯覚で食欲がなくなってしまう照明の色もありますので飲食店などで使用する照明は慎重に選ぶことをおすすめします。
カウンター席の魅せ方として、客席部分は明るさを落としてカウンター内を明るくすることで、よりライブ感のある空間を演出して特別な空間をつくる事も出来ます。また、間接照明や行灯などのぼんやりとした柔らかい光を店内に落とし込むことで安心した優しい空間を演出することも出来ます。
和の魅力を引き出す仕掛け
寿司屋といえば、日本の伝統料理です。その日本らしさを十分に引き出すために、店舗デザインにおいても日本らしさ、和の魅力を引き出せるようなデザインを心がけると空間と料理の世界観を演出できるでしょう。
例を挙げると、左官を使った和柄のアイキャッチや、組子細工を用いた造作、和紙を使った照明器具などその店舗らしさと日本伝統を組み合わせた造作を取り入れてみてもいいでしょう。
世界観を守って雰囲気を高める
先程も申し上げた通り、寿司屋において世界観はとても重要です。
一般的な飲食店に比べて、お客様と板前の距離が近く会話を楽しみに来店されるお客様を少なくはありません。またカウンター席がメインになるため、隣のお客様との距離も近く物理的なプライベート空間を区切ることが難しいです。
しかし、TOがデザインする寿司屋はカウンター席でも隣との空間が気になりずらく、心地よい空間で食事を楽しめるようにデザインしています。理由を実際の写真を紹介しつつご説明いたします。
ゆったりとした客席
カウンターの広さを広くとり、客席同士の間隔をゆったりとすることで隣との距離が気にならずに食事を楽しむことが出来ます。また、椅子のデザインを肘掛付きの椅子で幅の広いものを使うことで個人の空間が大きくとれ、個室じゃなくてもリラックスすることが出来ます。
板前との距離感
板前との距離感を縮める効果として、カウンターと板前の間はあえて高さを出さず、フラットなデザインをすることも効果的です。カウンター前の壁を無くすことで、板前の手元が良く見え料理が出来上がる工程が良く見えるだけでなく、板前との隔たりがないことによって、より会話を交わしやすくお店の雰囲気を上げる効果があります。
高さを感じさせないデザイン
厨房と隣接するカウンター席はどうしても高さが出てしまい、床に足がつかないハイカウンターチェアになってしまいます。ですが、足が地面につかない椅子だとリラックスできず長時間座れない席になってしまう傾向があります。TOではカウンター席の下にステップを設けることでお客様の足を休めることが出来ます。
ラグジュアリーな椅子でゆったりと安心してくつろげるカウンター席にすることで、滞在しやすい空間をデザインすることができ、店舗への満足感に繋がります。
天井のデザインにこだわる
店舗デザインにおいて天井のデザインは大切です。一般的な店舗だといかに広い空間にするかを考えがちですが、TOの寿司屋のデザインは、カウンター周りの天井を敢えて低く作り、木材や石目調のタイルなどをデザインしております。天井に素材感があるものを使うことで、より空間が引き締まり個室感を感じることが出来るだけでなく、和風な空間を演出することが出来ます。
細かい部分に和のデザインを
やはり寿司といえば日本らしい和の雰囲気を大切にしたデザインです。ゆったりと長い時間を過ごす店内は細かい部分にも気を使ったデザインを心がけると良いでしょう。
焼き台や氷室などお客様が見える部分をただの目隠しではなく、あえて見せるようなデザインにし和風な雰囲気の装飾を施すことで、空間にアクセントが加わりお客様も視覚で楽しめる空間になります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は寿司屋の内装デザインのポイントをTOの実例をもとにお話しさせて頂きました。TOでは様々な実績とともに、常に新しい提案が出来るように日々知識を身に着けております。寿司屋だけでなく何か店舗デザインでお困りな事がありましたらお気軽にお問合せ下さい。