建築用語の木構造(もっこうぞう)とは?身近だけど意外と知らない木構造について徹底解説いたします!

梁とは 建築設計デザインの基礎知識
建築設計デザインの基礎知識

日本では、古くから木構造(もっこうぞう)により多くの店舗や家が建てられています。しかし、木工造の詳細については、知らない方も多いのではないでしょうか?新築を考えられている方のために、木構造について徹底解説いたします。

木材に対する想い・木を使用したデザインの強みはこちらの特集ページでも詳しくご紹介しています。建材としての木材には、デザイン性の他にも様々なメリットがあります。木がお店に与えるデザイン的な効果と、部材としてのメリットを解説します。

木構造(木造)とは

木構造(もっこうぞう、もくこうぞう)とは、建築構造の一つで、床や壁、柱などの建物の主要部分(構造体)に木材を用いる構造です。木造(もくぞう)とも呼ばれます。いわゆる木造住宅をイメージしやすいと思います。

木構造の長所

①施工が比較的容易

木構造の長所 である施工の容易さ

鉄筋コンクリート造や鉄骨構造と比較すると、材料は軽く切断や釘打ちなどの加工が簡単に出来ます。そのためコストを安く抑えられる傾向にあります。

②構造体が仕上げ材として活かせる

構造体及び仕上げ材

構造体とは建物を支える材料のことです。構造体として使われる木材の光沢や色味など自然素材の美しさをそのまま楽しむことが出来るのも一つのポイントです。

③断熱性と湿度調節

木工造の断熱性

木は高い断熱性を持っているため夏は涼しく、冬は暖かい空間を作ることが可能です。また湿気の多い時期は空気中の水分を吸収し、乾燥する時期は水分を放出してくれます。

木構造の短所

①階数は三階建てまで

RC造、SRC造、鉄骨、木造の違い

木構造は構造上、三階建てまでしか建てることは出来ません。

②虫の害を受けやすい

木構造の虫害

天然の木材を用いるためにシロアリ等の害を受けることがあります。そのため定期的な点検や、薬剤をまくなどのメンテナンスが必要となります。また虫以外にも災害の影響も受けやすいです。

③熱に弱い

鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比べると火災に弱い傾向にあります。

木構造の形式

木構造には様々な種類があります。今回は代表的な例についてご紹介いたします。

①軸組構法

木構造の軸組構造

日本で古くから使われている構法で「在来構法」とも言います。土台、柱、梁、桁など木材の軸組を主要な構造とします。流れとしてはコンクリートの基礎に柱を建て、柱に梁を組み合わせ、屋根をかけます。先に骨組みを造り、屋根をかけることで他の資材を雨から守ることが可能になります。

伝統的な構法ですが、耐震性を上げるために筋交という補強する材料を用いるなど現在にいたるまで変化をしています。

柱と梁が基本の構造なので比較的に自由な間取りを決めることが出来ます。また増築やリノベーションがしやすく、古民家をリノベーションしたカフェと紹介されているもの等の多くはこちらの構法で造られています。

②枠組壁構法

元々は北米で発達した構法で、ツーバイフォー工法とも言います。四方の壁と床と天井で箱を作る構造形式です。まず一階の床から一階の壁、一階の天井、二階の床、二階の壁、二階の天井という順で造って行きます。

軸組構法のように柱や梁を使わずに、壁で支える形なのですっきりとした空間になるのが特徴です。雨の少ない北米からもたらされたので、屋根が出来上がるまで雨天時の資材管理に注意する必要があります。また規格されているので、工期を短くすることが可能です。

③丸太組構法

丸太を積み上げて構造体とする構法です。ログハウスをイメージして頂けるとわかりやすいと思います。これは木材の生産が盛んな地域で昔から用いられてきた構法で、日本でも住宅や別荘などに用いられることが多いです。

④木質プレハブ構法

工場で建築部材の生産、加工、組み立てまで行い、それを現場に運んで組み立てて構法のことです。工場で規格化された材料なので品質に狂いが少なく、比較的容易に組み立てることが出来て、工期も短くすることが可能です。しかし工場で生産されるため、あまり自由な設計は難しくなります。

まとめ

まとめ

今回は「木構造」についてご紹介いたしました。株式会社TOは店舗やオフィスなどの商業施設のデザインを多く取り扱っていますが、新築での案件も取り扱っています。

「お客様が望まれていること」さらに「お客様のお客様が望まれていること」を実現できるように誠心誠意取り組んで参ります。店舗改装や、新規出店、それ以外のことでも何かお困りのことございましたらご気軽にご相談下さい。皆様の理想を叶えるために尽力させて頂きます。