店舗向けの巾木(はばき)とは?巾木の種類別の使い分けと納め方のメリットとデメリットを教えます!!

巾木の種類 飲食店の店舗デザイン
飲食店の店舗デザイン建築設計デザインの基礎知識

店舗設計を行う上で “納まり(おさまり)” という言葉が良く耳にすることになると思います。実は巾木(はばき)にも納め方が存在しています。巾木のような小さな部分でも納め方によって費用はもちろんのこと空間の印象も変わるのでとても重要です。

今回は店舗で良く使用される巾木の種類とその使い分けについてをご紹介していきます。また、巾木の納め方のメリット・デメリットも一緒にご紹介していきますのでぜひ最後までご参照ください。

巾木(はばき)とは?

巾木(はばき)とは?

巾木とは、壁と床の見切りを隠すものです。主に各部屋全体をぐるっと一周まいていきます。他にも壁の足元の汚れや損傷を防止する役割をになっています。店舗の場合その空間の使用目的により、巾木の素材や高さの使い分けを行う必要があります。今から店舗で良く使用される巾木の種類と使い分けについてご紹介してきます。

店舗で使用される巾木の種類と使い分けをご紹介

1.ソフト巾木

ソフト巾木

ソフト巾木は、柔らかい塩化ビニルからできているものになります。シンプルなカラーのものから、木目調、石目、メタリック柄などバリエーションが豊富です。巾木のカラーを選ぶコツとしては、壁の色にもしくは床の色に合わせることを意識しましょう!

また、ソフト巾木は主に床の仕様が塩ビタイルの店内や通路など店内全般に使用されることが多いです。巾木の高さも40㎜50㎜60㎜など選ぶことが可能となっています。特に店舗の場合は、40㎜の高さで使用することが多いです。ぜひ参考にしてみてください。

2.木巾木

木巾木

木巾木は、木材でできた巾木です。チークやウォールナット、オークなど木材のカラーを選ぶことができます。主に床の仕様がフローリングや木質材系で構成された空間の時に使用されることが多いです。木材を使用した温かみのある空間を作る際にはぜひ使用してみてください!

3.モルタル巾木

モルタル巾木

モルタル巾木は、耐水性に優れた素材です。モルタルはコンクリート素材なので仕上りの色はグレーになります。水に強いモルタル巾木は主に店舗の厨房内での使用が多いです。設定高さは200㎜が基本となります。

4.その他(床材立ち上げ)

他には巾木を付けるのではなく床材立ち上げ方法があります。床材が塩ビタイルの場合に通常の巾木の位置と同じ場所にそのまま立ち上げて仕上げることが可能です。特に店舗のトイレ等の水廻りに使用されることが多いです。

巾木の納まり方をご紹介!

巾木

出幅木

出幅木

壁より前に出ているものを出巾木といいます。良く使用されることが多い納め方です。壁よりも出っ張っている分ほこりが溜まることがデメリットとして挙げられますが、費用は少し抑えることができるのがメリットとなります。

入巾木

壁面に巾木が入り込んでいるものを入巾木といいます。壁面よりも奥に引っ込んでいるため、出巾木よりも手間がかかり費用がかかるのがデメリットです。しかし、ほこりは溜まりづらく、奥に引っ込んでいる隙間を利用して配線を忍ばせたりすることも可能なのとなます。すっきりとした納まり方になるのが入巾木の魅力です。

底目地巾木

壁面と同じ位置に来るように目地をつくり面(つら)で収めるものを底目地巾木といいます。出巾木や入巾木に比べて凹凸がなくすっきりとした収め方になります。巾木の納まり方によっても、空間に与える印象やメンテナンスのメリット・デメリットもあるため、ぜひ納まり方にも意識して店舗づくりを行いましょう!

まとめ

巾木種類

今回は店舗で良く使用される巾木の種類とその使い分けについてと巾木の納め方のメリット・デメリットについてご紹介しました。巾木の4つの種類やそれぞれ使い分けがお判りいただけたかと思います。ぜひ小さなところの納め方にもこだわった素敵なお店づくりをしていただけたら幸いです。

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