2021年より、ニュースやWebサイトでよく目にするようになった「ウッドショック」。ウッドショックという言葉は聞いたことがあっても、実際にどのような影響があるのか分からない方は少なくないでしょう。
本記事では、ウッドショックの原因と影響について店舗デザインの観点から解説していきます。これからの世界的な社会情勢に乗り遅れないよう、本記事で学んでおきましょう。
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そもそもウッドショックとは
ウッドショックとは、木材の供給不足によって、世界的に価格が高騰してしまう現象を指します。木材は、住宅の建設時に使用する柱や梁に使用されていましたが、2021年頃から徐々に不足傾向にあり、建設業界に大きな打撃を与えています。
また、ウッドショック自体は、1990年代や2000年代にも起こっており、たびたび建築業界に影響を与えていました。日本では、国内による木材の自給率が低く、輸入に依存しているためウッドショックの影響はかなり大きいと言えるでしょう。
ウッドショックによる原因と影響
ウッドショックが起こる原因と影響には、さまざま要因があります。ここでは、店舗デザインの観点からみたウッドショックの原因と影響を解説します。
- アメリカの木材需要の増加
- 木材の国内自給率の低さ
- 新型コロナウイルスによる影響
- ロシアとウクライナの情勢問題
上記4つの原因と影響について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
アメリカの木材需要の増加
ウッドショックの原因として、アメリカの木材需要の増加が挙げられます。アメリカでは、2020年にロックダウンが実施され、建設工事の需要が低下していました。
しかし、ロックダウンが解除されると、一気に建設工事の需要が高まり、同時に木材の需要も増加しました。そのため、木材の価値が高まり、価格も高騰していると言われています。
木材の国内自給率の低さ
日本国内の木材自給率の低さも、ウッドショックの原因の1つです。日本では、第二次世界大戦中に多くの森林を伐採しており、戦後から木材が供給できていません。
そんな中、住宅建設の需要が高まったため、海外からの輸入材を利用して建築業界を支えてきました。そのため、現在でも木材は海外から輸入をメインとして使用しており、国内の木材供給率は低いとされています。
新型コロナウイルスによる影響
2020年に発生した新型コロナウイルスも、ウッドショックの原因の1つと言われています。新型コロナウイルスの影響により、世界的に木材製造・加工工場の稼働率が低下したため、供給不足に陥りました。
合わせて、コンテナ不足や物流の停滞などにより、日本に木材が輸入されにくくなっているため、単純な木材不足以外にもウッドショクが起こる原因は多くあります。
ロシアとウクライナの情勢問題
2022年2月に起こったロシアとウクライナの情勢問題も、ウッドショックの影響を与えています。情勢問題が起こった1ヶ月後にロシアは、日本を含む非友好国への木材輸出を禁止しました。
世界各国と木材の取引をしていたロシアですが、木材の輸出停止を行ったため、世界規模で木材不足に陥っています。特に、国内供給率の低い日本では、かなりの打撃を受けたため、木材の価値が一気に高くなっています。
店舗デザイン設計とウッドショックの関係性
店舗デザイン設計とウッドショックの関係性として、建築資材の値上がりによる建築費用増加が挙げられます。店舗デザインを設計する際、基本的に床や壁などに木材を使用した設計を行います。
そのため、ウッドショックが起こると、木材料が高騰し、建築費用も一緒に増加してしまうのです。また、ウッドショックと合わせて、鋼材や合板も不足しているため、店舗デザインにかかる費用は、より高くなると言えるでしょう。
ウッドショックによる建築費用を抑える対策方法
ここでは、ウッドショックによる建築費用を抑える対策方法をご紹介します。
- 安い木材を選定する
- 建物の間取りや店舗デザインをシンプルにする
さまざまな建築費用を抑える方法はありますが、今回は主に3つのポイントをご紹介します。店舗やオフィスの設計依頼を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
安い木材を選定する
建築費用を抑えるために、価格の安い木材を選定する方法があります。ウッドショックで木材の価値が高くなったとしても、比較的価格の安い木材の種類もあります。店舗デザインの見積もりを出してもらう際、設計会社の方に木材価格の軽減を相談してみましょう。
その際、「仕上がりの部分以外の見えない部分を安い木材にしてもらう」などの相談をすると、少しでも木材費用を抑えられるでしょう。
建物の間取りや店舗デザインをシンプルにする
建物の間取りや店舗デザインをシンプルにするのも、建築費用を抑える方法の1つです。建物の形や店舗デザインを複雑にすると、その分使用する木材も多くなります。
間取りとデザインをシンプルにすればするほど、木材費用も少なくなり、工事にかかる人件費も削減できるため、大きく建築費用を抑えられるでしょう。また、部屋数を少なくすると、壁に使用する木材が減るため、費用削減には有効的です。
ウッドショックの情勢に合わせた店舗デザインをしよう
今回発生しているウッドショックには、さまざまな要因が関わっているため、簡単に回復は難しいと言われています、この状況の中で、ウッドショックの情勢に合わせた店舗デザインの設計を依頼すると良いでしょう。
本記事では、ウッドショックの原因と影響について店舗デザインの観点から解説していきました。まだまだ続く木材不足の中で、できるだけコストを抑えられるようにウッドショックの情報は集めておきましょう。
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