物件名 : Club CAVE(錦・会員制ラウンジ)
面積 : 改装(居抜き)/改装対象 約28㎡(8.5坪)
客席 : カウンター6席、BOXソファー 6席
工期 : 計画期間 30日 施工期間30日 (風営法申請期間含まず)
請負業務: デザイン設計業務、施工業務
躯体構造: 鉄筋コンクリート造 地上7階・地下1階/ビル4階の1区画
竣工 : 2026.08
店舗情報: 名古屋市中区錦3丁目9-5 ピボットNISHIKI-906ビル 4F
備考 :
施主・M氏は、長く夜の店を営んでこられた方です。
今回のご相談は、「大人が心ゆくまでくつろげる、隠れ家のような一軒をつくりたい」というひと言から始まりました。
当初は”大人の秘密基地”というテーマでアンティーク調の案も描きましたが、どこか既存の店に似て、印象が硬い――
その違和感を共有するなかで、私たちは一度立ち止まります。
目指したいのは、扉を開けた瞬間に日常から切り離される特別な場所。その手触りを探し続けた末にたどり着いたのが、
「洞窟(cave)」という言葉でした。ここから、店づくりが動き出します。
コンセプトが「洞窟」に定まってから、設計の芯はぶれなくなりました。
壁も天井も角を落として丸みを帯びさせ、包み込まれるような曲面で空間をかたちづくる。
当初はコンクリート調の左官で岩肌の質感を狙いましたが、低い天井のもとでは、後々のひび割れが施主の負担になりかねません。
そこで発想を変え、ウレタンを仕込んだファブリック張りへ。やわらかな凹凸で洞窟の陰影を描きながら、音を吸う機能まで持たせました。
灯りは絞り、間接光だけで陰影を立ち上げる。ハイバックからドーム状へと流れるソファ、黒く沈むダークミラー、アーチを描く金物のサイン
――そのひとつひとつが、”包まれる感覚”へと収束していきます。
艶っぽさと素朴さの対比が、落ち着いたVIP感を生む。低い天井という制約さえ、洞窟らしい親密さへと読み替えた一軒です。
完成した空間に足を踏み入れたM氏は、「本当に、洞窟の中にいるみたいだ」と目を細めていらっしゃいました。
丸みを帯びた壁がやわらかく客席を抱き込み、絞った灯りが心地よい距離をつくる。限られた広さと予算のなかで、
思い描いた”大人の隠れ家”がかたちになったことを、何より喜んでくださいました。
ここでどんな夜が重ねられていくのか――その始まりに立ち会えたことが、私たちの誇りです。
店舗デザイン、開業に関するご相談は、お問い合わせフォームまたは、お電話(052-414-4224)にて、お気軽にご連絡ください。私たちは、施主様の想いを汲み取るために「施主様から直接お話を聞く」というフェーズを大切にしております。まずは、施主様の想いを、ありのままにお話頂けますと幸いです。持続可能な店舗を一緒にデザインしていきましょう。