物件名 : 那古野天丼 徳川忠兵衛
面積 : 85㎡
客席数 : 30席
工期 : 計画期間45日 施工期間60日(B工事も含む)
請負業務: デザイン設計業務、デザイン製造業務(特注家具製作、特注照明、etc)コンセプト提案、ロゴデザイン製作など、ブランディング製作すべて
物件状態: スケルトン(店舗の内装設備がない状態のこと)
躯体構造: 木造1階建(新築)
竣工 : 2018年3月
お店情報: https://tokugawachubei.com/
居酒屋業態をメインとして運営されていた飲食店クライアント様の新業態のデザイン設計でした。名古屋城の麓に新築される金シャチ横丁内の物件です。最後の一区画。名古屋城の城主、徳川家康と天ぷらを献上した忠兵衛との物語が始まりでした。
建物からのデザイン設計計画の場合、建築躯体の施工中にテナント工事後の店のあり方をイメージしておくことが大切です。建築中であっても、窓廻りの位置や入口の位置など変更可能な場合が多いため、施工業者と早めの協議をすることが、重要です。
入口を入ると左へ曲がる。その突き当りには、軒屋根がついたカウンター席。そこには吊り灯篭がある。そこからさらに右へ曲がるとベンチ席。そこに至る途中で左に曲がると店舗一番奥にはカウンター席。店舗の奥へ進むために、城下町の街路を通るかのような動線としています。
店内の横ルーバーの3D格子は、ある場所から見ると城下町を照らす満月を想起させます。単体で見ると、しゃちほこにもみえます。見る人によって、様々なとらえ方ができるデザインに仕上げました。
この店舗では、左官技術と三重県津市の伊勢木綿を採用しています。
カウンター正面に店舗のロゴマークを漆喰による左官技術により浮かび上がらせて表現しました。左官だからこそできる曲線美です。
お店の入口では、三重県の伝統技術伊勢木綿を暖簾によって採用し、城下町をイメージする店舗コンセプトに品格と重厚感を持たせました。
「空間デザインから、お店のブランディングツールに至るまで、トータルでデザインを統一するといいね。あと、A工事の段階で、名古屋城側の壁面を窓に変えておいてよかったな。」
金シャチ横丁への出店が決まったタイミングが多店舗より遅く、A工事の変更もギリギリできるかできないかのタイミングでした。そんな中、現地視察の時にサッシに変更し、カウンター席のロケーションは各段とよくなりました。施主様とデザイナーが見ている景色が近ければ近いほど、いいと思います。
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