【名古屋版】飲食店開業の流れと各行程のポイントを徹底解説!開店までをスムーズに進めるポイントとは

愛知県の店舗デザイン関連トピック
愛知県の店舗デザイン関連トピック

飲食店を開業するためには、一般的には約1年ほどかかるといわれています。今回は、飲食店を開業するまでの流れとポイントを紹介していきます。

私たち株式会社TOは、施主様と徹底的に向き合い、持続可能な長く続くお店づくりをミッションとしています。私たちがデザインした飲食店の生存率と受賞歴はこちらからご参照ください。

名古屋市での開業までの流れ

ここから、開業までにやるべきことを紹介していきます。

開業計画・資金計画を立てる

飲食店開業の流れと各行程のポイント

飲食店を開業するためには、まずは開業しようとするお店のコンセプトを明確にして、それに合わせたエリア、物件を探す必要があります。最も基本的な5W1H(What、Where、Who、When、Why、How)を活用して深掘りしましょう。

これが決まれば、おおよその必要な予算が決まります。飲食店の開業資金は、一般的に1,000円〜1,500万円ほどといわれており、内訳は物件契約費用、店舗設備費用、運転資金、生活費などとなっております。生活費に関しては、開業後店が軌道にのるまでに最悪収入がゼロになったことを想定して、半年分ほどの生活費を確保しておく必要があります。

資金調達

資金調達

開業計画と資金計画を立てることができたら、資金調達を初めましょう。開業資金に関しては、貯金で賄うという方法がありますが、1,000万円を貯蓄するにはかなりの年数がかかります。実際には、日本政策金融公庫や信用保証協会による融資制度を利用することが一般的です。

物件探し

物件探し

資金調達と並行して、開業する店舗の情報収集を実施することになります。初めに立てた開業計画を元に店を開業するエリアを決め、店舗を探します。店舗は一度契約したら簡単に変えることができませんので、開業するお店のコンセプトや業態が立地と合っているかを客観的な視点で分析する必要があります。

立地を分析するポイントとしては、どれくらいの交通量・通行量、周辺の飲食需要の大きさ、メインターゲットの店前交通量などが挙げられます。交通量や通行量などに関しては、実際に周辺エリアを散策してみたり、調査会社に依頼してみたりすることになります。

名古屋市でいえば、名古屋駅周辺や栄周辺が交通量・通行量が多く、集客を見込むことができるエリアですが、その分家賃が高く、競合店舗も多くなりますので、安易に選ぶことはお勧めできません。開業する店のメインターゲットやコンセプトに合わせた立地を選ぶことが重要です。

物件交渉・契約

物件交渉・契約

希望のエリアで物件を見つけ、資金調達のめどが立てば、物件の交渉・契約を実施します。契約の際にもいくつか押さえておきたいポイントがあります。

退去時の条件の確認

居抜きで入居した場合、入居するときは内装が整っている状態ですが、多くの場合は退去時はスケルトン解体しなければならないなどの条件がついています。そのまま次の入居者や貸主に居抜きの状態で引き渡しできれば問題ないですが、貸主が次は飲食店にはしないと決めている場合には、前述のようにスケルトン解体しなければなりませんので、事前に確認が必要です。

保証金

契約の際に「保証金の償却」や「定期建物賃貸借契約」など、契約者側の不利になる条件がある場合には、撤廃してもらえないか、保証金がある場合には減額してもらえないか一度交渉することをオススメします。

実質賃料を確認

物件賃料に記載される「名目賃料」以外にも共益費や空調費、ごみ排出費などが必要になる場合があります。実際に毎月いくら必要になるのかの確認は必須です。

店舗デザインと内装工事

店舗デザインと内装工事

物件の契約が完了したら、開業に向けた店舗の準備を実施します。内装工事が飲食店の開業にあたって一番費用がかかるといわれています。居抜きで入居した場合には、内装費用を抑えることができますが、基本的にはスケルトン状態ですので、あまり期待はできません。

内装工事に関しては、基本的には自分で業者を見つけ依頼することになります。あまり多くは無いですが、貸主により業者が指定されていることがありますので、契約の際に確認するようにしてください。

メニュー決め

メニュー決め

店舗の内装業者を決め、工事を依頼したあとは、開業に向けた具体的なメニューと価格を決めていきます。美味しさだけでなく、価格、ボリューム、提供時間などの考慮も重要になります。また、店の利益を決めるものにもなりますので、原価計算や入手しやすさ等も考慮していく必要があります。

仕入先・調達方法の決定

仕入先・調達方法の決定

提供するメニューが決まれば、食材をどのように仕入れるかを決定します。基本的には食材の卸業者と契約して食材を入手することになります。卸業者との契約の場合には買掛けでの取引が多くなっていますので、支払いの管理なども簡単になります。

特に飲料に関しては、ビールサーバやワインクーラー、冷蔵ショーケースなど、消費量によってはレンタルできる場合もありますので、きちんと調べて確認しましょう。

人材確保

人材確保

開業のめどが立ったら、店の開業までに従業員を確保する必要があります。店の規模によっては一人で営業することも考えられますが、従業員を雇うこともあると思いますので、計画的に求人を出し採用する必要があります。

資格取得・各種届け出

各種届け出

飲食店を開業するにあたっては、食品衛生責任者、防火管理者を最低でも1人配置する必要があります。どちらも、講習を受ける必要がありますので、開業までに受講し、資格を取得する必要があります。

また、飲食店を開業する場合には、都道府県知事から営業許可を得る必要があります。これを取得するためには、店舗がある所在地を管轄する保健所に申請を行い、その店舗が食品衛生法や条例で定める基準に適合する必要があります。この許可を受ける場合には、立入調査が必要になることがありますので、厨房計画ができ次第、保健所に一度相談確認に行き、内装工事1週間前に正式申請をし、そこで検査日を保健所と決定し、内装工事が完了してから、検査を受けましょう。

その他、管轄の消防署に防火管理者選任届書や防火対象物開始届、防火対象物工事等計画届出書、温風暖房機等の設置届、開業する業態によっては管轄の警察署に深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書や風俗営業許可、税務署に個人事業の開廃業等届出書を提出したり、従業員を雇う場合には所轄の労働基準監督署又は公共職業安定所に労働保険の加入手続きなどをする必要があります。

・食品衛生責任者
・食品営業許可
・防火管理者
・防火管理者選任届
・防火対象物開始届
・防火対象物工事等計画届書
・深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書
・個人事業の開廃業等届出書
・労働保険加入
・社会保険加入※深夜に営業をしない場合は、深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書の提出は必要ありません。

まとめ

名古屋で飲食店を開業する

今回は、名古屋で飲食店を開業する流れとそれぞれのポイントを紹介しました。すべて自分でやるのは難しいところもありますので、必要に応じてサポートを受けながら進めることをおすすめします。もちろん私達にもお気軽にご相談ください。

私たちTO(ティーオー)は、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。店舗デザインに対して真摯に向き合い、無理のない最適なプランニングをしております。私たちのデザインの流れについてはこちらのページをご参照ください。