飲食店独立開業で必要な行政手続き|失敗しないために登記から開店までの必要な行政手続きをわかりやすく解説します

店舗独立開業のポイント
店舗独立開業のポイント
「飲食店の開業を考えているけど、どのような流れで進めればいいんだろう?」
「飲食店の開業で必要な手続きを全て知りたい」

このように、飲食店の独立開業を予定しているけど開業するまでの流れや必要な手続きが分からなくて、困っている方は多いのではないでしょうか。この記事では、飲食店の独立開業の手順から必要な手続き一覧を解説していきます。飲食店の独立開業をするにはやることが多くあります。

一つひとつ手順に沿ってやっていかないと、予定通りに開業できなくなる可能性が。飲食店の独立開業を予定通りに進めていくためにも、この記事をチェックしてみてください。

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飲食店の独立開業で必要な各種機関への届け出一覧

飲食店の独立開業

これから紹介する届出は抜けがないよう、確実に提出するようにしましょう。

営業許可証(保健所)

店舗のある管轄の保健所に営業許可の申請が必要です。「食品衛生責任者を置く」や「施設基準を満たす」などの要件が必要になります。営業許可を取得せずに営業すると200万円以下の罰金または2年以下の懲役に科せられるので注意が必要です。保健所によって基準が異なるため、管轄の保健所に相談するといいでしょう。

食品衛生管理者(食品衛生協会)

飲食店を営業する上で食品衛生管理者を1人置かなければなりません。食品衛生管理者は、食品衛生責任者養成講習会を受講することで取得できます。各都道府県にある食品衛生協会が定期的に講習を開催しています。事前に余裕を持って講習に参加するようにしてください。

開業届け(税務署)

開業届け

開業から1ヶ月以内に店舗の出店場所を管轄している税務署に提出します。開業届けを提出しなくても罰金や罰則はありません。しかし、提出は義務付けられているため提出すべきでしょう。必要な書類は以下の国税庁のHPよりダウンロードができます。

国税庁:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/h28/05.pdf

個人事業主の事業開始申告書(都道府県税事務所)

個人事業税を納めるために都道府県税事務所に提出しなければなりません。提出期限や提出方法は自治体ごとに異なります。

所得税の青色申告承認申請書(管轄の税務署)

青色申告承認申請書

確定申告を青色申告したい場合は、管轄の税務署に所得税の青色申告承認申請書を提出する必要があります。申請する年の3月15日までが期限です。青色申告にする場合は、原則複式簿記に沿って帳簿を付ける必要があります。所得税の青色申告承認申請書を提出しないと白色申告になります。青色申告にしたい場合は開業届と一緒に提出するといいでしょう。

青色事業専従者給与に関する届出書(管轄の税務署)

配偶者や親族に支払う給与を経費にする場合は、管轄の税務署に青色事業専従者給与に関する届出書を提出する必要があります。配偶者や親族の給与を経費として計上する年の3月15日までが提出期限です。場合によっては届出を出しても認められない場合があるため、税理士に確認してみるといいでしょう。

防火管理者選任届書(管轄の消防署)

防火管理者選任届書

収容人数が30人を超える飲食店になる場合は、防火管理者選任届出書を提出しなければなりません。防火管理者は防火管理講習に参加して取得します。ビルなどの建物全体の収容人数が30人を超える場合は、すべてのテナントで防火管理者の選任が必要になるため、注意が必要です。防火管理者が必要かどうを事前に不動産会社に確認しておきましょう。

防火対象使用開始届出書(管轄の消防署)

防火対象物や防火対象物の一部を使用する場合は、使用開始の7日前までに管轄の消防署に提出しなければなりません。居抜き物件だとしても防火対象物使用開始書の届出は必要になります。提出する書類や自治体ごとに異なるため、管轄の消防署に相談するといいでしょう。

防火対象物工事等計画届出書(管轄の消防署)

店舗の修繕や模様替え、仕切りの変更など内装に変更を加えたりする場合は、工事着工日の7日前までに防火対象物工事等計画届出書の提出が必要になります。提出先は管轄の消防署です。防火対象物工事等計画届出書は管轄の自治体のHPからダウンロードができます。抜けがちな書類になるため、忘れずに提出するようにしましょう。

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(管轄の警察署)

愛知県警

深夜0時から明け方6時までにお酒の提供をする場合は、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を提出する必要があります。提出は管轄の警察署です。届出が必要かどうかは警察署の判断に委ねられることもあるため、提出が必要か悩む場合は管轄の警察署に確認するといいでしょう。

労災保険・雇用保険の加入手続き(労働基準監督署・公共職業安定所)

従業員を雇用する場合は、労働基準監督署で労災保険を、公共職業安定所で雇用保険の手続きが必要です。雇用形態がパートやアルバイトでも労働保険の加入は義務付けられています。新しく従業員を雇用するごとに労災保険と雇用保険の加入手続きは必要になるため、注意が必要です。労災保険と雇用保険は、雇用した日の翌日から10日以内の提出をしなければなりません。

設立登記申請(管轄の法務局)

法人にする場合は登記申請が必要になります。登記申請書の作成(会社概要や実印、定款などを作成し出資金を払い込む)をする必要があります。申請は管轄の法務局です。個人の場合は登記申請をする必要はありません。

まとめ

独立開業の提出書類

飲食店の独立開業は事前に提出する届出が多くあります。抜けがないよう事前に予定を組み、一つ一つ確実に提出するようにしましょう。この記事を参考にして、完璧な状態でオープンを迎えられるようにしてみてください。

店舗の独立開業には、もちろん行政手続き以外にも沢山の作業が必要です。私たちTO(ティーオー)は、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。店舗デザインに対して真摯に向き合い、無理のない最適なプランニングをしております。私たちのデザインの流れについてはこちらのページをご参照ください。