店舗物件契約形態の「サブリース」とは?メリットとデメリットをわかりやすく解説します

店舗独立開業のポイント
店舗独立開業のポイント
「店舗の物件決めで耳に入るサブリースってなんだろう?」
「サブリース物件で店舗を開業するメリット・デメリットを知りたい」

このように、店舗のサブリース物件について詳しく知りたいと思っている、オーナーの方は多いのではないでしょうか。サブリース物件は、初期費用を削減できるなど借りる側にメリットをもたらします。

しかし、サブリース物件のデメリットを理解していないと、契約後に後悔してする可能性が。この記事では、サブリース物件の基礎知識からメリット・デメリットについて解説していきます。サブリース物件を上手く活用するためにも最後までお読みください。

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店舗物件契約形態(サブリース)とは?

物件の所有者に対して空室保証を掲げて、サブリース事業者(主に不動産会社)が賃借人として賃貸物件を借り上げる契約形態のことです。借り上げる事業者をサブリース会社またはサブリーサーといいます。

サブリース会社は入居者を見つけて、転貸借契約を結びます。店舗の開業で物件を探していると、サブリース物件として募集をかけている場合が多いでしょう。

店舗をサブリースで出店するメリット

サブリース物件で出店すると以下4つのメリットを得られるでしょう。

・与信力の恩恵を受けられる
・リース契約が組める可能性がある
・初期投資を減額できる可能性がある
・トラブルの仲介に入ってくれる

サブリース物件によって特徴は異なるため、全ての物件に上記のメリットがあるとは限りません。

与信力の恩恵を受けられる

物件を借りる事業主よりサブリース会社の基盤が強く与信力がある場合、入居審査が通りやすくなります。一般的な事業用の物件を個人事業主が借りようとすると、場合によっては入居審査で落ちてしまう可能性があるでしょう。

しかし、サブリース契約は、物件の所有者に対してサブリース会社が家賃を支払う保証(家賃保証)を設けています。よって、本来であれば入居者の与信では借りられない物件でも、サブリース会社を通すことで借りられる可能性が高いです。

リース契約が組める可能性がある

リース契約にもサブリース会社の与信が有効です。サブリース会社を通してリース会社の審査を通過することで、リース契約を結べます。飲食店などを開業する際、初期費用を減らすために厨房機器のリース契約を希望する場合があるでしょう。

リース契約にも審査があります。審査に落ちてしまうと別の方法で厨房機器を揃えるしかありません。厨房機器を揃える面でも、サブリース物件がもたらすメリットがあります。

初期投資を減額できる可能性がある

サブリース会社と交渉することで、保証金の圧縮が可能です。一般的な事業用物件の場合、物件の契約時に家賃の6〜12ヶ月相当の保証金を入れる必要があります。店舗の開業では大きな初期費用となるでしょう。

しかし、サブリース物件の場合は、サブリース会社が物件の所有者に保証金を一括で支払い、転借人がサブリース会社に月々の家賃に上乗せして支払う交渉ができます。

たとえば、80万円の保証金のうち40万円は最初に支払い、残りの40万円分を月々2万円ずつ返していくなどです。サブリース会社との交渉次第で初期費用を抑えられるでしょう。

トラブルの仲介に入ってくれる

サブリース会社は、入居者が抱える問題の解決に関わってくれます。飲食店を運営する場合、騒音やにおい、ゴミなどの問題で近隣とのトラブルに発展しやすいでしょう。物件の所有者と入居者がやりとりすると、険悪な雰囲気になる可能性があります。

しかし、サブリース物件の場合は、サブリース会社が物件の所有者と入居者の間に入ってくれるため、険悪な雰囲気にならず、問題の解決ができるでしょう。

店舗をサブリースで出店するデメリット

店舗をサブリースで出店するデメリット

サブリース物件にもデメリットがあります。デメリットを考慮した上で、上手く活用するようにしましょう。

店舗を許可している物件が少ない

サブリースで飲食店などの店舗を許可している物件は少ないです。理想の立地や間取りに出会える可能性は低いでしょう。立地と間取りは店舗の集客や売上を左右します。サブリース物件にこだわらず、一般的な物件探しもおこなっておきましょう。

月々の支払いが増える可能性がある

月々の支払いが増える

物件契約の保証金の一部を後払いにした場合、月々の支払いが増えてしまいます。リース契約も同様に月々の支払いに入ってきます。初期費用を抑える代わりに、月々の支払いが増えるため注意が必要です。無理のない事業計画を立てることが重要なポイントになります。

サブリース会社の不履行により退去になる可能性がある

サブリース会社が以下のような事態になると、退去になる可能性があります。

・物件の所有者に対して家賃を支払っていない
・サブリース会社が倒産する

物件の所有者とサブリース会社の契約が切れた場合、入居者との契約を続行するかは契約書通りになります。契約書に載っていない場合は、所有者と入居者が話し合って決める必要があります。

サブリース物件を借りる際は、物件の所有者とサブリース会社の契約内容を必ず確認しておきましょう。万が一の事態に備えて、対策をしておくことが重要です。

まとめ

サブリースの契約

サブリースは、審査が通りやすくなり初期費用が抑えられるなどのメリットがあり、店舗の開業に適している物件です。ただし、どのような契約になっているのか確認した上で、借りるようにしましょう。物件選びで困っている場合は、弊社TOまでご相談ください。

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