このように、焼き鳥屋の開業にあたり高級感ある雰囲気を内装で演出したいと考えているオーナーの方は、多いのではないでしょうか。高級感ある焼き鳥屋は、ちまたで多い大衆店と差別化できるため、近年増えつつあります。焼き鳥屋の内装で高級感を出すには「素材」と「色」に重点を置いて設計することが重要です。
なにも考えずに内装設計をしてしまうと、理想とズレた安っぽい店舗デザインになってしまう可能性があるかもしれません。そこで、この記事では、焼き鳥屋の内装で高級感ある雰囲気を演出するポイントを詳しく解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
なお、こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください
まずは焼き鳥屋のコンセプトを決める
「和風」や「和モダン」「レトロ風」など内装のコンセプトはさまざま。ターゲットとする層を明確にしてしっかりとコンセプト決めをしましょう。ポイントは近隣のリサーチを欠かさずおこなうことです。近隣の焼き鳥店をリサーチして、被らない内装のコンセプトにすることが重要です。
また、地域の人柄のリサーチも必ずしましょう。年齢層が高い地域の場合は、「和風」の内装が好まれやすいです。一方、若者や女性が多い地域では「和モダン」や「レトロ風」などモダンなデザインの内装が好まれやすいでしょう。リサーチを念入りにおこない、焼き鳥屋の内装のコンセプトを決めることから始めましょう。
焼き鳥屋の内装で高級感ある雰囲気を演出するポイント
焼き鳥屋の内装で高級感ある雰囲気を演出するポイントは以下5つです。
- 内装全体の色
- 照明の配置と色
- カウンターの素材
- 壁や床の素材
- 外観の見せ方
上記5つのポイントを、これから詳しく解説していきます。取り入れられる部分は、積極的に取り入れてみてください。
①内装全体の色
内装全体の色は、お客さまの印象を左右する重要な部分。高級感を出すには、黒やダークグレー、濃い茶色など落ち着いた上品な色でまとめるようにしましょう。落ち着いた上品な色で内装を統一すると、照明が映えて非日常感をあじわえる空間を作り出すことができます。
また、内装に使用する色を抑えることも重要です。色が多くなればなるほど、ごちゃごちゃした安っぽい印象を与えてしまいます。「落ち着いた上品な色でまとめること」と「内装に使用する色を抑える」の2つを押さえて、内装全体の色を決めましょう。
②照明の配置と色
高級感のある落ち着いた雰囲気を内装で演出するには、店内全体を暗めにし、客席と厨房にスポットライトを当てるといいでしょう。特に、焼き鳥を焼くコンロに注目がいくように明るさの調節をすることがポイントです。
また、照明の色もこだわる必要があります。人が安心感やリラックス感を受ける色は、オレンジ色などの暖色系。高級感のある落ち着いた雰囲気を出すには、照明に暖色系の色である電球色を使用しましょう。照明の配置と色は、理想の焼き鳥屋の店舗デザインに沿って微調整をしてみてください。
飲食店の照明に関しましては、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
③カウンターの素材
焼き鳥屋といったらカウンター。カウンターの素材選びに注力しましょう。カウンターの良し悪しがお店の印象を変えてしまうため、高級感をイメージさせる素材を選んでください。
たとえば、木材ならばオークやウォールナットなどの無垢材がおすすめです。経年変化で高級感が増していきます。木材以外の素材ならば大理石もおすすめです。ワンランク上の空間を作り出してくれます。
どの素材を用いたカウンターにするかは、理想の焼き鳥屋の店舗デザインを考慮して決めてみてください。また、高級な素材になるほど価格も高価になるため、予算と相談することも重要です。
④壁や床の素材
お客さまが来店されて最初に目がいくのが壁や床。第一印象を良くするためにも、壁や床の素材選びも手を抜かないようにしましょう。落ち着いた色味の無垢木材を壁や床に使用すると、高級感のある和風を感じさせる内装になります。
和モダンな内装にする場合は、コンクリートの打ちっぱなしと無垢木材の組み合わせもおすすめです。近未来のコンクリートデザインと和風がマッチして、高級感あるオシャレな空間を作り出します。他にもレンガやモルタルなどを使用して独特な雰囲気を作り出してみてもいいかもしれません。
⑤外観の見せ方
高級感のある落ち着いた雰囲気の焼き鳥屋の外観は、
- 店内を見せない
- シンプルなデザイン
- 落ち着いた配色
の3つを意識しましょう。こぢんまりとした印象を与えつつ、敷居を高く見せるのがポイントです。大胆に、のれんもしくは表札ひとつだけのファサードもおすすめです。一方、店内が見えていたり、外観が明るすぎたり派手だと安っぽいお店の印象を与えてしまいます。高級な寿司店やバーの外観を参考にしても良いかもしれません。
焼き鳥屋の内装で高級感ある雰囲気にするさいに気をつけるべきこと
焼き鳥屋の内装に高級感を出すさいは「予算」と「設計・施工業者」の2つを気をつけてください。予算と設計・施工業者をおろそかにしてしまうと、高級感のある理想の焼き鳥屋にならなくなってしまう可能性があります。失敗を防ぐ2つの気をつけるポイントを詳しく解説していきます。
内装デザインにかける予算
設計をする前に、おおよその予算と個々の割り振り予算を決めておきましょう。内装にこだわればこだわるほど、費用が多くかかってしまいます。内装費の上限を決めておき、範囲内で収める計画と努力が重要です。
また、予算に沿った素材選びはオーナーだけでは難しいです。設計事務所・施工業者のアドバイスを受けながら決めていくと、理想の内装になるでしょう。
内装設計・内装施工業者
設計業者は、過去に高級店の設計・施工の実績がある内装設計・内装施工業者を選びましょう。内装設計・内装施工業者それぞれ得意な内装と不得意な内装があります。
A社は内装に高級感を出すのが得意だが、カジュアル感を出すのが苦手。一方、B社は内装にカジュアル感を出すのが得意だが、高級感が上手く表現できないなどです。
たとえば、理想が和風な高級焼き鳥店の場合は、和の雰囲気を出すのが上手くて、高級な価格帯の飲食店の設計・施工の実績がある業者を選ぶのが最適でしょう。理想の焼き鳥店に近い実績のある内装設計・内装施工業者を選ぶことが、理想の内装を実現させる最適な手段です。
まとめ
この記事では、焼き鳥屋の内装で高級感ある雰囲気を演出するポイントを詳しく解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。
- 近隣店・地域住人のリサーチをして焼き鳥屋のコンセプトを決めることから始める
- 内装全体の色は落ち着いた上品な色を使用する
- 客席と厨房をスポットライトで明るくし焼き鳥を焼くコンロに注目が集まるように照明を調節する
- カウンターには無垢木材もしくは大理石を使用して高級感を出す
- 外観はこぢんまりした印象を与えつつ敷居を高く見せる
- 内装費の予算の上限を事前に決めておく
- 内装設計・内装施工業者は必ず設計・施工実績を見て慎重に選ぶ
焼き鳥店で高級感のある落ち着いた雰囲気を出すのは簡単ではありません。内装の少しのズレで印象が大きく変わってしまいます。上記のポイントを参考にして高級感ある理想の焼き鳥店の内装を作り上げてみてください。
株式会社TO(ティーオー)は、飲食店のデザイン設計を得意とするデザイン事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。
ご相談いただくお客様の中には、店舗デザインに関わったことがない方も多くいらっしゃいますので、「要望の伝え方がわからない」という方も安心してご相談ください。
また、店舗のデザインを依頼するとき、伝え方を誤ると、自分の思い通りのデザインにならない場合があります。こちらの記事では店舗デザインのイメージの伝え方を詳しく解説しています。これからデザイナーを探される方は、こちらの記事も合わせてご参照ください。