【飲食店】テラス席を設置する際のポイントと注意点を解説します

愛知県の美容室の店舗デザイン 店舗デザインのポイント
店舗デザインのポイント

飲食店にテラス席を導入するかどうか悩まれているオーナーの方は多いのではないでしょうか。

しかし、テラス席の知識を持たず導入計画を立ててしまうと、居心地の悪いテラス席になってしまう、またはテラス席が設置できない、なんてことになりかねません。

そこで、この記事では、飲食店にテラス席を設ける際のポイントから、注意することまでを詳しく解説していきます。ぜひ最後までお読みください。

テラス席を設けるメリット

テラス席で気をつける事

海外の飲食店では主流のテラス席ですが、日本の飲食店ではあまり取り入れられていません。テラス席を導入することで、他の店舗と差別化を図ることが容易になります。さらに下記2つの効果が注目されています。

集客効果がある

テラス席が設けられていると、通行人の目に入りやすいため、新規のお客様の獲得に繋がる可能性が高いです。また、外で食事ができる特別感や非日常感を味わいたいお客様を集めることができるでしょう。

コロナ対策になる

テラス席の魅力は密を防ぐことが出来ることにもあります。コロナウイルスの感染対策として、お客様に安心感を与えられます。

テラス席は、常に換気している状態になるので、感染を防ぐ環境としては最適です。お客様に安心して食事をしていただけるでしょう。コロナ対策に関する店舗デザインの記事やコラムはこちらでまとめています。こちらも合わせてご参照ください。

テラス席を設ける際のポイント

カフェのテラス席

テラス席を設ける際に抑えるべきポイントは以下の3つです。

  • テラス席の温度対策をする
  • テラス席に雨対策を施す
  • 周辺環境が静かな場所にテラス席を作る

上記3つは、テラス席を設ける際に必ず取り入れるべきポイントです。一つでも取り入れない項目があると、居心地の悪い空間になってしまう可能性があるので注意しましょう。

テラス席の温度対策をする

テラス席は、外の気温が直接影響するため、温度対策をする必要があります。エアコンの冷房や暖房の空気を外に逃しにくいので、快適な空間を作り出すことが可能です。

また、暑い夏にはミストを発生させる装置やグリーンカーテンを設置してもいいでしょう。真夏や真冬はどうしてもテラス席の重要が少なくなってしまうため、工夫しながら利用率を高めることが重要です。

テラス席に雨対策を施す

雨が降っても集客できるように、テラス席の上に軒を張っておくといいでしょう。金属類の素材や防水加工された軒を使用することで、雨を弾いてくれます。また、オーニングテントという巻き取り式のテントを設置する場合が多いです。

また、ビニールカーテンも雨対策に向いている素材の一つです。安価でありながら、温度対策とともに雨対策もできるため、テラス席に適している素材といえるでしょう。ただしビニールカーテンは、汚くなるとテラス席で重要な外の景色が見えなくなってしまうため、注意が必要です。

周辺環境が静かな場所にテラス席を作る

テラス席は人通りや車などが多く通らない場所に設けるのがベスト。できるだけ静かな空間を作り出せるようにしましょう。

たとえば、車が多く通る場所にテラス席を設置した場合、お客さまが食事に集中できなくなってしまったり、会話がしにくくなってしまう可能性があります。食事に集中でき、会話を楽しめる空間を作るためにも、できるだけ静かな場所にテラス席を設けてみてください。

テラス席を設ける際のルール

おしゃれなテラス席

テラス席を設ける際は、以下3つのルールを守る必要があります。

  • テラス席は店内と隣接させる
  • テラス席の客席数は店内の客席数より少なくする
  • 歩行者の歩行空間を確保する

上記3つのいずれかを守っていないと、テラス席を設置する許可がおりません。許可を得るためにも、必ず決まり事にしたがってテラス席を設置してください。それでは、上記3つの決まり事を詳しく解説していきます。

テラス席は店内と隣接させる

基本的には、テラス席と店内を自由に行き来できる状態にしておく必要があります。そのため、お店から離れて場所や道路を挟んだ敷地に、独立してテラス席を設けることができません。どうしても道路を挟んだ敷地にテラス席を設置したい場合は、道路の占有許可を取ることで可能になる場合があります。さまざまな法律が関わってきますので、事前に保健所に確認しておくといいでしょう。

テラス席の客席数は店内の客席するより少なくする

急に雨が降ってきたり災害などが起こった場合に、テラス席のお客さまが、店内にすぐ避難できるようにするためです。テラス席が店内の客席より多いと、いざなにか問題が発生した際、大惨事を招いてしまう可能性があります。お客さまが、快適に心地よく食事や会話を楽しめるように、店内の客席数に合わせてテラス席の数を調整しましょう。

歩行者の歩行空間を確保する

テラス席を設けるにあたり、道路に歩行者が通れる十分な空間を作らなければなりません。基本的には、2m以上の歩行空間を設ける必要があります。交通量が多い場所では、3.5m以上が必要です。しかし、道路に歩行空間を2m以上取ってテラス席を設置するのは難しいです。時間を区切ったり交通規制をおこない、歩行空間を確保する手段もあります。

飲食店では、お店の敷地内もしくは2階席を設けてテラス席を作る方が、許可を取りやすいでしょう。お店の出店している立地にもよるので、保健所に相談して許可の取りやすい方を選んでみてください。また、こちらのページでは飲食店設計の法制度など、行政手続きに関する記事を一覧でご紹介しております。こちらも合わせてご参照下さい。

テラス席の設置で気をつけるべきこと

テラス席の店舗デザイン

飲食店でテラス席を設ける際は、ルール以外にも以下のものに気をつける必要があります。

  • 排煙
  • 悪臭
  • 騒音
  • 虫対策

お店付近の住人に迷惑がかからないように、排煙や悪臭、騒音に配慮しなければなりません。特に注意しなければならないのが、焼肉やBBQなどの業態。煙や匂い、音を他の業態よりも多く発するためです。

地域の住人とトラブルなく、円滑にテラス席の運営をしていくためにも、風向きを考えた席の配置をしたり、ビニールカーテンを設置して騒音対策をしましょう。

また、料理によってくる虫対策も考える必要があります。虫が料理に入ってしまうとクレームになりかねません。虫を除去する機器の設置や虫が入って来ないように、ビニールカーテンなどでおおうといいでしょう。

まとめ

テラス席のデザイン

この記事では、飲食店にテラス席を設ける際のポイントから、注意することまでを詳しく解説してきました。

テラス席の設置は、コロナウイルスの影響で厳しい状況を強いられている飲食店の追い風となります。上記のポイントを抑えて、お客さまや地域住人から愛されるテラス席を設置してみてください。

株式会社TO(ティーオー)は、飲食店の設計を得意とするデザイン事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。

テラス席の設計に関してだけでなく、コロナ禍での店舗設計や行政手続きに関することまで、皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。