プレカット工法とは?現代に欠かせない工法であるプレカット工法についてご紹介いたします。

建築資材の遅れ 建築設計デザインの基礎知識
建築設計デザインの基礎知識

日本では多くの木造建築を街で目にしますが、それらがどのように建てられているのか知らない方も多いのではないでしょうか?今回は木造建築で重宝される「プレカット」についてご紹介いたします。

「新築でお店を造りたいと思っている」
「木造建築がどのように造られているか知りたい」
「プレカットという言葉は聞いたことがあるけれど詳しくは知らない」

などといった方は是非参考にしてみて下さい。

プレカットとは

プレカットとは

プレカットとは木造建築の構造材をあらかじめ工場で切断や加工を行うことを意味します。それらの構造材を組み上げて建物を建てていく工法を「プレカット工法」と言います。

一昔前には大工さんが現場で部材の切断や加工を行った上で、それらを組み立ていましたが、この工法ではその現場での作業を省略することが可能です。またCADと呼ばれる図面を書くツールのデータを使用して切断、加工を行うので高い精度で均一化された構造材を作り上げることが出来ます。

プレカットのメリット

プレカット工法のメリットについてご紹介いたします。

①工期を短縮出来る

プレカット工法のメリット①工期を短縮出来る

先程も紹介したように、大工さんがノコギリやノミ、カンナ等を用いて手作業で行っていた工程を短縮することが可能です。そしてプレカットでは現場で切断を行わないので廃材が少なくなり処理に手間をとられません

また組み上げる際も構造材に印字がされているので、大工さんの熟練度が大きく求められず比較的用意に施工することが可能です。

②コストの削減が可能

プレカット工法のメリット②コストの削減が可能

「①工期を短縮出来る」でご紹介したように大工さんの作業手間が減るので、人件費を抑えることが可能です。また廃材が減ることにより廃材の処分費も減らすことが出来ます。また全体的に工期を短縮出来ることは全体の人権費や作業の手間代を減らすことに繋がるためコストも下げることが可能になります。

③安定した品質

プレカット工法のメリット③安定した品質

従来では大工の腕前や、天候による木材の状況などにより左右されることが多かった木造建築ですが、プレカット工法ではコンピュータで制御されているため、安定した品質を保つことが出来ます

また加工した構造体に木材が腐るのを防ぐ防腐処理や、シロアリなどの害虫から守る防蟻処理を行うことで高い耐久性が期待出来ます。

プレカット工法のデメリット

プレカット工法のデメリット

プレカット工法の一番のデメリットとしては大工さんの技術に適わない部分がある点です。プレカット工法では住宅で使われるような構造体の加工は行うことが出来ますが、大工さんがノコギリやノミ等を用いて行うような複雑な加工には向いていません。

またプレカット工法では均一な部材を造ることが出来ますが、経験豊富な大工さんは木材の特色や状況を見た上で現場に合わせた加工をすることが可能です。その場合は現場に合わせた加工が出来る大工さんの仕事の方が精度は高くなります。

またプレカット工法が発展していく中でこうした熟練の大工さんの腕前や木材を見抜く力が継承されていかない可能性も危惧されています。

まとめ

今回はプレカット工法についてご紹介いたしました。これらは専門的な内容ですので理解している必要はありませんが、新築でお店等を考えれている方にとっては知っておくと役に立つ知識かもしれません。弊社TOでは新築の物件にも対応しておりますので、もしお困りの際はお気軽にご相談下さい。

株式会社TOは店舗やオフィスなどの商業施設のデザインを多く取り扱っています。「お客様が望まれていること」さらに「お客様のお客様が望まれていること」を実現できるように誠心誠意取り組んで参ります。店舗改装や、新規出店、それ以外のことでも何かお困りのことございましたらご気軽にご相談下さい。皆様の理想を叶えるために尽力させて頂きます。