「店頭販売を始めてみたいけど、店頭販売を始めるには何の資格や手続きが必要なのかな?」
「飲食店の店頭販売で売上を上げるポイントやコツを詳しく知りたい」
このように、飲食店の店頭販売を始めようと思っているけど、売上を獲得できるか不安に思っている、オーナーの方は多いのではないでしょうか。この記事では以下2点について詳しく解説していきます。
- 飲食店の店頭販売を成功させるポイント・コツ
- 飲食店の店頭販売を始める際に必要な資格や届け出について
コロナ禍で売上の獲得に苦しむ飲食店では、店頭販売で売上を獲得しようと試みる店舗が増えているのが現状です。しかし、何も施策を打たずに店頭販売を始めると、思うように売上が獲得できな可能性があります。飲食店の店頭販売を成功に導くためにも、この記事をチェックしてみてください。
店頭販売の効果とは?
店頭販売は「コロナウイルス対策」や「お店を知ってもらうきっかけ作り」など、メリットが多くあります。たとえば、そこの飲食店の料理が好きなんだけど、コロナウイルスが怖くて入店をためらっている、なんてお客さまも多くいらっしゃるでしょう。
そんな時に、店頭販売を始めることで効率よく売上を上げることができ、リピーターのお客さまの維持にもつなげることができます。また、こじんまりとしていて入りにくさのある飲食店の場合は、店頭販売をすることで、お店の料理のメニューや味を知ってもらうきっかけを作ることができるでしょう。
新規のお客さまの獲得やリピーターのお客さまの獲得につながります。店頭販売は、今後のお店の売上アップにつながる一つの手段と考えてもいいでしょう。
店頭販売を成功させるポイント・コツとは?
店頭販売を成功させるポイント・コツは以下4つです。
- お客さまの目を引く店頭販売スペースを設置する
- お客さまのニーズを分析する
- シズル効果を利用する
- 次につながるプロモーション
上記4つのポイントを意識することで、店頭販売の成功する確率がグッと上がるでしょう。
お客さまの目を引く店頭販売スペースを設置する
店頭販売で重要になことが、お客さまの目を引くことです。いかに通行人に気づいてもらえるかを意識して、外装のデザインをするといいでしょう。大きなPOPや看板など、通行人の目に留まりやすいものを上手く活用し、遠くの離れた場所からでも注目を引くデザインにすることが、成功するポイントとなります。
お客さまのニーズを分析する
店舗のある地域の特性を分析して、ニーズにあった商品を提供するのも店頭販売を成功させるポイントです。たとえば、お店の近くに企業が多く、お店の前を通る人の大半がサラリーマンの場合、昼時や夜にお弁当を販売すると売上が効率よく獲得できるでしょう。
一方、サラリーマンが多い通りに、加工されていないお肉や野菜などを販売しても、なかなか売上につながりません。地域の特性にあった商品を提供することが大切なので、通行人や近くの環境を観察・分析して、何を求めているかを掘り下げてみてください。
シズル効果を利用する
シズル効果とは、消費者の五感を刺激して購買意欲を生じさせる効果です。飲食店では、香りや音などが当てはまります。店頭販売では、作ったものを置いておくことが多いので、香りでお客さまの購買意欲をかき立てることができるでしょう。また、実演の店頭販売は、シズル効果の戦略の一つ。音や視覚から通行人の購買意欲を生じさせることができます。
次につながるプロモーション
店頭販売を成功させるには、一度購入してもらったら終わりではありません。リピーターになってもらう施策を打つ必要があります。次回使用できる割引クーポンの同封やテイクアウトメニューの一覧表など、次につながるプロモーション活動をするといいでしょう。日替わりで内容が変わるお弁当や惣菜なども、次につながる戦略として取り入れるのも手段の一つになります。
店頭販売に必要な資格・届け出とは?
店頭販売は、何を販売するかによって必要な資格・届け出が変わります。必要な資格・届け出をしないと、罰則や罰金などを課せられてしまう可能性があるので注意してください。
お弁当・惣菜類を販売する場合
お弁当・惣菜類を店頭で販売する際に、必要な資格・届け出はありません。飲食店の営業許可証を保持していれば可能です。一番始めやすい店頭販売でしょう。
加工食肉製品を販売する場合
ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工食肉製品を店頭販売する際は、「食肉製品製造業」の許可が必要です。事前に管轄の保健所に届け出を提出し、許可を得る必要があります。
焼き菓子やケーキなどを販売する場合
焼き菓子やケーキなどを販売する際は、「菓子製造業」の許可が必要になります。管轄の保健所の許可を得る必要があります。別途、アイスクリームを販売する場合は、「アイスクリーム類製造業」の許可が必要となるので注意しましょう。
刺身などの魚介類を販売する場合
刺身などの魚介類を店頭販売する際は、「魚介類販売業」の許可が必要です。魚介類の冷凍食品や加工食品を販売する場合は、それぞれ「冷凍食品製造業」と「水産製品製造業」の許可を保健所から得なければなりません。
生肉を販売する場合
お店で使用しているいい肉(生肉)を店頭販売する際は、「食肉販売業」が必要になります。ソーセージなどの加工肉を販売する場合は、「食肉製造業」の許可が必要です。
お酒類を販売する場合
コップに注いだお酒や市販の缶や瓶のお酒を販売する場合、特に必要な届け出や許可はありません。しかし、酒税法の関係があるので、管轄の税務署に酒税法の免許を受ける必要があります。
乾麺などを販売する場合
麺類の店頭販売は少し複雑です。ラーメンのセットやそばのセットなどを販売する場合は、「めん類製造業」の許可が必要になります。なお、ラーメンに必要なチャーシューを独自で製造する場合は、「食肉製品製造業」の許可が必要です。麺類以外に何を独自に製造するかで、届け出・許可を得るものが変わります。
まとめ
この記事では、「飲食店の店頭販売を成功させるポイント・コツ」と「飲食店の店頭販売を始める際に必要な資格や届け出について」を解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。
- 店頭販売は「コロナウイルス対策」や「お店を知ってもらうきっかけ作り」など、メリットがある
- 店頭販売は今後のお店の売上につなげる手段の一つ
- 離れた場所からでも目を惹く外観やPOP、看板にする
- お店のある地域の特性を理解してニーズを把握する
- シズル効果をうまく活用して通行人の購買意欲を高める
- 割引クーポンやメニュー表などを入れて次につながるプロモーションをする
- お弁当・惣菜類は飲食店の営業許可証があれば店頭販売できる
- 店頭で何を販売するかによって、必要な届け出や許可が変わってくる
- 店頭販売で必要な届け出・許可は基本的に管轄お保健所になる
飲食店の店頭販売は、今後増え続けて注目されるでしょう。競合店との差別化をして、店頭販売を成功させるためにも、上記のポイントをチェックしてみてください。また、2022年ウィズコロナ時代の店舗改装リニューアルや新規出店の記事やコラムはこちらでまとめています。こちらも合わせてご参照ください。