このように、飲食店の開業前に抜けや漏れがないか心配で、チェックリストがあったらいいなと思っている、オーナーの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、飲食店開業前に最終でチェックするべきチェックリスト・ポイントを詳しく解説していきます。飲食店の開業となるとやるべき作業が多すぎて、抜けや漏れがあっても気づかずにオープンしてしまうことが多いです。
お皿の枚数が足りないなどの小さなことであればいいですが、厨房の機器が動かないや、必要書類を提出していないなどの場合は、痛い目をみる可能性があります。飲食店の開業で抜けや漏れをなくし、失敗を防ぐためにもこの記事をチェックしてみてください。
飲食店開業前にチェックすべきことは主に7つ
飲食店の開業前に確認しておくことは、大まかに以下6つです。
・設備動作のチェック □
・外装のチェック □
・内装のチェック □
・備品のチェック □
・販売促進のチェック □
・手続きのチェック □
基本的に上記6つをチェックして、すべて終えていれば開業しても大きな問題は起こらないでしょう。一方、6つのポイントのどれかが抜けてしまっていると、開業後に大きな問題を引き起こしかねません。
たとえば、「ビールサーバーが動かなかった」なんてことになると、稼ぎ時のオープン初日からの数日間を棒に振ってしまう可能性があります。
失敗を防ぐという面も含めて、最終チェックを欠かさずにおこなう必要があるでしょう。それぞれのチェックポイントを次の章から詳しくみていきましょう。
設備動作のチェック
設備動作のチェックは、お店の運営に直接関わる重要な部分です。一つ一つ時間をかけておこないましょう。設備動作でチェックするポイントは以下になります。
- 電気・ガス・水道のインフラが使用できるかどうか
- 厨房機器がちゃんと作動するかどうか
- 換気設備が作動するかどうか
- 空調・冷暖房が作動し、全体にまんべんなくいきわたるかどうか
- 照明が適切な位置に設置され、適度な明るさになっているかどうか
- 電話が開通して繋がるかどうか
- パソコン・レジが動作するかどうか
- 電気すべてを使用してもブレーカーが落ちないかどうか
基本的に設備動作のチェックは、上記のポイントを確認すればいいでしょう。特に、ブレーカーが落ちないかどうかや頻繁に使用する厨房機器の動作チェックは、入念におこなう必要があります。設備関係に不備があった場合、交換にある程度の日数が必要となるので、早い段階でチェックすることをおすすめします。
外装のチェック
外装は、お客さまの入店を左右する部分です。集客や売上に関わるので、以下の項目をしっかりとチェックしておきましょう。
- 看板が見やすいかどうか
- 遠くからお店・看板がわかるかどうか
- 看板に照明が当たっているかどうか
- 外観に影響する壁の剥がれなどがないかどうか
- のぼりの位置が適切かどうか
外装に関しては、上記5つのポイントをチェックしておきましょう。照明の位置は簡単に変えることができますが、外観に関しては、追加工事が必要となる場合があるため、時間がかかると考えておきましょう。
内装のチェック
内装は、お客さまと居心地の良さや従業員の働きやすさに直結する部分です。また、リピーター獲得にも影響を与える部分でもあるでしょう。内装は以下をチェックしてください。
- お客さま・従業員の動線が確保されているかどうか
- 客席のテーブルとイスの高さが適切かどうか
- 照明・空調が当たらない席や当たりすぎてしまう席がないかどうか
- 通路に障害物がないかどうか
- 高齢者や障害のある方が問題なく来店できる環境かどうか
- 厨房の動線が確保されているかどうか
内装のチェックで大事なポイントは、動線がちゃんと確保されているかどうかです。動線が確保されていないと、お客さま・従業員はストレスを抱いてしまう可能性が高いです。快適な環境を作る上では、動線のチェックが欠かせないので、入念に確認してください。
備品のチェック
備品は飲食店に欠かせないものです。オープンしてから足りないものが分かったりしますが、事前に対処しておくと売り逃しを防ぐことができるでしょう。以下が確認すべき備品チェック表です。
- お皿、グラス、箸の数が適切な数あるかどうか
- 包丁やまな板など厨房で使用する備品が揃っているかどうか
- 掃除道具等の備品がそろっているかどうか
- 釣銭やクレジットカード端末などが準備できているか
- 伝票やレジロールお金に関わる備品が揃っているか
基本的に、お客さまに提供するお皿などの備品と従業員が厨房で使用する備品、お金に関わる備品、掃除に関わる備品が主要のチェックポイントになってきます。こまごまとした物に関しては、気づきにくいものもあるので、時間をかけてチェックするようにしましょう。
販売促進のチェック
販売促進は、お店のオープンを多くの人に知らせる重要なポイント。販売促進をしていないと、開店時にお店にお客さまがいらっしゃらない、なんてこともありえるでしょう。集客の失敗を防ぐためにも、以下のチェックを行いましょう。
- チラシ等の作成・ポスティングの手配はしてあるかどうか
- 近隣店舗にあいさつ回りをしたかどうか
- 店舗のホームページ(WEB サイト)があるかどうか
- 店舗のSNS(Instagramなど)のアカウントの作成はしてあるかどうか
- グルメサイトの登録がされているかどうか
- グーグルマップの登録が完了しているか etc…
最近は、口コミやインターネットからの集客が強くなってきています。従来のチラシなどの販促と合わせておこなうことをおすすめします。ホームページを開設したり、無料のSNSを活用したりと工夫してみてください。
行政手続きのチェック
オープン前に必ずチェックしなけらばならないのが、行政手続き。必要となる手続きが済んでいなく、開店してしまうと、罰則や罰金に処される可能性があります。以下のチェックを必ず確認しましょう。
- 飲食店の営業許可証(保健所)がおりているかどうか
- 防災管理責任者の資格を取得しているかどうか
- 個人事業主の開業届を税務署に提出済みかどうか(個人事業主のみ)
- 法人設立届出書を税務署と都道府県事務所、市区町村役場に提出済みかどうか(法人のみ)
- 青色申告書を税務署に提出済みかどうか
- 給与支払事務所等の開設届出を税務署に提出済みかどうか
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を税務署に提出済みかどうか
- 深夜営業許可を取得済みかどうか(深夜0時を超える営業をする場合)
手続きは、所定の場所に申請・提出しにいかなければならないため、時間を有します。時間に余裕をもつためにも、事前準備をしておきましょう。また、個人と法人とで提出する書類の内容が変わってくるので、間違えないようにしてください。
まとめ
この記事では、飲食店開業前に最終でチェックするべきチェックリスト・ポイントを詳しく解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。
- 設備動作のチェックは、お店の運営に直接関わる重要な部分なので時間をかけておこなう
- 外装のチェックは、外観・照明・看板を意識する
- 内装のチェックで大事なポイントは、動線がちゃんと確保されているかどうか
- 備品に関しては、お客さまに提供するお皿などの備品と従業員が厨房で使用する備品、お金に関わる備品、掃除に関わる備品が主要のチェックポイント
- 販売促進は、いかに低価格で多くの集客ができるかがポイント
- 要となる手続きが済んでいなく、開店してしまうと、罰則や罰金に処される可能性がある
飲食店開店前のチェックポイントは数多くあるので、できるところから進めていくのがいいでしょう。時間に余裕をもって取り組むことが重要です。オープン前に慌てないためにも、上記のポイントを参考にしてみてください。
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