【空調コスト削減】店舗の暑さ対策のポイントを店舗デザインの観点から解説します。店内環境の改善と省エネにもつながるポイントとは

店舗デザインのポイント
店舗デザインのポイント
「夏の暑さを和らげる店舗の対策が知りたい」
「店舗デザインで暑さ対策ってできるの?」

このように、店舗の暑さ対策で悩んでいるオーナーの方は、多いのではないでしょうか。この記事では、店舗の暑さ対策のポイントと店舗の暑さ対策で気をつけるべきポイントを詳しく解説していきます。

店内の暑さは売上や集客に大きく関わります。店内が暑すぎると気温が高い時期の来店数が減ってしまい、売上が落ちてしまう可能性が。暑い時期でも快適な空間を作り、売上を獲得するためにもこの記事をチェックしてみてください。

私たち株式会社TOは、施主様と徹底的に向き合い、持続可能な長く続くお店づくりをミッションとしています。私たちがデザインした飲食店の生存率と受賞歴はこちらからご参照ください。

店舗デザインの観点から考える暑さ対策のポイント

店舗の暑さ対策のポイント

暑さ対策のポイントは5つあります。それぞれどのような対策なのかを理解し、費用を考慮した上で導入を検討してみてください。

高気密高断熱にする

高気密高断熱にする

建物の隙間が埋められて気密性が高く、断熱材を詰めて断熱効果を高めているのが高気密高断熱です。高気密高断熱の店内は、外気温の影響を受けにくくなります。室内の空気が漏れにくいため、店内の温度を一定に保つことができます。また、空調効率がよくなるため、光熱費の節約も可能です。

開口部を高断熱サッシにする

高断熱サッシ

一般的な建物の窓のサッシは、コストが安いという理由からアルミ素材の利用が多いです。しかし、アルミ素材のサッシで冷房を使用すると、開口部分から50%ほどの冷気が外に逃げていきます。

外に冷気を逃がさないためには、熱伝導率が低い樹脂素材のサッシの使用が有効です。窓のサッシをアルミ素材から樹脂素材にすることで、断熱性の高い空間を作れます。

壁・床・屋根に断熱材を取り入れる

高気密高断熱

断熱材は外からの熱の侵入を防ぎ、冷たい空気を保冷する役割があります。壁や床、屋根に断熱材が入っていなかったり隙間があったりすると、断熱性が悪くなります。断熱材の種類は多くあるため、効果と費用を考慮した上で適切な素材選びをするといいでしょう。

遮熱・遮光を意識する

窓から入ってくる陽の光は、気密性や断熱性を高めても防ぐことができません。陽の光を防ぐには、遮熱や遮光対策をすることが重要です。

遮熱断熱フィルムを窓に貼る

遮熱・断熱の応急処置として効果的なのが遮熱断熱フィルムです。窓ガラスに遮熱断熱フィルムを貼ると、陽の光を屋外に反射したり吸収したりし、店内への熱の侵入を防げます。また、冷気が外に逃げるのを軽減する効果もあります。しかし、窓の遮熱・断熱しかできません。暑さ対策に費用が割けない場合は応急処置として効果的です。

Low-Eガラスの複層構造を選ぶ

Low-Eガラスの複層構造を選ぶ

ガラスには一般的な1枚のガラスと2重にする複層構造のガラスがあります。遮熱・断熱をするなら、複層構造のガラスが最適です。その中でも、太陽熱の放射量を低減するLow-Eガラスの複層構造を取り入れると、より遮熱・断熱を高められます。Low-Eガラスは、遮熱タイプと断熱タイプに分かれているため、窓がある方角に合わせてどちらを取り入れるかを決めるといいでしょう。

屋根・外壁を日射反射率が高くなるようにする

日射反射率を高めるには、屋根・外壁の色と塗装に焦点を当てるといいでしょう。黒色などの暗い色ほど、日射反射率が低くなる傾向にあります。日射反射率を高めるには、白色などの明るい色を屋根や外壁に用いるのがポイントです。

また、日射反射率を高くできる塗料もあります。店舗デザインの関係で屋根や外壁の色を暗くしたい場合は、日射反射率を高くできる塗料の使用を検討してみてください。

最新の高機能換気設備を導入する

最新の高機能換気設備

中のこもった空気を循環させて湿度を下げるには、換気設備も重要です。古い換気設備を使用すると外の生ぬるい空気が室内に入ってきます。

熱交換システムが搭載されている高機能換気設備は、店内の冷えた空気を利用して外から入ってくる空気を冷やすため、店内の温度を保つことが可能です。高機能換気設備は好調効率をよくするため、空調コストを削減できます。

内装に無垢材を取り入る

内装に無垢材

調湿機能を持つ無垢材を取り入れることで、店内の湿度をコントロールしてくれます。無垢材は、湿度が高くなると内部の気泡に水分を取り込み、湿度を下げます。

また、木材に触れると冷んやりとした感覚を味わうことができるため、直接涼しさを感じることが可能です。加えて、無垢材は断熱性と気密性が高いです。冷気を逃がしにくい素材でもあります。

外断熱二重通気構造にする

外断熱は、店舗全体を断熱材と包むことで断熱性を高めます。一方、二重通気は、躯体の中に設けた二重の空気が通る層を使用して、気流をつくることで店内の熱や湿気を排出する構造です。

外断熱と二重通気の2つを組み合わせると、店内を涼しく保つことができます。外断熱と二重通気どちらも大がかりな工事が必要になるため、店舗デザインを決める際に導入を検討してみてください。

まとめ:店舗の暑さ対策をして居心地のいい空間作りをしましょう

開業後の暑さ対策は応急処置しかできません。店舗の居心地を優先的に考えるのであれば、店舗デザインを決める際に暑さ対策も一緒に決めるべきでしょう。店舗の暑さ対策に悩んでいる場合は、弊社TOまでご相談ください。

私たちTO(ティーオー)は、店舗・オフィスなど商業施設の設計を得意とするデザイン設計事務所です。店舗デザインに対して真摯に向き合い、無理のない最適なプランニングをしております。私たちのデザインの流れについてはこちらのページをご参照ください。