このように、地下へ店舗出店を検討しているけど、集客に不安を抱えているオーナーの方は多いのではないでしょうか。この記事では、地下店舗の特徴や向いている業態・業種、メリットやデメリット、集客のポイントを詳しく解説していきます。
地下店舗は路面店と比べると集客力に劣り、避けられる傾向にあります。また、空中店舗と違い空き物件の数が少ないです。しかし、地下店舗はコンセプトをしっかり立てて戦略的に運営することで、流行るお店を作ることも可能でしょう。地下店舗の開業で集客に苦労しないためにも、この記事を参考にしてみてください。
こちらの記事で掲載している店舗の画像は、すべて私たち株式会社TOでデザインいたしました。気になるデザインがございましたら、お気軽にお問い合わせください
地下店舗とは?
一般的に地下店舗と呼ばれるのは、地盤より下に位置する店舗です。店舗全体が地下にある全地下や地盤より上に出ている部分のある半地下などがあります。
地下店舗の魅力
地下店舗は空中店舗に比べてテナントの数が少ないため、希少性があります。希少性や地下の特性を活かして店舗運営することで、隠れ家のような店舗を作り出すことができるでしょう。また、人の心理的に上より下る方が楽に感じるため、入店の心理的ハードルは下がります。
地下店舗に向いている業種・業態
地下の店舗は音や振動が外に漏れにくいため、ライブハウスやカラオケ店などの音楽を中心とした業種・業態に向いています。また、落ち着いた雰囲気を演出したいレストランや居酒屋などの飲食業や、クラブやスナックなどの風俗店も地下店舗に向いていると言えるでしょう。
地下店舗のメリット
地下への店舗出店を検討するにあたり、地下店舗はどのようなメリットや特性があるかを知ることで、開業予定の店舗にマッチするかがわかるでしょう。地下店舗は主に以下のメリットが挙げられます。
②遮音性が高い
③独特な空間を作りやすい
④耐震性が高い
⑤光熱費を抑えやすい
地下店舗は路面店や1階の店舗より家賃が低くなるため、固定費を抑えて営業することができます。加えて、光熱費が節約できるでしょう。窓がないため陽や風が中に入ってくることがありません。夏は暑くなりにくく冬は寒くなりにくいです。また、遮音性が高く外からの視線が気にならないため、路面店や空中店舗では表現できない独特な空間を作り出すこともできます。
地下店舗のデメリット
地下店舗はメリットばかりではありません。デメリットを考慮した上で、地下への店舗出店を考えるといいでしょう。地下店舗のデメリットは以下4つが挙げられます。
②換気がしにくい
③日当たりが悪い
④浸水する恐れがある
地下店舗は路面店や空中店舗に比べて視認性に劣るため、気づかれにくいです。看板や通路などでしっかりと訴求する必要があります。また、換気がしにくいため焼鳥屋や焼肉屋などの煙が出る業種は換気対策をとらなければなりません。日当たりも悪いためカビ対策もする必要があります。
地下店舗の集客をするポイント
集客を成功させるためのポイントを押さえておくことで、集客での苦労が減ります。これから紹介する4つのポイントをしっかりと押さえておいてください。
店舗のコンセプトを明確にする
地下店舗で集客に失敗しないようにするためには、店舗のコンセプトに一貫性を持たせることが重要です。まず、以下の5W1Hを用いて開業する店舗のコンセプトを明確にしましょう。
②Where どこの地域で出店するのか
③Who 誰をターゲットにするのか
④When 何曜日の何時から何時まで営業するのか
⑤why なぜ営業するのか
⑥How どのように集客していくのか
上記を追及していくとコンセプトが明確になり、出店する立地決めや訴求の仕方がスムーズに決まるでしょう。集客に失敗しないためには、開業前のコンセプト決めをいかに深く掘り下げられるかが影響すると思っておいてください。
出店立地にこだわる
出店する地域が集客を左右するといっても過言ではありません。コンセプトに適している地域を選択する必要があります。たとえば、地下店舗でバーを営業する場合は人通りの多い主要駅の近くを選ぶべきでしょう。
路面店のバーは視線や音が気になる賑やかな通りを避けた方がいいです。しかし、地下店舗は賑やかな通りでも静かな空間を作ることができるため、集客に期待できる駅近くが最適でしょう。事前に出店候補地を調査し、どんな人が多く住んでいるかや会社が多いのか、治安がいいのか悪いのかなどを調べておくことが重要です。
ファサードを作り込む
地下店舗はお店のアピールが空中店舗よりできないため、1階に置く看板などを作り込む必要があります。通行人の目に止まるように配色や字体などを意識するといいでしょう。また、ビルによっては看板を出すことができない場合もあるので、事前に確認しておいてください。
人気店が入っているビルに出店する
同じビルに人気店が入っていると勝手に集客してくれるため、店の看板が目につきやすくなります。集客を後押ししてくれる可能性が高くなるでしょう。地下で気付かれにくい店舗でも、ビルに人の出入りが多くなると目に止まる可能性が高くなります。地下に出店する際は、事前に同じビルの店舗を調査するようにしましょう。
まとめ
地下店舗は独特な空間を作ることができるため、競合店と差別化ができるでしょう。しかし、集客面が大きなデメリットとなるため、隠れ家的コンセプトや、導線の訴求がいかにできるかにかかっています。この記事を参考にして地下への店舗出店を検討してみてください。
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