造作工事(ぞうさくこうじ)とは?内装工事の基礎がそのまま仕上がりに直結します

内装工事の基礎の造作工事とは何か 店舗内装デザイン設計のポイント

建物を建てるさいは、内装工事が複数の工事工程に分類されます。その中の建物の基礎を作る部分が「造作工事(ぞうさくこうじ)」です。造作工事を知らないと、建物の仕上がりが理想とズレてしまうことも。

この記事では、建築の仕上がりに直結する造作工事の基礎知識から、造作工事を依頼するさいの大工を選ぶポイントまでを詳しく解説していきます。ぜひ最後までお読みください。

造作工事とは

造作工事とは

造作工事を簡単に説明すると「建物内部の下地を作る工事」です。主に、木材を加工して施工する部分、たとえば床や壁、階段などの下地を作る工事を担います。場合によっては、内装デザインに合わせた棚やクローゼット、テーブル、椅子などの家具やインテリアを作成することもあります。

ただし、造作工事では、柱や梁など建物の構造部分の内装工事は行いません。柱や梁などの構造部分を作る工事は、建て方工事と呼ばれ、構造部分を作ることに特化した建て方大工が役割を担います。

中には、造作工事と建て方工事の両方ができる施工大工と呼ばれる業者もありますが、基本的には、造作工事と構造部分の建て方工事は、別に行われると覚えておきましょう。

建物で暮らす人と直接的に関係してくるのが、造作工事で施工される部分です。理想の内装になるかどうかが決まる重要な部分が、造作工事にかかっていると考えるといいでしょう。

造作工事と内装仕上げ工事の違い

造作工事と内装仕上げ工事の違い

造作工事とよく混同される言葉に「内装仕上工事」があります。それぞれの言葉の違いを明確にしておきましょう。造作工事の主な内容は、内装仕上げ工事に入る前までの木材を用いた工事です。

一方、内装仕上げ工事は、壁や床、天井などにクロスを貼ったり、キッチンやトイレ、お風呂場の設置や防音工事などをおこないます。以下の要領で違いを覚えておくといいでしょう。

造作工事 木工工事
内装仕上げ工事 生活する上で必要不可欠な設備の設置

上記のように造作工事と内装仕上げ工事は別種類の工事です。しかし、造作工事と内装仕上げ工事は、密接な関係にあることも覚えておいてください。

造作工事の釘打ち次第で、壁や床、天井のクロスの貼りやすさや綺麗さが左右されます。また、建具の枠の設置次第で、スムーズに開閉できる扉や窓になるかが決まってきます。

造作工事が着手する範囲

造作工事は以下4つ範囲を主に施工します。内装のデザインに合わせて着手する範囲は変わってきますが、これらが基本となります。どのような工事をおこなっていくのかをこれから詳しく解説していきます。

①窓枠や仕切り壁の設置

窓枠や仕切り壁の設置

外壁が完成した段階の内装は、柱と梁などの主要構造となる部分しかありません。造作工事は、柱と梁しかない内部に内装のデザインに合わせて、空間を間仕切る壁を設置し、部屋を作っていきます。

仕切り壁の設置の作業が終わると、みなさんがイメージする住宅や建物の間取りが、目に見えてきます。加えて、窓や扉などの建具の枠を設置することも造作工事の一つ。柱と梁しかなかった空間が、居住や働く場所の空間に変わります。

②野縁(のぶち)の取り付け

野縁(のぶち)の取り付け

天井に設置する配線や配管工事をおこなうのに必要なのが野縁(のぶち)。造作工事で天井の裏側の骨組みである野縁を取り付けます。基本的な流れとして、天井に野縁が取り付けられると、天井裏に隠す配線・配管工事や断熱材を入れる工事がなされます。天井作りには、野縁の取り付けが欠かせないということを頭に入れておきましょう。

③石膏ボードの取り付け

石膏ボードの取り付け

室内の壁や天井の下地となる石膏ボードの取り付けも造作工事の一つです。設置した間仕切り壁や天井の配線や配管工事が終わると、断熱材をそれぞれに入れて石膏ボードでフタをします。

石膏ボードでフタをすることにより、次のステップである内装仕上げの工程に入れるようになります。こちらの記事では石膏ボードに関して詳しく解説しております。こちらも合わせてご参照下さい。

④作り付け内部設備を設置する下地作り

作り付け内部設備を設置する下地作り

棚やクローゼットなどの作り付け内部設備は、石膏ボードで作られた壁や床の下地では設置ができません。作り付け内部設備用の下地作りも造作工事の一つです。デザイン性の高い作り付け家具の場合は、専門の家具屋が工場で製作し、運んで設置するパターンが多いです。

一方で、デザイン性が低い作り付け家具は、造作工事をおこなう大工がその場で施工する。もしくは、家具屋の工場から送られてきたものを現場で組み立てます。

造作工事を大工に依頼する際のポイント

造作工事を大工に依頼する際は、「木材の特性を熟知しているか」と「実績があり専門性が高いか」という2つのポイントに焦点を当てて業者を選びましょう。

木材の特性を熟知しているか

木材の特性を熟知しているか

木材は多くの種類があり、どの部分にどの木材を使用するかは、造作大工の判断にゆだねられます。加えて、湿度によって伸縮してしまうのが木材の特徴。造作大工は、木材ごとの特性や特徴を熟知しているかがポイントになります。

また、必ず工事をする現場によって湿度の違いが生じます。湿気によって木材が膨張してしまったり、乾燥によって木材が収縮したりして、図面通りに組み込めない事態が発生する可能性も考えられるでしょう。依頼する造作大工は、現場で木材を加工してすぐに対処できるなどの、柔軟な対応ができるかを確認しておくといいでしょう。

実績があり専門性が高いか

実績があり専門性が高いか

こだわりのあるデザイン性の高い内装を考えている場合は、造作大工の実績を必ず確認しましょう。汎用性のある一般的な内装設計の造作工事であれば、どの造作大工でも施工できます。

しかし、オーダーメイドの作り付け家具や変わった間取りにしたい場合などは、緻密な作業が必要です。理想の内装にするためにも、実績が豊富な造作大工もしくは、理想の内装に近い造作工事をしたことのある造作大工を選びましょう。

優良な施工業者を選ぶには、施工業者とつながりの深い優良なデザイン事務所を選ぶことが近道です。こちらのページではデザイン業者の選び方に関する記事をご紹介しておりますので、合わせてご参照下さい。

まとめ

造作工事と立て方工事の違い

この記事では、建築の仕上がりに直結する造作工事の基礎知識から、造作工事を依頼する際の大工を選ぶポイントまでを詳しく解説してきました。

造作工事が、建物の内装のできを左右する重要ポイントだというのを理解していただけたらと思います。造作工事のポイントを抑えて、理想の内装を実現できるようにしましょう。

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