和風日本食レストランを開店するにあたり「和モダン」の表現方法に関して悩まれる出店者様は多いのではないでしょうか。和モダンといっても「和風よりのモダンテイスト」や「モダンテイストよりの和風」などさまざまな種類があります。今回は、和モダンの店舗デザインのポイントとコツをご紹介していきます。
私たちTOは日本建築伝統の木材を使ったデザインにこだわりを持っています。木材に対する想い・木を使用したデザインの強みはこちらの特集ページでも詳しくご紹介しています。
建材としての木材には、デザイン性の他にも様々なメリットがあります。木がお店に与えるデザイン的な効果と、部材としてのメリットを解説します。以下バナーよりご参照ください。
和モダンとは
和モダンは、和風を意味する「和」と現代的・近代的を意味する「モダン」を組み合わせたスタイルです。日本の伝統的な内装や家具、素材、雑貨と、現代的なデザインを表現する洋風のインテリアや雑貨を融合させることにより、男女問わず幅広い年齢の方に落ち着いた雰囲気とぬくもりのある空間を提供できます。
しかし、現代デザインの遊び心を入れすぎてしまうと、落ち着かない雰囲気になってしまうため、和とモダンの比率・バランスが重要視されます。
和風(和モダン)の店舗をデザイン・施工する場合の考え方と費用、デザイン事例については、下記バナーの特集ページでより詳しく解説しています。私たちTOは、和の伝統を現代に息づかせる和風の店舗デザインを得意としています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
和モダンデザインのポイント
和風日本食レストランの店舗デザインを決める際、抑えておくべきポイントとコツが5つあります。ポイントとコツを抑えて、和モダン独自の強みを最大限に生かした空間を作りをしましょう。
内装の配置を決める
和モダンな店舗デザインを作るにあたり、店内の配置を決める必要があります。和風レストランの配置でおすすめは、カウンター席とお座敷の席を作ることです。高級な寿司屋をイメージするとわかりやすいと思います。
カウンター席とお座敷席を作ることにより、和風とモダンのコントラストを綺麗に表現できるようになります。そこで、カウンター席はモダンテイストを中心に和風を取り入れ、座敷席は和風を中心にモダンテイストを取り入れてみましょう。
カウンター席と座敷席のコンセプトを差別化する
カウンター席はスタイリッシュな印象になるため、若い世代に好まれる空間を作り出すことができます。逆に、座敷席はぬくもりのある空間になるため、年配の方が過ごしやすい空間を作り出すことができます。
大まかな店内の配置を決めることにより、「どの部分を和風にすれば良いのか」や「モダンを取り入れれば良いか」が分かるため、最初の段階で和風とモダンが綺麗に表現される配置を決めることが重要です。
内装には木材を多く使用する
内装のデザインを決めることにより、和モダンの店舗デザインの大方が決まります。内装デザインのポイントとしては、店舗のあらゆるところに木材を使用し、ぬくもりのある空間を作り出すことが重要です。
ただの和室にならないように工夫する
「和」を中心にする座敷席では、畳と障子を使用することで落ち着いた雰囲気を作り出すことができます。畳を普通に使用するだけでは、ただの和室になってしまうため、色を2色決め交互に配置していくことで、お客様の目を引くデザインを作り出すことができます。
障子の場合は、障子の和紙の部分をガラスに変えることで、視界を部分的に遮ることができ、狭い視野でみる風景から新しい発見が得られる面白さを演出できます。
格子戸や掘りごたつを取り入れる
面白いデザインや不自由ない内装を考えるのであれば、格子戸や掘りごたつを取り入れると良いでしょう。縦格子を取り入れ、縦格子戸に富士山や葉などのおしゃれなデザインを施すことで、お客様から一目置かれる存在を作り出すことができます。
また、お座敷の部屋に掘りごたつを作ることで、日本の伝統を表現しつつ、足腰が弱い方のでも利用できる空間を作ることが可能です。お店を良く見せる内装デザインだけでなく、お客様の居心地が良い・不自由ない内装デザインも考えることにより、リピーターのお客様が増えるきっかけとなります。
日本伝統の家具・雑貨を使う
和風日本食レストランの和モダンデザインを考えるのに欠かせないのが、家具・雑貨です。和風の雰囲気を強く象徴する家具は、漆の深い色合いが和風の雰囲気を醸し出す日本伝統の食器棚の水屋箪笥もおすすめです。
水屋箪笥はモダンテイストとの相性が良く、モダンテイストの空間に一つ置くだけで、和の雰囲気を醸し出すため、和とモダンのギャップを生み出すことができます。
和風の印象を強める掛け軸や生け花を取り入れる
和風の印象を強くする雑貨は、日本伝統の掛け軸や生け花などです。掛け軸や生け花は、和の空間を美しく表現するには欠かせない雑貨であり、座敷席に活用することにより、落ち着いた雰囲気を作り出すことができます。
掛け軸や生け花をモダンテイストの家具や雑貨と上手く組み合わせることにより、和とモダンが上手くマッチし、アクセントを表現できます。日本伝統の家具や雑貨を活用することは「和」を表現するために重要です。和をイメージさせる日本伝統の家具・雑貨をワンポイントでモダンテイストに混ぜると面白いかもしれません。
アースカラーを主体とした配色にする
和モダンの店舗デザインを考える際、意識すべきは色の配色です。日本の伝統品から考えると、畳はモスグリーン、障子は木枠がベージュで和紙が白、掛け軸の墨は黒、水屋箪笥は茶色などのアースカラーが多く使われています。
和モダンの配色では茶、ベージュ、白、黒、グレー、緑系色などの落ち着いた色味を中心に使用し、落ち着いた空間を作り出すのがポイントです。
インパクトのある色を用いてワンポイントを目立たせる
アクセントを入れて独特な雰囲気を持たせたい場合は、えんじ色や朱色、藍色などの和風の要素を持つ色味や、金や銀などのお客様の目を引くワンポイント入れることで、インパクトを与えられます。
逆に主張が強い原色を使用してしまうと和風の要素が薄れていき、アースカラーを使いすぎてしまうと、モダンテイストから離れていってしまうので、色の加減を適切に調節する必要があります。
和風日本食レストランの和モダンの配色は、アースカラーを中心に暖かみのある朱色などを取り入れ、落ち着いた雰囲気を生み出すと良いでしょう。
照明で雰囲気を出す
照明は和モダンの店舗デザインを考える上で、店内の雰囲気を変える要素を持っているため、とても重要です。
照明は素材と形を選ぶ必要があります。照明の素材では、周りが木で作られているものや、和モダンに合う美濃焼などの焼き物から作られているもの、「和」を印象付ける和紙で作られているものなどがあります。
雰囲気にあったライトを使う
また、古民家和モダンに良く使われる「ペンダントライト」や明かりを一面に灯す「和風シーリングライト」旅館をイメージさせる「フロアランプ」、モダンを印象付けられる「北欧照明」などがあります。
和風日本食レストランの照明でおすすめなのが、和紙でできたペンダントライトです。電球の周りが和紙で囲まれているため、明かりの主張が強くなく、落ち着いた雰囲気の空間を作り出すことができます。また、ペンダントライトはシックなイメージを与えることができ、見ているだけで心が安らぎます。
照明の種類によって店舗の印象が多くきく変わるので、開店するレストランのイメージと照らし合わせて、選んでみてください。飲食店の照明に関しましては、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
まとめ
和モダンの店舗デザインは数多くの種類・表現の仕方があり、選ぶのがとても難しいです。一つひとつの和モダンのこだわりが、独自の味のある雰囲気を生み出します。店舗デザインのポイントを取り入れて、お客様に喜ばれる和モダンなレストランを作ってみてください。
株式会社TO(ティーオー)は、和食飲食店の店舗デザインを得意とするデザイン事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。ご相談いただくお客様の中には、店舗デザインに関わったことがない方も多くいらっしゃいますので、「要望の伝え方がわからない」という方も安心してご相談ください。
日本全国、世界中どこでも対応可能です。これまで日本全国、海外数カ国で店舗デザインを承って参りました。ご相談は無料で対応させていただいておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。遠方や海外の案件の対応方法、流れは以下のページで詳しく解説しています。以下バナーよりご参照ください。