このように自由度が高い美容室の内装デザインで悩んでいる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。美容室の内装デザインは「お客さまに特別な時間を提供する」ようなイメージで考えると、お客さまが好印象を抱きやすいです。反対になにも考えず決めてしまうと、集客やリピーターの増加に苦しむ可能性があります。今回はお客さまに喜ばれる美容室の内装デザインの決めるべきポイントを解説してみます。
美容室の内装デザインはコンセプトから決める
美容室の内装デザインを決める際は、美容室のコンセプトを明確にしましょう。男性と女性のどちらをターゲットとするのか、また、どの年齢層を狙うのか、高級志向にするのか、入りやすい美容室にするのかなど、細かくコンセプトを決める必要があります。
コンセプトが細かく決まると、内装デザインで重要視すべき部分が、明確になります。コンセプトを明確にする方法として、ターゲットとする層やどのくらいの価格帯にするかなどを、紙などに書き出してみてください。デザイン会社や内装業者との明確なイメージ共有も、容易にできるようになります。
以下の記事と合わせてご覧いただくと、より内装デザインへの理解が深まります。デザイン設計の進め方の基本をマスターし、スムーズにデザインや設計を依頼しましょう。
美容室の内装デザインの重要なポイント
結論から申し上げると、美容室の内装デザインで絶対に外せない重要なポイントは「機能性を考えた素材の使用」「動線の意識」の2つです。2つの重要ポイントを意識することで、お客さまと働くスタッフの双方から、好感をもたれる空間を作り上げることができます。
①機能性を重視した素材の内装デザイン
美容室の内装デザインのポイントは、水や薬剤の使用、髪の毛が落ちることやを考えた上で、内装を設計することです。おしゃれな空間を作り出すだけでなく、掃除のしやすさやメンテナンス費用を考えた内装デザインにするのがおすすめです。
例えば、髪の毛のが落ちる床は、凹凸がなく汚れにくい素材を使用すると、掃除がしやすく、清潔感を維持しやすくなります。他にも、シャンプー台など水を使用する周辺は、防水使用の素材を採用する。薬剤を使用する周辺は、薬剤で変色しない素材を使うなど、工夫するといいでしょう。素材選びは難しいですが、美容室の開業後の運営が楽になるため、手を抜かないようにしましょう。
②動線を考えた内装デザイン
美容室において、お客さまと働くスタッフ双方のストレスをなくすために、優先的に考えなければならないのが、動線を考えた内装デザインです。シャンプー台やカット場への移動など、お客さまの移動が多いのが美容室の特徴。お客さまが不快にならない、適切な距離を考えた動線にすることが重要です。
また、スタッフの動線を考えることもポイントの一つ。スタッフがスムーズにお客さま対応ができる動線を、お客さまの動線とは別に考えるといいでしょう。
お客さまに喜ばれる美容室の内装デザインの特徴
お客さまに喜ばれる美容室の内装デザインの特徴は以下の3つです。
- 非日常感のある空間
- リラックスできる空間
- トレンドにマッチした空間
先にお伝えした機能性と動線を確保した上で、上記3つの特徴を意識すると、お客さまに喜ばれる美容室の空間を作り出すことができるようになるでしょう。
①非日常感のある空間
数多くある美容室の中から選んでもらうためには、非日常の空間を演出することが重要です。お客様は美容室に来ることで、いつもとは違う特別な日を過ごしたいと考えられています。
内装に使用する素材やモノの形状を活かしたり、照明の明るさや色味などを上手く調節して、普段では味わうことのできない空間を意識してみましょう。また、実際にデザインを探す場合は、美容室以外の業種のお店をチェックして取り入れられそうな部分を積極的に取り入れてみてもいいでしょう。
②リラックスできる空間
リラックスできる空間を作るポイントは以下の3つです。リラックスできる空間を提供しているお店で、よく取り入れられている共通ポイントになりますので、美容室をデザインされる際にも意識してみましょう。
内装の配色を統一する
内装の配色は、多くても3色までに抑え、統一感を出しましょう。多くの色を使用すると、ごちゃごちゃしてしまい、お客さまの脳を疲れさせてしまう可能性があります。リラックスできる空間を提供するためには、暖色系の色味で統一してみてください。オレンジや茶色など、落ち着いた色味を使用することで、お客さまに温かみのある空間の印象を与えることができます。
照明を電球色にする
リラックスできる空間をコンセプトとした場合、照明は電球色を使用するといいでしょう。電球色は、オレンジがかった色味をしており、カフェなどの落ち着いた飲食店で、よく使用される照明の色です。待合室・シャンプー台エリアには、電球色を使用しリラックス効果を。カットエリアには、カットがスムーズにおこなえるように、昼白色を使用するなど、美容室のエリアによって照明の色を使い分けてみてください。
観葉植物を取り入れる
観葉植物は、観葉植物の持つ緑色が目の疲れを回復させ、人にリラックス効果を与えてくれます。動植物は、動きや色が人に癒しやリラックス効果を与えるため、積極的に取り入れるといいでしょう。
③トレンドにマッチした空間
若い人も多く利用する美容室では、内装デザインの流行を抑えておくのも重要です。髪型にも流行があるように、内装デザインにも流行り廃りがあります。新しくできた他の美容室の内装をチェックするなど、内装デザインの流行をしっかり抑えておきましょう。
系統別デザイン事例
美容室はお店のコンセプトによって様々な系統が存在します。今回はシンプルなものからアンティークなものまで代表的な4つの系統をご紹介していきます。
ナチュラル系の内装デザイン
ナチュラル系は木の温かみを利用したデザインが多いです。落ち着いたデザインのため、主に20代後半~30代以上の女性に好まれるデザインになっています。
アンティーク系の内装デザイン
アンティークなデザインでも高級志向かナチュラル志向のデザインがあります。お店のコンセプトに沿って全体のイメージを決めていきましょう。
高級・ラグジュアリー系の内装デザイン
高級感を出すには白や黒を基調とした家具を用いるのが良いです。落ち着いた大人のイメージがあるため、30代後半〜の女性に好まれる傾向があります。
シンプル系の内装デザイン
モノトーンなど色数を抑えたシンプルなデザインです。このデザインは嫌う人が少なく、幅広い世代の人たちに好まれています。
まとめ
美容室の内装デザインは、お客さまから好印象をもたれるために、取り入れるべきポイントが多くあります。重要ポイントを抑えて、お客さまから喜ばれる美容室の空間作りを、目指しましょう。
弊社TO(ティーオー)は、店舗の設計を得意とするデザイン事務所です。お客様にとっての「心地よい空間」に対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。
これまで複数の美容室のデザイン設計を承ってまいりました。美容室に関するご相談はぜひ弊社TOもにご相談ください。みなさまからのお問い合わせを、心よりお待ちしております。