【知らないと危険】飲食店の開業に必要な「内装制限」を徹底解説!

内装解体の工事中の店舗 店舗テナント契約時のポイント

飲食店を開業する上で、内装制限について不安や疑問を感じているオーナーの方は多いのではないでしょうか。

飲食店を開業するオーナーの方々は、内装制限を頭に入れておかなければなりません。内装制限を無視して、店舗の内装をデザインしてしまうと、変更点が多、一から内装作りをやり直さないといけなくなる可能性があります。

この記事では、飲食店の開業に必要な内装制限の知識を解説していきます。

また、店舗設計に関するもっとも基本的な基礎知識は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひこちらの記事も合わせてご参照ください。
ここだけ抑えればOK!店舗設計とデザインの基礎知識

飲食店の内装制限とは?

内装制限は、火災で起こる災害を最小限にし、人間の命を守る法律です。一部の建物が対象となり、細かく基準が分かれているのが特徴です。基本的に「建築基準法」「消防法」2つの法律から成り立っています。

また、場所によっては2つの法律の他に「都市計画法」などの地域によって変わる法律も加わる可能性があります。人の命に関わる重要な法律のため、適切に対応していくことが大切です。

建築基準法とは

飲食店の消防法

飲食店の内装制限に関わるのは、以下の10つです。飲食店を開業する上で、下記の10つのどれかに当てはまる場合は、内装制限に従わなければなりません。

1、1.2m以上の高さがある天井や壁
2、耐火建築物の場合、3階以上の床面積の合計が1000㎡以上
3、準耐火建築物の場合、2階以上の床面積の合計が500㎡以上
4、それ以外の建物は床面積の合計が200㎡以上
5、階数が3以上で延べ面積が500㎡を超えるもの
6、階数が2で延べ面積が1,000㎡を超えるもの
7、階数が1で延べ面積が3,000㎡を超えるもの
8、住宅以外の建築物の火を使う設備を設けたもの
9、床面積が50㎡を超える居室で窓等開放できる部分(天井から下方80cm以内の部分に
限る)の面積の合計が床面積の1/50未満のもの
10、温湿度調整を必要とする作業室等(法第28条第1項)

参照:一般社団法人日本壁装協会(https://www.wacoa.jp/fire/pdf/naisouseigen20190128.pdf

基準一つ一つに課せられた制限があるため、当てはまる基準に沿った制限内容を適切に守るようにしましょう。制限を守らず運営していると、法律違反で罰せられるので注意が必要です。

例えば、「1.2m以上の高さがある天井や壁」に該当する飲食店では、居室の壁・天井に使用する材料を、難燃以上にしなければなりません。

消防法とは

避難設備の知識

消防法も建築基準法と同様に、さまざまな設備や材料に規定を設けています。加えて、飲食店を開業するには、「消防設備の設置」「届出書類の提出」が義務付けられています。

室内カーテンなどの敷物類は、「防火防災対象物」の基準を満たしたモノを使用する必要があるなど、内装についての基準も定められているのが、消防法です。正しく守って、消防法の違反にならないようにしましょう。

また、飲食店を開業する前に以下5つの届出を提出する必要があります。

・防火管理責任者選任届出書
・防火対象物使用開始届出書
・防火対象物工事等計画届出書
・消防用設備設置届出書
・消防計画の届出

上記5つの届出書類を消防に提出しないと、消防法違反になるため、注意が必要です。飲食店の収容人数や広さによって提出書類が変わってくる場合があるため、分からな場合は近くの消防署に確認するといいでしょう。

消防設備の設置について

消防法に基づいて、「消火設備」「警報設備」「避難設備」の3つの消防設備の設置が義務付けられています。

消火設備

水や消火剤を使用し、火の消火に努める機具・設備の総称。消火設備に含まれるのは、屋内消火栓設備、 屋外消火栓設備、スプリンクラー設備、延焼防止設備などが該当します。

警報設備

火災が起きた際、屋内外に知らせ、消防に火災を通報するために必要な報知・警報設備の総称。自動火災報知設備 、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、非常警報設備、 消防機関へ通報する火災報知設備などが該当します。

避難設備

災害が起きた際、屋内の人が屋外へ避難するために使用する機具や設備の総称。避難はしご、救助袋、緩降機、誘導灯などが該当します。

飲食店の消防法は、こちらの記事でより詳しく専門的に解説しています。合わせてご参照ください。
【5分でわかる】店舗の開業で必要な消防法を徹底解説します!

飲食店の内装制限に関わる建築資材3種類(防火材料)

内装制限に関わる建築資材3種類

内装制限の対応に欠かせないのが、「難燃材料」「準不燃材料」「不燃材料」の3つの材料です。3つの材料を知っておくことで、適切な材料で対処することができます。

オーナ様ご自身が、施工業者にこれらを確認するケースはあまりないとは思いますが、お客様の安全を守る責任ある立場として、頭の片隅に入れておきましょう。

①難燃材料

難燃材料は、国土交通大臣が定めた・認めた材料のことです。「5分間の加熱で燃焼しない」「5分間の加熱で損傷や変形をしない」「有害な煙やガスを発生させない」の3つの基準を満たしている必要があります。

また、防火材料3種類の中では、一番火に弱く、加熱に耐えられる時間が最も短い材料になります。

主な難燃材料
・石膏ボード7mm以上
・難燃合板5.5mm以上

②準不燃材料

国土交通大臣が定めた・認めた材料で、「10分の加熱で燃焼しない」「10分間の加熱で損傷や変形をしない」有害な煙やガスを発生させない」の3つの基準を満たしているのが、準不燃材料です。

難燃材料より加熱に強い素材と覚えておくといいでしょう。内装制限には、準不燃以上と記載されている場合も多いため、使用することが多い材料になります。

主な準不燃材料
・石膏ボード9mm以上
・木毛セメント板15mm以上
・硬質木片セメント板6mm以上

③不燃材料

防火材料の中で一番火に強いのが不燃材料です。国土交通大臣が定めた・認めた材料で「20分の加熱で燃焼しない」「20分の加熱で損傷や変形をしない」「有害な煙やガスを発生させない」の3つの基準を満たしているのが、不燃材料になります。

不燃材料を活用することにより、建ぺい率を緩和することができるなどメリットが多くあるので、確認してみてください。

主な不燃材料
・コンクリート
・瓦
・モルタル
・ガラス
・鉄
・アルミニウム
・石膏ボード12mm
・グラスウール
・ロックウール

まとめ

飲食店の内装制限のポイント

この記事では、飲食店の開業に必要な内装制限の知識を解説してきました。この記事の重要ポイントは以下です。

・内装制限は基本的に「建築基準法」「消防法」からなる
・建築基準法に該当する場合、制限に従わなければならない
・消防法は「消防設備の設置」「届出書類の提出」「防火防災対象物」が義務付けされている
・内装制限に関わる建築資材は「難燃材料」「準不燃材料」「不燃材料」の3つ
・防火材料の中で、不燃材料が火に一番強く、難燃材料が火に一番弱い

上記は、飲食店を開業する上で、覚えておかなければならない内装制限のポイントです。内装制限を無視して飲食店の開業をしてしまうと、罰せられる可能性があります。内装制限に適切に対応し、飲食店の開業をスムーズに進めましょう。

今回解説したことを踏まえて、店舗デザインを行いましょう。店舗デザインに関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。是非あわせてご参照ください。
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