【業種別】床材の種類まとめ|選び方やコツを徹底解説いたします。

店舗やオフィスの床材の選び方 店舗デザインのポイント
店舗デザインのポイント

床材は、椅子を動かしたり、人が歩いたりすることによって、店舗の中でも一番劣化しやすい場所となっています。そのため、デザイン性だけでなく、予算などを鑑みて床材を選出する必要があります。本記事では、そんな店舗デザインにおける床材・フローリングの選び方やコツを業種別に徹底解説いたします。

床材選びのコツ

店舗における床材選びの際に考慮すべき点は店舗に合った床材を選ぶこと、店舗のメンテナンスコストを鑑みて床材を選ぶことの2つです。それぞれについて詳しくご説明いたします。

店舗デザインのコンセプトに合った床材を選ぶ

店舗デザインのコンセプトに合った床材を選ぶ

店舗デザインを行う際には必ずお店の商品や経営理念に即した店舗のコンセプトを定め、そのコンセプトをもとに店舗デザインのテーマカラーやイメージを定めていくという流れとなります。そのため、床材を選ぶ際には、定めた店舗デザインのコンセプトに合った床材を選ぶことが重要なります。

例えば、モダンなテイストの店舗デザインにする際にはコンクリートや石材などの床を選定し、ブルックリンスタイルの店舗デザインにする際には木目調のフローリングを選定します。正確に店舗のコンセプトに合った床材を選定するためにも信頼できる店舗デザイン事務所にまずは相談しましょう。

店舗のコンセプトが決まっていない方は、コンセプトの決め方に関してこちらの記事で詳しく解説しておりますので、こちらの記事も是非ご参照下さい。

店舗のメンテナンスコストを鑑みて床材を選ぶ

床材のメンテナンス

店舗デザインを行う際には、見栄えを特に重視して考えてしまうことが多いです。しかし、店舗の運営を行う際には掃除や張替えなど、床材のメンテナンスコストが必ず発生します。店舗デザインに見栄えだけでなく、劣化スピードや掃除の手間、張替えの費用などを鑑みたうえで床材を選ぶことを推奨します。

店舗の床材の種類

床材の種類一覧

続いては、店舗の床材・フローリングの種類です。ここでは、代表的な5種類の床材に関してその特徴や費用に関することを詳しくご紹介いたします。ほかにも壁面材はありますが、今回はこの5種類についてご説明しますね。

フローリング材

フローリング材

一般家庭の住宅にも用いられているフローリング材ですが、店舗にも高耐久性のものが用いられます。仕上げはフローリング用塗料や油脂などの方法があり、塩化ビニル材などとは異なった木の温かみのある風合いが感じられる店舗デザインが仕上がります。

その他の材と比較すると傷や汚れが付きやすく軋み音がなる恐れがあるため、メンテナンスが必要であることが欠点です。価格は大体10,000円/㎡~とやや高価です。こちらの記事では店舗の内装に使われる自然素材である木材について解説しております。

塩化ビニル材

塩化ビニル材

塩化ビニル材とは、樹脂が主成分となっており、クッションフロアやタイル状のもの(塩ビタイル、長尺シート)が多く用いられます。耐水性に優れ、安価なため張替コストが比較的かからないことが特徴的です。

技術の発達により、抗菌作用のあるものや、衝撃吸収性・消臭作用があるものなど多機能な材が豊富に存在しています。塩化ビニル材は素材感がないため、深みのある風合いや高級感を演出することが困難なことが欠点です。価格はクッションフロアが大体4,000円/㎡~、タイル状のものが4,300円/㎡~と比較的安価です。

磁器タイル

磁器タイル

磁器タイルとは石英や粘土を1,200度で燃焼したタイルのことを言います。たたくと金属のような音が鳴ることが特徴です。耐水・耐火・耐久性に優れ、メンテナンスの必要性が少なく、酸やアルカリに対しても反応をしにくいため、薬品を用いる場などにも最適です。

磁器タイルはとても優れている材ではありますが、施工に時間がかかってしまうために、費用が比較的割高になってしまうことが欠点です。価格は大体10,000円/㎡~となっています。

石材

石材の床

石材は大理石や御影石などを適当なサイズに加工して用いる床材のことを言います。石材の持つ高級感や気品高さを演出することが可能です。基本的に石材は耐久性に優れており、自然の模様や風合いが床材の表層に現れることになります。

石材は、種類によっては酸やアルカリに弱いため、薬品を用いる場などでは用いることができないので注意が必要です。価格は大体20,000円/㎡~と床材・フローリングの中でも高額となっています。

カーペット

店舗のカーペットの床

カーペットは、施工が容易なタイルカーペットが主流ですが、高級ホテルなどの現場ではロールタイプのカーペットが採用されています。カーペットは埃がまいづらく、歩き心地が良いことが特徴です。

また、吸音性があるため、静かな落ち着きのある空間を実現することが可能です。ただし、汚れがつきやすく、落としにくいことという欠点もあるので注意しましょう。価格は5,000円/㎡~と比較的安価です。

店舗別床材の選び方

店舗の床材・フローリングの種類についてご紹介いたしました。最後に店舗別に床材・フローリングの選び方関して詳しくご説明いたします。

店舗別床材の選び方①飲食店

飲食店の床材選び

飲食店は、人が沢山歩くこと、飲食物がこぼれてしまう恐れがあるなど、掃除やメンテナンスにかける頻度が多いです。そのため、耐久性が高く、メンテナンスが不要もしくは容易であることが、床材に求められる要素となっています。

飲食店に適している床材は、耐久性に優れ、掃除メンテナンスが容易な磁器タイルや石材、コンクリートなどとなります。その他の飲食店の内装設計に関してはこちらの記事で詳しく解説しております。こちらも合わせてご参照下さい。

店舗別床材の選び方②アパレルショップ

アパレルの床材

アパレルショップは、あまり激しく人が出入りせず、衣服の埃の清掃を頻繁に行うことが特徴です。そのため、掃除が容易で滑らかであることが、床材に求められる要素となっています。アパレルショップに適している床材は、クッションフロアや塩ビタイル、コンクリ―トなどとなります。

店舗別床材の選び方③美容室

店舗別床材の選び方

美容院は、薬品や塗料を用いることと、髪の毛などを頻繁に掃除することが特徴です。そのため、酸やアルカリに強く、掃除が容易で溝が少ないことが、床材に求められる要素となっています。美容院に適している床材は、掃除やメンテナンスが容易なクッションフロアや塩ビタイルとなります。

店舗別床材の選び方④オフィス

オフィスの床

オフィスは人が滞在する時間が長いこと、あまり多量に汚れが生じないことが特徴です。そのため、くつろいで仕事のできるゆったりとした空間を演出できることが、床材求められる要素となっています。

オフィスに適している床材は、吸音効果のあるカーペットやメンテナンスがいい塩ビタイルとなります。タイルなども用いることが可能ですが、冷たい印象を与えてしまう恐れがあるので注意が必要です。

おわりに

床材の選び方

本記事では、店舗デザインにおける床材の種類、及び店舗別の選び方をご紹介いたしました。店舗デザインは、床や天井・インテリアなど様々な要素の掛け合わせによって、形作られます。そのため、床材だけでなく幅広い要素を考慮しながらコンセプトに合った店舗デザインを実現させましょう。

株式会社TO(ティーオー)は、店舗デザインを得意とするデザイン事務所です。お客様にとって「心地よい空間とはなにか」という問いに対して真摯に向き合い、お客様に最適なプランニングをしております。

これまで弊社TOではこだわり抜いた店舗デザインを多数ご依頼頂いております。「こだわり抜いた店舗を実現したい」「競合他社に負けない、おしゃれな空間にしたい」とお考えのお客様は我々にご連絡ください。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。